次に、アンケート回収企業のM&Aの実施件数については、「1 件」が約60%で最も多いものの、残りの約40%は複数回実施している状況です。
中小企業のM&A実績
中小企業のM&A実績
また、同白書の中で、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2017年11月に中小企業30,000社(サービス業で売上高5億円以上、その他業種で売上高10億円以上)を対象に実施したアンケート調査(回収率 14.9%)が実施したアンケートに基づく中小企業のM&A実績を伺い知ることができます。
まず、アンケート回収先について、過去のM&Aの実施状況について、中小企業において実際にM&Aを実施したことがある企業の割合は、11.6%で、検討をしたことある中小企業を含めても30%未満とまだまだ少ない現状であることが分かりました。

(出典)中小企業庁「2018年度版 中小企業白書」
M&Aの実施件数

(出典)中小企業庁「2018年度版 中小企業白書」
直近のM&Aの実施時期については、「2015 年以降」が44%で、直近でM&Aが盛んに実施されている状況です。
M&Aの実施時期

中小企業庁「2018年度版 中小企業白書」
※複数回実施している者については、直近のM&Aについて回答している
M&A資金の調達方法について見ていくと、「会社の自己資金」が 49.5%、「金融機関からの借入」が 42.3%でこの2パターンとなっています。
M&A資金の調達方法

(出典)中小企業庁「2018年度版 中小企業白書」
複数回実施している者については、直近のM&Aについて回答している
M&Aの相手先を見つけたきっかけについては、「第三者から相手先を紹介された」という割合が42.3%を占めています。
一方で、「相手先から直接売り込まれた」という企業が30.2%、「自社で相手先を見付けた」27.5%と、アンケート回収先の企業については、6割弱が第三者を介さずに相対でM&Aを実施している状況です。
「第三者から相手先を紹介された」42.3%の内訳を見ていくと、「金融機関」が28.5%、「他社(仕入先・協力会社)」が26.9%、「専門仲介機関」16.6、「コンサルティング会社」5.2%と続いていきます。
M&Aをした相手先を見つけたきっかけ

(出典)中小企業庁「2018年度版 中小企業白書」
M&A実施後の効果について見ていく。
はじめに、M&Aを実施した後の総合的な満足度について見てみると、「期待を大きく上回っている」、「期待をやや上回っている」、「ほぼ期待どおり」と回答した割合は計 68.3%であり、多くの企業が肯定的に評価していることがうかがえる。
M&A実施後の総合的な満足度

(出典)中小企業庁「2018年度版 中小企業白書」
<p(注)複数回実施している者については、直近のM&Aについて回答している他方で、満足度が期待を下回った企業においては、その理由として「相乗効果が出なかった」を挙げる者が最も多く 44.7%を占めている(第 2-6-26 図)。期待した効果を発揮する上では、事業間のシナジーを発揮していく点が重要といえる。
M&Aの満足度が期待を下回った理由

2.複数回答のため、合計は必ずしも100%にならない
今回の調査により、中小企業のM&Aが増加傾向であることが分かったものの、大多数の企業でM&Aを活用できていない現状が分かり、当社(M&Aキャピタルパートナーズ)をはじめとする専門仲介機関が支援をする余地が多い状況であることが分かりました。
M&Aキャピタル
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私たちには、オーナー経営者様の
決心にこたえられる理由があります