シャープ(6753)台湾EMS鴻海が約10%出資し筆頭株主に

2012-03-27
  シャープ <6753> は、電子機器の受託生産製造サービス(EMS)世界最大手の鴻海精密工業(台湾)と戦略的な業務提携を締結し、同社グループ企業4社を割当先とした第三者割当増資を実施する。グローバルレベルの垂直統合を実現し、世界トップクラスのオンリーワン商品の創出・バリューチェーンの強化などを通じた事業拡大を図る。

  具体的な業務提携内容としては、鴻海精密工業の購買力を活用した大型液晶事業の安定化を図るとともに、鴻海精密工業のテレビ・モニターなどのODMビジネス拡大を図る。また、スケールメリットを活用した液晶テレビの国際コスト競争力強化による収益性向上を図る。

  鴻海精密工業グループ4社は、総額669億円超の第三者割当増資を引受け、合計9.9%超の株式を取得し、実質的なシャープの筆頭株主となる。(払込期間は12年5月31日から13年3月26日、1株550円)調達資金は、グローバルでのモバイル機器関連の需要取り込みを目的とした液晶製造設備の増強・合理化、及び液晶ディスプレイの事業拡大に向けた新規技術の導入に係わる投資等に充当する。

  また、シャープが保有するシャープディスプレイプロダクト(SDP、堺工場)の株式の半分(46.48%)を鴻海精密工業社長の郭台銘氏に660億円で譲渡する。SDPの残り7.04%については、ソニー <6758> が保有している。

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