旭化成(3407)と三井化学(4183)、スパンボンド不織布事業を新設会社に承継

2023-02-08
旭化成株式会社(以下「旭化成」)は、スパンボンド不織布関連製品(注1)の開発、製造、販売 に関する事業(以下「本件事業」)(注2)を、2023 年 10 月2日(予定)を効力発生日として、三井化学株式会社(以下 「三井化学」)との共同新設分割(以下「本共同新設分割」)により新設会社へ承継すること等を内容とする最終契約(以下「本最終契約」)の締結について本日の取締役会において決議した。

一方、三井化学もスパンボンドを中心とする不織布関連製品の開発、製造、販売に関する事業を、本共同新 設分割によって新設会社に承継させることを予定している。 なお、本共同新設分割の実行は、日本およびタイの競争法その他の法令等に基づき必要なクリアランス・許 認可等の取得が完了することが前提となる。 ※本共同新設分割は、旭化成においては会社法第 805 条の規定に定める簡易新設分割であるため、開示事項・内容を一部 省略している。

(注1)スパンボンド不織布関連製品はおむつやマスクといった衛生材料向け、自動車内装材や建築資材、 フィルターといった産業資材向け、カイロ包材や飲料フィルター、日用雑貨といった生活資材向けに おいて幅広く使用されている。また、スパンボンド不織布関連製品には不織布を使用したフィル ターシステム事業も含む。
(注2)旭化成の連結子会社である Asahi Kasei Spunbond(Thailand)Co., Ltd.の旭化成が保有する全株式を含み、滋賀県守山市に所在するスパンボンド工場(以下、「守山スパンボンド工場」)における製造事業 を除く。

なお、旭化成は本最終契約において、守山スパンボンド工場における製造事業を新設会社 に承継させることを三井化学と合意しており、IT システム構築等の必要な準備が完了次第、吸収分割の方法により新設会社に承継させる予定である。






1.本共同新設分割の目的

旭化成は 1973 年にスパンボンド不織布関連製品の製造・販売を開始し、現在は日本国内外において事業を営んでいる。繊維事業の長い歴史のなかで培った技術を生かして、独自性のある商品を開発し、衛生材料分野 から産業資材、生活資材分野に至るまでの幅広い用途で顧客に愛用されている。また、2012 年 にはタイにも製造・販売拠点を設け、積極的に海外への展開も進めてきた。三井化学も同様に日本国内外においてスパンボンド不織布関連製品の開発・製造・販売事業を営んでいる。1971 年に不織布の製造・販売を開始して以来、川上の原料から一貫で開発、製造できる強みを活かして 衛生材料分野や産業材料向けに油吸収材、自動車内装材、土木資材、フィルター向けなど特長的な製品を開発し販売を行っている。また、2001 年にはタイにも製造販売拠点を設け、積極的に海外への展開も進めている。

旭化成および三井化学は、国内外におけるスパンボンド不織布製品の需要の高まりを受けて、これまで各々独自の戦略に従い、生産能力の増強、新商品の開発などによる事業拡大を図り、品質改善や合理化なども含めさまざまな施策に単独で取り組んできた。 一方でアジアにおいては、競合メーカーによる生産能力の新設や増強が続き、また地域的な包括的経済連携 (RCEP)協定発効に伴う関税撤廃の影響も受けて、スパンボンド不織布市場の益々の競争激化が想定されており、競争力を保持し、安定的に収益を確保しながら継続的に事業を拡大していくことを最重要課題と認識している。加えて、環境対応や安定供給に関する社会的な要請が年々高まってきており、事業の持続可能性や強 靭性の向上を加速させる必要がある。
この現状を鑑み、旭化成と三井化学で事業強化の方策、可能性について議論を重ねてきた結果、両社の事業の 統合により持続的な成長事業へ変革することが最善の策であるとの結論に至った。

今後は事業統合を通じて、アジアでの事業基盤の強化・拡大や原料開発から商品開発に至る両社の独自技術 およびノウハウの融合により競争力を強化し、アジアにおけるトップクラスのスパンボンド不織布関連製品 メーカーとして、事業の継続的な成長と持続可能な社会への貢献を目指していく。

M&Aキャピタル
パートナーズが

選ばれる理由

私たちには、オーナー経営者様の
決心にこたえられる理由があります

納得の料金体系

着手金や月額報酬を
いただくことなく、
お相手企業と基本合意にいたるまで、無料で支援いたします。

安心の専任担当制

検討初期から成約まで
オーナー経営者様専任の
アドバイザーが
寄り添います。

信頼の東証プライム上場

東証プライム上場の信頼性と、独自のデータ基盤の活用により、ベストなマッチングをご提供。

M&Aご成約事例
“それぞれの選択”