M&A成約事例・実績
ご成約者インタビュー 
それぞれの選択

M&Aご成約者事例
#24

信頼できるパートナーと、後悔の無い選択肢を。

創業者である夫が築いてきた株式会社ジャパンビジネスラボ。その後を引き継いだのは、CMA(証券アナリスト)や大和総研でキャリアを築いてきた妻だった。
これまでのキャリアから一転して経営に臨んだ会社は、数年の間に最高益を記録するまでに成長した。
しかし、マーケットが急激に成長していき、競合ひしめく業界へと変化。
いかに将来のビジョンを描いていくのか、夫が残した世界観をいかに具現化していくのか、そんな悩みを解決する手段として選択したのがM&Aだった。
なぜその決断にいたったのか。そしてM&Aを成功させたのちに、どのような未来を描くことができたのか、詳しくお話をうかがった。

会社を繋ぐと心に決めた、覚悟と信念。

杉村様が代表を務めていらっしゃいますジャパンビジネスラボ様の沿革からお話しいただけますでしょうか。


私の夫である杉村太郎が、1992年に「平成の松下村塾を作りたい」という思いから、大学生・社会人の就職・転職活動を支援する日本で初めてのキャリアデザインスクール『我究館』を創設すると同時に、ジャパンビジネスラボという会社を立ち上げました。その後、『我究館』で学んだ方々が社会にでて、よりグローバルに活躍するための素地として英語・中国語を飛躍的に向上させる語学コーチングスクール『PRESENCE』を2001年に設立しましたが、これは杉村自身が、わずか3か月で著しくTOEFLのスコアを上げ、ハーバードケネディスクールに合格した際の勉強方法をスクール化した内容となります。

杉村は、2003年にアメリカ留学を終えて帰国し、これから事業を拡大させていこうと思っていた矢先に癌を発症し、約7年半の闘病の末、2011年に他界しました。倒れる前日も、会社で次年度の事業計画を発表するなど、最期まで精力的に仕事をしている…そんな人でした。

“人々の人生を輝かせたい”という彼の夢がこの会社のミッションなのですが、“自分の肉体はいずれなくなってしまう、だからこそ自分の想いに共感してくれる仲間を募り会社を育てていくので、しっかりと継承していってほしい”という強い思いを残していったと思っています。
私は倒れる直前の杉村から「会社をしっかりと繋いでほしい」と言われました。 これは私の人生の役割だと思っています。

2011年8月、彼の遺志を継ぐ形で、当時PRESENCEのコーチが二代目の代表に就任してくださり、大和総研の調査本部に勤務していた私は、社外監査役として会社に直接携わるようになりました。当初1年間は、杉村が残していった事業計画に沿って経営できたこともあり、業績も順調に推移しましたが、2年目に減速して赤字に転落。私はこの時、“このままでは、きっと後悔することになる”と思い、大和総研を辞め、この会社を立て直すと決意し、2014年に三代目として経営のバトンを受け継ぎました。


“想いを継ぎたい”というお気持ちがあったとはいえ、相当な覚悟を持ってご決断されたと推測します。


そうですね。でも、心の中では、答えは決まっていたように感じます...

彼は「前へ進め」という人生を生き抜いた人でしたので、彼が亡くなっても私がそのバトンを受け取って走らなければいけないという使命感のようなものを持っていました。 一方、当時私には、小学校6年生と0歳の子供がいて、彼らをしっかりと育て、幸せにしてあげなくてはならないという強い思いもありましたから、前職を辞めてこの会社を継ぐべきかどうかは悩みました。アナリストの先輩や友人、家族など、信頼できる多方面の方に相談し、いろいろな方から意見を聞きました。「やめておいた方がいいのでは?」という意見も中にはありましたが、私の心は動くことはなかったんです。今思えば、私は相談しながら自分の気持ちを確認していたように思います。夫が人生をかけて築いてきた会社ですから、私自身100%努力しても上手くいかなかったならば、きっと後悔はしないだろうと。
だから、一度決めたからには、その選択を正解にできるよう全力を尽くそうと心に誓い、会社を継ぐ決心をしました。

確率ではなく、可能性に賭ける。

とはいえ、当初はかなり苦労しました。
杉村自身、最後まで全力で生きようと前を向き続けていた人でしたから、十分な引継ぎもなく、さらには私自身が経営に関して未経験者です。

でも、不思議と不安はありませんでした。

私はこれまで色々な局面を迎えるたび、「絶対、大丈夫」と自分に言い聞かせてきたのですが、不思議とこの言葉を口に出し耳から聞くと、心が落ち着き、勇気が湧いてくるのです。「絶対、大丈夫...」と何度も口に出し、日々を過ごしていたことを思い出します。

また、杉村が残した言葉に「確率ではなく、可能性に賭けろ」というものがありました。この言葉も私に力を与えてくれたのですが、確率だけでいえば、私が会社を立て直すことができる可能性はほぼゼロに近かったかもしれません。でも、可能性は自分の意志でいくらでも切り拓くことができると信じていましたし、可能性に賭けるという以上、自分自身で絶対にうまくいくよう努力し続けて諦めなければ、それこそ、「絶対、大丈夫!」なような気がしていました。

沢山の壁にぶち当たりましたが、勤務していた大和総研で挑戦させてもらった数々の経験にも支えられ、自分の可能性を信じ続けることができたようにも感じています。

-会社を徹底的に知ることから始めた-

まずこの会社で私は徹底的に会社の中を知ることから始めました。
そして、赤字の原因が何なのか、会計士の先生と過去5年分の財務分析を行いトレンドの変化を検証して、現場に情報を開示し、課題を共有するようにしました。
次に管理部門の立て直しに着手。杉村は『我究館』と『PRESENCE』というスクールを創り上げていくことに全ての力を注いでいましたので、管理部門の仕組み化までは間に合わなかったのでしょう。
私がきた当時のジャパンビジネスラボには、強いミッションはありましたが、コーポレートメッセージや会社ホームページ、ロゴマークといったものはなく、管理部門も会計士の先生が遠隔から支えてくださっているという状況でした。私は、次の誰かに経営のバトンを渡した時に混乱なく経営できる管理体制の構築を目指し、人事、労務、財務、経理、システムといった管理部門の仕組み化を目指しました。

小さい会社ですので、それぞれの部門に専属の担当者を配置することはなかなか難しいため、信頼できるパートナー企業や士業の先生方を探し、盤石なバックアップにより安心して経営できる体制を構築しました。

この時の嬉しかったことに、当時の『PRESENCE』の責任者の方が、「貴子さんがここまで頑張ってくれているのだから、貴子さんが社長に就任した一期目に黒字化したと言わせたい」といって現場をまとめてくださったことで、見事2014年度に黒字化することができました。

これは私の功績ではなく、純粋に杉村太郎が掲げた「人々の人生を輝かせ、その人たちと共に社会をより良い方向に導く」というミッションの下でメンバーが一致団結できたことで、難局をのり越えられたのだと思っています。



重要なのは会社の承継を“誰とやるか”

M&Aを考え始めたきっかけを教えてください。

2015年度には、創業23年間での最高益を出すことができたのですが、ちょうどその頃に競合他社が現れ始めました。私たちは日本で初めてのキャリアデザインスクール『我究館』と、日本で初めての語学コーチングスクール『PRESENCE』を通して、新しい価値を創出し、マーケットを切り拓いてきたという自負がありました。しかし当然のことながら、マーケットが成長するにつれ、資本力のある会社も参入してきました。
例えるならば、今まで静かだった海原に小舟が何隻も行き交うようになり、気づけば大型船までが往航するような状況です。大型船が通り過ぎただけでも、小舟は波をかぶり転覆しそうになる…。そういったインパクトを感じ始めたのが2019年頃でした。もしマーケットがこれほど急激に大きく成長しなければ、きっと私は「101%でも成長できていれば良い」といった保守的な考えを持っていたかもしれません。今になって感じることですが、その考えは会社の衰退を意味することだったと思います。

実際は、競合他社がものすごい勢いでマーケットを掘り起こし、数十パーセントで成長を遂げていましたので、このままでは埋もれてしまうという危機感を感じるようになりました。

ちょうどこの頃から、“企業の運命”というものを考えるようになりました。

杉村が亡くなった時、ある方から「すべての出会いには、別れがある。しかもそれは、離別と死別の二種類しかない」と言われたことを思い出しました。
“会社にはどのような運命があるのだろう”と考えてみると、「清算」「倒産」「事業継承」という3つの道が思い浮かびました。私は、創業者の志を繋いでいく立場として、「清算」「倒産」だけはどうしても避けたい、受け入れられない道でした。仮に子どもに承継させることができたとしても、彼らの代で「清算」や「倒産」となってしまう形でしか承継できないのであれば、それは私にも責任の一端があり、何としてでも志を繋いでいける、より良い承継の形とはどのようなものがあるのだろうかと考えるようになりました。そこで思い出したのが、過去に参加した著名な経営者の方の講演会で聞いた「何をやるかの次に大切なことは、誰とやるか、である。」という言葉でした。

私はこれまで、自分自身でできることは全力を尽くすべく努力してきましたが、次に成すべきことは、この“誰とやるか”の“誰”を探すかだと感じました。
そこで頭に浮かんだのが、M&Aでした。

 

どのようなきっかけから、M&Aキャピタルパートナーズと知り合うこととなったのでしょうか。

“誰とやるか”を考え始めた時、まず私と同じ教育業を営む経営者の方に相談しました。

そこで、私が望んでいる形は業務提携だと感じ、専門家であるM&Aを取り扱うエージェントからもお話を聞いてみようと思いました。
ちょうどこの時期にコンタクトを頂いていたエージェント2社様にお会いしてお話を聞いてみると、それぞれに強みがあり、得意とされているフィールドも異なることを知りました。

会社と社員の運命がかかっているわけですから、後悔のないパートナーを見つけたいという思いで、受け身だけではなく、私自身でも感覚が合うエージェントを探してみようと思い、インターネットで調べていく中で、M&Aキャピタルパートナーズのホームページにたどり着きました。

M&Aキャピタルパートナーズは、業界で一番といえる多くの成功事例を持っていたことも、圧倒的に信頼できるという印象を受けました。
代表番号に電話をかけたところ、丁寧なご対応の後に、すぐご担当の方から折り返しのご連絡をいただき、面談の日程を設定してくださいました。 私のこの時の心境は、“一刻も早く、どんな選択肢があるのかだけでも知りたい。でも、そもそも最適なパートナーなんて見つかるのだろうか”という不安でいっぱいでした。そういった心境でしたから、スピーディにご対応くださったことは、安心感と同時に期待に繋がりました。

一方で、M&Aはなかなか成立しないという噂も聞いていました。
なので、もしお相手が見つからなかった場合、自力で会社を護らなければならないと腹を括っていましたね。

 

そんな複雑な心境の中で、初めてご担当者が会社に来てくださる日を、指折り数えてお待ちしていました。そして、お会いした後に感じた安堵感を、今でもはっきり覚えています。

最初の面談では、不安からか気付けば数時間も話し続けてしまい、その間、担当の方は真剣に耳を傾けてくださいました。そして、一つ一つの質問に懇切丁寧に答えてくださり、数々の具体的なケースも交えながら、多くの可能性を示してくださいました。

M&Aキャピタルパートナーズのご担当者は、M&Aありきの話をするのではなく、常にニュートラルな立ち位置から、弊社にとっての“ベストな選択は何なのか”を一緒に考えてくださり、その姿勢には誠実さを感じました。

面談を重ねる毎に、私の頭もクリアになり、自分の本音に気付くことができるようになっていきました。
コーチングスクールを運営している者として表現すると、M&Aキャピタルパートナーズのご担当者は、誰よりも真剣に向き合い、会社の可能性を信じ、徹底的に応援してくれるコーチのような存在でしたね。

当初、私は業務提携にしか関心はなく、M&Aは敬遠していたのですが、担当者の方との会話を通して視野が広がり、考えが大きく変わっていきました。
それは私が困っていることや、大切にしていることをくみ取った上で、専門家としての知見を惜しみなく提供くださり、可能性が広がっていったからだといえます。そして、私が理解していくスピードを尊重しながらも、一歩リードするような感覚で工程を示してくださることで、保守的な私が積極的にM&Aに向き合うことができるようになり、その結果、最適なパートナーとのご縁をいただきお話をまとめることができました。

M&Aによって、改めて日本一のコーチングスクールを目指すきっかけができた

このコロナ禍で話を進めていくのは大変だったのではないかと思います。それでも後送りしないで、しっかり前に進めていかれたのですね。


去年の11月から色々と考え始め、M&Aキャピタルパートナーズに電話をしたのが12月。そこから思いかけずコロナ禍と重なり、たしかに大変な時期ではありましたね。コロナの影響がスクール運営を直撃し始めたのは今年の3月くらいでしたから、当然、先方様としても、非常事態宣言の状況下なので「一旦取り止めにしましょう」と判断されても止むを得ないと思っていました。

しかし、譲受企業である株式会社アドバンテッジパートナーズと株式会社パスメイクホールディングスの皆様には、外部環境が一層厳しい状況になってきても、私たちに正面から向き合い続けてくださり、私たちの可能性を徹底的に信じてくださいました。心から感謝しております。

それは足元の業績を見ているのではなく、御社のコンテンツであったり、今まで積み上げてきた事業そのものをご評価したからということでしょうね。

そうですね。
私たちが大切にしてきたことが評価いただけたことは、とても嬉しかったですね。私たちは、クラス終了時に受講生の皆様から5段階での評価をいただくことにしているのですが、これまで常に4.9~4.8の成績をキープしてきました。そして今回M&Aを進めるにあたり、その評価が本当に正しいものなのかを検証する必要性が生じ、過去3年間の受講生の皆様にアンケートをお送りすることになったのですが、膨大な作業にもかかわらず、M&Aキャピタルパートナーズのご担当者も私たちと一緒に手を動かし細かい事務作業を手伝ってくださいました。そのおかげで、短期間で受講生の皆様からのフィードバックを収集することができ、私たちへの高い評価を証明することができました。
株式会社アドバンテッジパートナーズ様にも、「ジャパンビジネスラボは、きちんと仕事をしている。受講生の方から非常に高い評価を得られている」とご判断いただけたのではないかと思っています。

諦めていた目標を、再び掲げる。

ここで、もう一つお伝えしたいことがあります。

実は、杉村が掲げていた目標に、「日本一のコーチングスクールになる」というものがあったのですが、創業者を失って以来、日本一という目標を達成することはなかなか難しく、いつしかその存在を片隅に追いやってしまっていました。しかし、今回のM&Aの成約によって、強力なパートナーを得ることができ、諦めていた目標を再び掲げ、日本一のコーチングスクールを目指したいと本気で考えることができるようになりました。この思いを社員にも伝えたところ、全員が、更なる高みを目指していこうと心を一つにしてくれました。実際、このM&Aを機に離脱するメンバーは一人も出ていません。

夢を実現することは決して簡単なことではありません。

しかし一回の人生において、会社の夢と自分の夢を重ね合わせながら、志を共にするパートナー企業と、多くの仲間と一緒に歩める幸せを今感じられているのも、他の誰でもないM&Aキャピタルパートナーズのご担当者のおかげです。すべての経営者にとって事業承継とは、避けて通ることのできない、共通の悩みだとおもいます。この悩みは奥深いがゆえ、なかなか明るみには出てきません。表面化してきた時には深刻な状況になっていることも多くあるのではないかとおもいます。

今、私がお伝えしたいことは、経営者は責任のある立場だからこそ、その悩みを一人で抱え込み悩み続けるのではなく、相談できる人にまず相談してみてくださいということです。もし私の近くに悩まれている経営者がいたら、私は真っ先に、今回お世話になった担当者の方をご紹介したいと思います。まずは、相談だけでもしてみてくださいと。そこで気付けることは沢山あるはずです。 


多くの経営者にとって、M&Aは初めての経験だとおもいます。
だからこそ、間違った選択をしないよう、後悔のない道に進むためにも、信頼できるプロに相談してみることがとても大切だと思うのです。
正しい情報を知り、自分の本音に向き合うことから全ては始まります。 


M&Aは、新しい可能性の入り口に立ち、未来に続く大切な道を開くことができるものだということを、
一人でも多くの方に知っていただけたら幸いです。


(文=伊藤秋廣 写真=伊藤元章)2020/08/04

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