それぞれの選択 #129 介護老人保健施設×出資持分譲渡

一家が20年間抱えた重責からの解放。
安堵と心穏やかな未来への一歩を叶えたM&A

2003年の開設以来、介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、耳鼻科・歯科を併設した診療所の運営を通じ、地域に根差した医療と介護を提供してきた医療法人社団中谷クリニック。2025年、同法人は同業関連の総合ヘルスケア企業とのM&Aを行った。その経緯と今後の展望について、同法人を運営してきた中谷俊彦様、良子様、理恵子様ご一家に伺った。

  • 譲渡法人

    会社名
    医療法人社団中谷クリニック
    事業内容
    介護老人保健施設の運営
    M&Aの検討理由
    後継者不在のため
  • 譲受企業

    会社名
    非公開
    事業内容
    総合ヘルスケア企業
    M&Aの検討理由
    地域包括ケアの重点エリア強化のため

地域に根差す福祉を家族一丸となってゼロから築き上げた医療法人

創業の経緯と事業についてお聞かせいただけますでしょうか。

良子
医療法人社団中谷クリニック 元理事長 中谷 良子 様(以下、良子)

すべての始まりは、20年以上前に夫の俊彦が口にした「介護老人保健施設(老健)を運営したい」という一言です。私は歯科医師として長年自分のクリニックを経営していたのですが、「60歳になったら引退して、夫婦で穏やかに暮らしたい」と考えていました。その矢先のことだったので、夫の意見に反対ではありませんでしたが、本当に驚きました。

俊彦
医療法人社団中谷クリニック施設長 中谷 俊彦 様(以下、俊彦)

私は長年、国立病院に勤務医として勤めていました。担当していた結核病棟の患者の方々は、ほとんどが高齢だったため、医療というより介護に近いものを感じていました。そこでの経験や老人ホームの視察を通じて、これからの社会で求められるのは治療中心の医療だけでなく、日々の生活を支える介護だと痛感したのです。高齢化社会に入っていくのを肌で感じ、「これからは介護の分野に進みたい」と決意しました。

医療の専門家でいらっしゃいますが、施設の経営という未経験の分野に踏み出すことに不安はありませんでしたか。

俊彦

一般の勤務医だった頃は、まったく経営の意識はありませんでした。しかし、その後、病院で管理職を経験したことが大きかったですね。施設の収入や人の問題、組合との折衝など、さまざまな苦労を通じて、組織の管理やお金のやりくり、行政との交渉術といった経営のノウハウを実践で身に付けることができました。そのため施設の運営もある程度は予測がついていました。

良子・俊彦
良子

夫の熱意は理解できましたが、最初は雲を掴むような話だと思っていました。まず、金融機関から融資を受けるにしても自己資金が足りない。娘がちょうど医学部に在学中で学費もかさんでいましたし、「100床規模の施設を建てる」という計画を聞いても、とても現実的とは思えませんでした。そのうち諦めるだろうとさえ考えていました。
しかし、夫は本気だったのです。昔から言い出したら絶対にやり遂げる人だと、長年の付き合いでよく分かっていたので、「この人は本当にやるんだ。それなら私も協力するしかない」と、覚悟を決めました。

俊彦

「お金がないと何も始まらない」ということで、夫婦で一生懸命働くことから始めました。私は国立病院を辞め、妻の歯科医院の隣に耳鼻科を開業し、そこから3、4年間は、ひたすら開業資金を貯めました。

良子

耳鼻科の収益のすべてを開業資金として貯蓄に回しました。そうして自己資金をある程度用意しても、2000年頃はまだ介護事業への融資に理解が浅かったようで地元の有力銀行にも断られてしまいました。

俊彦

当時はバブル崩壊後で、どの金融機関も融資には非常に慎重な時代でしたので、なかなか理解を得られない自治体もありました。

風向きが変わったのは、施設を開所することになる町での出会いでした。最初に話した自治体の担当の方が私たちの想いを熱心に聞いてくださり、さらにその方からご紹介いただいた福祉の専門家の方にも理念を深く共感していただけたことが、大きな転機となりました。この方々の力強い後押しがあったからこそ、話が前に進んだと感じています。まさに“人に恵まれた”としか言いようがありません。最終的には、地元の銀行が融資を決断してくださり、構想から約3年、総事業費13億円をかけて2003年5月になんとか開業にこぎつけました。

理恵子
医療法人社団中谷クリニック 元理事 中谷 理恵子 様(以下、理恵子)

大学生の頃から、両親が何か大変なことを始めようとしている、ただならぬ空気を感じていました。自分の将来にもかかわることだと分かってはいましたが、気づけばもう後戻りできない状況です。両親が決めたことですから、「私も一緒に頑張るしかない」と腹を括りました。

 
良子

私が医療法人の理事長、夫が施設長、そして大学卒業後数年の娘が100名近い入所者の医療管理を担う医師として、それぞれ運営を分担しました。

この施設は、私たちの想いと、助けてくださった方々の温かいご支援の結晶です。私たち家族3人が中心となり、がむしゃらに走り続けて事業を築き、軌道に乗せてきた、まさに家族総出の20年間でした。

「もうこの道しかない」。全員が同じ想いで踏み出したM&Aへの一歩

経営が安定していく中で、どのような経緯からM&Aを意識されるようになったのでしょうか。

理恵子

3、4年前に経営者の友人から、「会社を手放す選択肢もある」と聞いたのが、M&Aを意識した最初のきっかけです。考えたこともなかった話に大変驚きました。その後、本格的な危機感を抱いたのは2023年の1月頃でした。コロナ禍が終息に向かう中、補助金の打ち切りや物価の高騰、介護や診療報酬の先行きの不透明さなどの問題が山積し、「このままの体制ではやっていけない」と強く感じるようになったのです。

良子

私も、今後の経営に限界を感じていました。資材費や人件費などの支出は増え続ける一方、収入の先行きは見通せません。加えて、5年ほど前から夫の体調も優れず、このまま働き続けるのは難しいと感じていました。次第に「こんなに苦労してまで続ける意味があるのか」という思いが強くなり、「もう、やめたい」とさえ感じるようになっていたのです。

俊彦
俊彦

医療費や介護報酬が抑制される流れは明らかでした。さらに介護の担い手である人材もこれから減っていきます。私たちの施設は、私や娘が外来診療を行うことで収益を補填し、何とか赤字を出さずに運営してきましたが、それももう限界でした。「このままいくとどうなるのか」という危機感がありました。

理恵子

私も50歳を過ぎ、自分の残された人生を考えたとき、このまま施設の運営と融資の返済のためだけに働き続けるのは「とても寂しい人生になるのでは」と思ったのです。それに、成人した親子が仕事もプライベートも常に24時間一緒というのは、健全な状態とは言えません。心のどこかで、息苦しさを感じていたように思います。

結局、家族それぞれが体力面でも精神面でも限界に近づいていました。そうした中で、皆が「もうこの方法しかない」と自然に同じ方向を向きました。大賛成というよりは「その道しかない」という納得感でした。それが、私たちがM&Aへ向けて一歩を踏み出した、正直なきっかけです。

その後、どのようにM&Aプロセスは進んでいったのでしょうか。

理恵子

実は、M&Aキャピタルパートナーズにお世話になる前に、知人から紹介された別の仲介会社と1年半ほど話を進めていたのですが、うまくいきませんでした。こちらの要望を担当の方に伝えても、ただの伝言ゲームで話が進まない。お相手の要求も、こちらが「それは難しい」と伝えたはずなのに、「こうじゃないとダメみたいです」とそのまま返ってくる。やり取りが続くうちに、不信感を抱くようになっていました。結局、そのお話は白紙に戻したので、1年半もの時間を費やした挙句、破談になりました。

良子・俊彦・理恵子
良子

正直、M&Aを最初からやり直すのかと思うと、うんざりした気持ちでした。それでも、「M&Aが最善の道だ」という想いは揺らぎませんでした。そんなとき、本当に不思議なご縁があったのです。それまで開けずに破棄していたダイレクトメールの山の中から、なぜかその日に限ってM&Aキャピタルパートナーズの深瀬さんからの封筒に手が伸びました。中には、とても丁寧な文章で誠実さが伝わってくる手紙が入っていて、「この会社なら、私たちの話をしっかり聞いてくれるかもしれない」と直感しました。その日の夜、夫に「ここいいかもしれないわよ」と相談し、後日、意を決して二人で電話をかけたのが最初の接点です。その電話でお会いする約束をしました。

実際にM&Aキャピタルパートナーズのアドバイザーとお会いになられた印象はいかがでしたか。

俊彦

第一印象から、とても良い雰囲気を感じました。まず、落ち着いていて、知的な雰囲気がある。私たちの話すことを的確に理解し、短くまとまった言葉で返してくださる。余計なことは言わず、曖昧な態度もありませんでした。「この方々は信頼できる」とすぐに感じました。

良子

初対面でも、「この方たちは現状に満足せず、本当に一生懸命努力してこられたんだな」というのが瞬時に伝わってきました。話をしていて、ほっとしたのを覚えています。以前は話が通じず、同じことの繰り返しで疲弊させられましたが、そういうことは一切ない。「この方たちとなら、きっとM&Aも早く終わるのではないか」。そう強く感じました。

ようやく出会えた信頼できるパートナー

ここからは担当アドバイザーの深瀬さん、円谷さんにも加わっていただきます。中谷様ご一家の第一印象を教えてください

深瀬
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 企業情報部 主任 深瀬 雄也(以下、深瀬)

初めてお会いしたとき、中谷様ご夫妻はとても素敵なご夫婦で、非常に人当たりが柔らかく、温かなお人柄だと感じ、好印象を抱いたことを覚えています。
その一方で、他社経由にて1年半という長期間のプロセスを進行しており、M&Aのご検討における疲労感に加えて、別の仲介会社の担当者への違和感を抱いていらっしゃると感じました。現在、M&Aの仲介会社が増える厳しい競争環境ではありますが、我々が手掛けるM&Aアドバイザリー業務の品質に関しては一定程度の競合優位性があるという自負がありました。「我々であれば、きっとご期待に応えられます」と自信をもってお伝えさせていただきました。

円谷
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 企業情報部 課長 円谷 修平(以下、円谷)

私も深瀬とまったく同じ印象で、本当に素敵なお人柄のご夫婦だと感じました。しかし同時に、1年半ものプロセスを経たことによる悲壮感やお疲れ、そして我々のようなM&A仲介会社に対するご不安も伝わってきました。だからこそ、まずは我々の仕事の進め方を一日も早くお見せして皆さまに安心感を持っていただきたいと強く思い、ご支援をさせていただきました。

今回のお相手候補先のご提案は、どのような方針で進められたのでしょうか。

深瀬

M&Aキャピタルパートナーズが持つ約7万社の顧客基盤の中から、今回のビジネスモデルに近い介護施設の譲受ニーズがある企業を探しました。その上で特に重視したのは「お互いを尊重し、公平な目線で一緒に成長していけるお相手をご紹介したい」という想いです。

良子

私たちが気にしていたのは成約までの期間だったので、「どのくらいで終わりますか」と深瀬さんにお伺いしたところ、「早ければ3、4ヶ月です」と。そのお言葉を聞いて、ぜひお相手にお会いして、早く話を進めたいという気持ちになりました。

理恵子

「深瀬さん、円谷さんがおすすめしてくださる会社なら間違いない」と思えるほど、私たちはお二人に絶大な信頼を寄せていました。インターネットで調べても表面的なことしか分かりません。ですが、私たちの状況を深く理解した上で、最も合うお相手を選んでくれているはずだと信じていました。ですから、「とにかく、1日でも早くお会いしたい」、その気持ちだけでした。

短期間でそこまで信頼できたのはなぜですか。

理恵子
理恵子

どんな質問をしても、お二人からは的確な答えしか返ってきません。常に真摯に向き合ってくださることが伝わってきました。特に主担当である深瀬さんは、こちらを安心させるための安易な言葉は絶対に使わないのです。ご自身が心から大丈夫だと確信できるまで、決して安易なことはおっしゃらない。その誠実なスタンスこそが、「この人は本当に信頼できる」と思えた一番の理由です。以前の失敗で、かなり疑い深くなっていたはずですが、ささいな不安を感じることも一切なく、最後までお任せすることができました。
その信頼感は、実際のプロセスでも感じることができました。M&Aプロセスのスピードは、“早い”という感想の一言に尽きます。仕事の量も質もどちらも素晴らしく、お話の内容は常にクリアで分かりやすい。そして、質問に対するお返事も次の打ち合わせまでには必ず用意してくださる。以前は不安しかありませんでしたが、深瀬さん、円谷さんにお会いしてからは、とても安心できました。

良子

12月に初めてお会いし、実質的なスタートは2月からでしたが、5月にはもうクロージングでした。本当にあっという間でしたね。

「安心して未来を託せる」と確信できた、全員一致のフィット感。

今回のお相手先の印象をお聞かせください。

良子
良子

まず驚いたのは、代表者のお人柄でした。資料を拝見して、大変な勢いで成長している大きな会社だと認識していたので正直少し身構えていたのです。 しかし、実際にお会いしたお相手先の皆さんは驚くほど“普通”で、偉ぶる様子は一切なく、私たちと同じ目線で話してくださいました。
そして、何より心に響いたのは、「私たちのアイデアや想いも活かしながら、この施設と職員を、一緒にさらに大きく成長させたい」という熱い想いが、ひしひしと伝わってきたことです。
この施設は、私たち家族3人が20年以上、苦労を重ねて築き上げてきた、まさに手塩にかけた子どものような存在です。自宅の庭から植樹した桜の木が、施設で大きく育ったのを見ると、さまざまな想いがこみ上げます。この場所を手放すことに未練があるわけではありませんが、私たちが去った後、衰えていく姿を見たくないという親心があるのです。これからこの施設が、もっともっと大きく、たくましく成長してくれるなら、こんなに嬉しいことはない。お話からは、私たちの職員や地域の方々の想いまで含めて、この“子ども”を大切に育て、成長させてくれる未来をはっきりと感じることができました。今回のお相手先なら、安心して託せる。お会いしてすぐに、そう強く思いました。

俊彦
俊彦

私も、お相手先の皆さんの夢や挑戦を熱く語られる姿勢に大変感銘を受けました。特に、事業の拡大戦略には唸りましたね。一つのエリアを面で押さえ、次に地域の基幹病院と連携して立体的に展開していく。私たちもそうすべきだと考えながら、実現できなかった理想の形を、はるかに大きな規模で、しかも圧倒的なスピードで実現されている。そのエネルギーと実行力に触れ、「この方になら、私たちが成し遂げられなかった夢を託せる」と確信しました。

理恵子

私は少し遅れて面談に合流したのですが、部屋に入って驚きました。厳粛な交渉の場を想像していたら、まるで“こたつを囲んだ座談会”のような和やかな雰囲気だったのです。しかも、話している内容は現在のことではなく、「これから一緒に何をしていこうか」という未来のビジョンで、大変盛り上がっていました。 幹部の方々は皆さんお若く、誰が社長か分からないくらいフラットな関係性で、その社風にも惹かれました。これほど急成長されているのは、こうしたお人柄や企業文化があるからなのだとすぐに理解できました。

まさに、ご縁があったのですね。

深瀬

初めてお会いするにもかかわらず、皆さまが終始和やかにお話しされているのを見て、私も非常に嬉しく思いました。

理恵子

やはりご縁があるときというのは、こういう雰囲気なのだなと改めて感じました。

良子

最初の面談で、私たち3人の気持ちはほぼ固まっていました。私たちは、好きなものや嫌なものなどの価値観が共通していて、波長が合うのを強く感じましたから。

複雑な想い以上に、感謝と安堵のなかで迎えた成約とその先の展望

成約直後の率直なお気持ちや今後に向けた思いをお聞かせください。

良子・俊彦
良子

実は、契約書に印鑑を押しても、どこで本当に終わりなのか、実感が湧かなかったのです。「最終的なお支払いが完了したときが、本当のご成約です」と伺ってから、最終決済までの1ヶ月間は、気が気ではありませんでした。 「もし、天変地異などで施設がなくなってしまったら…」といった、ありとあらゆる最悪の事態が頭をよぎりました。すべてが無事に完了したと知らされた瞬間は、もう本当に「ほっとした」の一言です。ようやく、肩の荷が下りました。
現在は、新しい施設長が見つかるまでの間、引き継ぎを兼ねて週に数日だけ仕事を続けています。ただ、もう経営の心配事はありません。お相手先が非常に上手に運営してくださり、入所率も順調に伸びていますので、楽になったのは確かです。

俊彦

私は、少し複雑な感情でした。長年続けてきた外来診療をやめてから、自分の身体の衰えをはっきりと感じるようになったのです。仕事をしているときが「生きている」と感じる瞬間でもあったので、それがなくなることへの寂しさ、自分の役割が終わったのだなという一抹の虚無感がありました。
しかし、それ以上に大きかったのは、ストレスからの解放です。施設の経営者として常に入所率の心配が頭から離れませんでしたから。その重圧から完全に解放され、おかげで心穏やかな毎日を過ごせています。

理恵子

私も、「本当にほっとした」という一言に尽きます。私の心配事は、結局のところ「両親がどうか」という点だけだったので。設立以来20数年間ずっと抱え続けてきた、あの言いようのない不安と重圧が、ようやく終わったのだと。それが私にとっては何よりも大きいです。ただ、手放したとはいえ、私たち家族が育ててきた大切な場所ですので、今後も何かできることがあれば、いつでも喜んで協力させていただきたいと思っています。この施設が、誰のものであっても、良い形で成長してくれるなら、これほど嬉しいことはありません。
現在は夫の病院に勤めて新しい生活を始めていますが、「あの20年間にやりがいはありましたか」と聞かれても、まだ「はい」とは言えません。渦中にいたときのことは、大変すぎて「良い思い出だった」とは割り切れないのです。いつか自分が完全にリタイアしたときに初めて、「あのときは大変だったけれど、やりがいがあったな」と良い思い出として振り返れるようになればいいと思っています。

今回の取り組みにおけるM&Aキャピタルパートナーズの支援を、どのようにご評価いただいていますか。

良子・俊彦・理恵子
良子

私たちの「とにかく早く」という気持ちを深く理解し、全力で応えてくださったことに心から感謝しています。今でも忘れられないのは、年末にお会いしたときのことです。お正月休みを挟むにもかかわらず、休みの間に準備できることをご提案くださったのです。普通なら「お正月ですから、それは難しいです」とおっしゃる場面ですが、お二人は真剣に「そうですね、やりましょう」と。その真摯な姿勢に、この方たちなら本当に私たちの望みを叶えてくれる、と確信したのを覚えています。
さらに、「ゴールデンウィークには、ご家族で海外旅行にでも行っていただきたい。そのために頑張ります」と、私たちのために4月末の締結を目標にしてくださっていました。そのお気持ちが本当に嬉しく、胸が熱くなりました。銀行融資の関係で少し日程が遅れた際には、私たちの旅行のことを心から残念がってくださって。本当に、私たちのために全身全霊で、のめり込んで取り組んでくださっているのだと実感しました。まさに「地獄に仏」とはこのことだと思いました。

俊彦

私は、彼らが非常に的確で、知的だと感じました。言ったことは必ず実行する。その信頼感があったので、安心してすべてを任せることができました。何より、私たちとお相手先、そしてM&Aキャピタルパートナーズの三者の波長がうまく合った。これが、トラブルなくスムーズに進んだ最大の要因かと思います。

理恵子

お二人は、お会いしていても疲れることが一切なく、最後の方は母が「会えなくなってしまうのかしら」と寂しがるほど、私たちにとって家族のような存在になっていました。
専門知識の面でも、以前のM&A仲介会社とはまったく違いました。医療業界特有の制度などを熟知されているかいないかで、雲泥の差があります。豊富な知識があるからこそ、私たちは心から安心して任せることができたのだと思います。これほど素晴らしいご支援をいただいたので、もし他の業種で事業承継に悩んでいる経営者の方がいれば、ぜひご紹介したいと思います。

ありがとうございます。最後にM&Aキャピタルパートナーズのお二人から総括とこれからM&Aを検討される経営者の方々にメッセージをお願いします。

円谷・深瀬・良子・俊彦・理恵子
深瀬

中谷様ご一家は本当に素敵なご家族だと感じていましたので、今回ご支援できたことを大変嬉しく思います。
中谷様ご夫妻と初めてお会いした際、「早く譲渡を終えて、余生はゆっくりと旅行をしたい」というご意向をお預かりしておりました。中谷様ご一家のご希望にお応えできるよう、年末年始や休日を問わずフルリソースを投じ、弊社にご依頼いただいてから半年かからずにご成約までご支援できたことは、私自身もとても喜ばしく感じています。皆さまのお役に立てて、本当に良かったです。
経営者の皆さまの中には、じっくり時間をかけて進めたい方もいらっしゃれば、本件のようにスピードを重視される方もいらっしゃると思います。我々は、どのようなペースをご希望であっても、そのお気持ちに寄り添い、全身全霊でご支援させていただきたいと考えています。

円谷

皆さまに安心してお任せいただけるよう、密なコミュニケーション、進捗共有をすることを心がけました。「以前のM&A仲介会社では話がどんどん延びてしまって。一体いつ旅行に行けるのだろうか」と、良子様と俊彦様から伺ったことがございました。そのお言葉が、我々の「ゴールデンウィークにはご旅行に行っていただきたい」という目標につながりました。
中谷様ご一家の多大なるご協力と、お相手先の迅速なご対応があったからこそ、スムーズにご成約を迎えることができたと感じています。素晴らしいご両社をお繋ぎでき、大変光栄に思います。
医療法人のM&Aは、まだ一般的ではないかもしれませんが、事業の将来を考えたときの有効な選択肢の一つであると考えています。我々は、まだM&Aをご決断されていないオーナー様にも、着手金や月額報酬なしでご支援しております。まずは情報収集という段階からでも、ぜひお気軽にご連絡いただければ幸いです。皆さまにとって最善の選択となるよう、全力でお手伝いさせていただきます。


 

文:伊藤 秋廣  取材日:2025/7/25

担当者プロフィール

  • 企業情報部 主任 深瀬 雄也

    企業情報部主任深瀬 雄也

    大学卒業後、野村證券にて、法人・オーナー様のウェルスマネジメントや、M&Aを含む事業承継などの総合金融コンサルティング業務に従事。
    当社入社後、主に、IT、ヘルスケア(医療法人)、工事、物流、製造、商社などの業界のM&Aを中心に成約実績を重ねている

  • 企業情報部 課長 円谷 修平

    企業情報部課長円谷 修平

    新卒で三菱UFJ銀行に入行し、中堅・中小企業への融資業務、オーナー経営者への事業承継・資産承継コンサルティング業務に従事。2018年に当社入社後、調剤薬局、医療法人(病院、クリニック、歯科医院)、介護事業、IT、食品製造、商社、工事業界などの幅広い業界にて数多くの成約実績を重ねている。ヘルスケア業界M&Aプロフェッショナルチームメンバー。

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