M&A成約事例・実績
ご成約者インタビュー 
それぞれの選択

M&Aご成約者事例
#48

中央電氣建設株式会社木下様、株式会社ETSホールディングス加藤様
中央電氣建設株式会社木下様、株式会社ETSホールディングス加藤様
中央電氣建設株式会社
代表取締役社長
木下 満広

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株式会社ETSホールディングス
代表取締役社長
加藤 慎章

地域にとって“なくてはならない”会社の存続を守ったM&A

譲渡企業

中央電氣建設株式会社

長年にわたり、四国電力送配電株式会社からの信頼に応えながら、四国エリアの電力安定供給に貢献してきた中央電氣建設株式会社。着実に成長を遂げてきた中で、なぜM&Aを決意することになったのか。どうして、そのパートナーとしてM&Aキャピタルパートナーズを選んだのか。中央電氣建設株式会社の木下 満広代表取締役社長と奥様の木下 恵子取締役、譲受側の株式会社ETSホールディングスの加藤 慎章代表取締役社長に、これまでの経緯と未来についてうかがった。

地域インフラと人々の生活を守るという責任

まずは、木下様が中央電氣建設株式会社の代表になるまでの経緯からお話をいただけますでしょうか。

中央電氣株式会社  木下様
中央電氣建設株式会社   木下  満広 社長(以下、木下)

弊社は、四国電力送配電株式会社様を主要取引先とする送電線工事会社です。元々は、四国送電工事企業体に属する企業の一つとして、祖父の代から四国の電気事業の発展のお手伝いをしてきましたが、技術面や安全面などさまざまな部分で四国電力送配電株式会社様に育てていただいた会社といえます。 私は、大学卒業後の平成7年に入社し、平成21年に3代目として代表に就任しました。

四国送電工事企業体は、私が入社した平成7年には所属企業が四社残っていたのですが、年数を経ていくごとに事業の継続が厳しくなり、最終的には我々ともう一社だけに。その後、その会社も後継者候補がいらっしゃらず、存続の危機に直面。そこで私たちの会社に「経営を引き継いでほしい」との話があり、最終的に引き継ぐ形となり、そこから二社の経営を続けてきました。

廃業していく会社がある中で、会社を維持できた要因はどこにあると思われますか。

中央電氣株式会社 奥様
木下

やはり四国電力送配電株式会社様のご支援あってのことだと感じています。ご信頼いただけたことも大きかったですし、インフラの仕事ですので、地域のためにも“会社を存続していかなければならない”という気持ちを強く持っていました。我々がしっかり安全面や工期を遵守し、四国電力送配電株式会社様の送電計画を乱さないようにしていくという責務を全うすることで、地域のインフラや皆さまの生活を守る事になるのですから。

中央電氣建設株式会社  木下  恵子 取締役(以下、奥様)

2代目の義父は厳格な人で、嫁である私も少し怖いと感じていました。昭和という時代をのりこえてきた実績もあり、ワンマンなところもあったと思います。会社経営が少し厳しくなってきたときにも、周囲は何も言えないような状況にありました。だからこそ家族が言わなくてはと思い、勇気を出して義父に物申したのですね。嫁だから、義父や義母に意見してはいけないのではとも思いましたが、従業員の事を考えたら、会社を続けていくために必要なことは言うべきだと考えました。

義父はそのときにがんを患っていて、恐らくどこかで“息子夫婦に任せよう”という思いもあったのでしょう。普段の義父なら大喝したのだと思うのですが、そんな態度はなく、素直に「任せる」と言ってくれました。そんな経緯もあり、後を継いだ私たちは、なんとかして会社を続けていかなくてはいけないという気持ちが強くなったのだと思います。

木下

当時は、従業員の心が離れているように感じました。私がまだ現場の作業員でいるときは、日々の業務を覚えるのに必死で考えが及んでいませんでしたが、10年ほど経過して私が指導的な立場になると、“なぜ、こんなにみんなの心が冷えているのだろう?”と感じるようになりました。それからは先代の社長に直接言えなかったことでも、私が間に入って聞き、伝え、調整するように心がけてきました。なので、私たちが経営を引き継いだときには、“先代の時代にできていない部分を改めなければ”と意識するようになり、従業員が心配しないように、やりやすいように、心を掴むためには何をすればよいかということを考えるようになりました。

まずは給与体系を見直し、経営陣の報酬を減らして従業員に分配。根底には“従業員のモチベーションを向上させて、きちんとした会社にしたい”という想いがありました。そして、何でも報告・連絡・相談できるような雰囲気作りにも努めました。それからは少しずつ定着率も改善してきました。

奥様

我々は中小企業なので、困りごとがあっても融通は利くはずです。従業員にとって、働きやすい環境を作るためには、意見を聞いて議論し、良い意見は取り入れることが重要だと思います。そこから会社の雰囲気が少しずつ変わっていきました。



M&Aを進めるパートナーとして“誠実な人”を求めた

お二人で協力して、守ってこられた素晴らしい会社です。どのようなきっかけからM&Aを意識するようになったのでしょうか。

中央電氣株式会社 木下様 奥様
木下

一番の理由は、息子が跡を継ぐことを望まず「自分の進みたい道がある」と言い出したことです。現在の会社の状態を維持しながら、木下家が継承しなくても存続させるにはどうしたら良いのかと頭を悩ませました。また、祖父、父ともがんで早世しており、持病をきっかけに二代続けて慌ただしい経営者の後継を傍で見てきた事も理由の一つです。万一、私も患う事になれば大変な事態になってしまうという危機感から、余裕のある時に早めの継承対策をしておきたいとも考えておりました。しかし、自分たちではなかなか良い方法が思い浮かばず、場合によっては廃業になるかもしれないとの危惧を抱くようになっていました。

奥様

息子が「跡を継がない」と言い出した事は、母親である私の責任もあるのではないかと思いました。これまで息子には「本当に自分のやりたい道に進んでほしい」と伝えてきましたし、それが見つかったときには精一杯応援をしてきました。実を言うと、夫にも内緒で、数年前にM&Aに関するセミナーに出席して、会社を残す方法の一つにM&Aがあるのではないかと理解はしていました。

木下

妻から話を聞いたときには、もちろんM&A以外に、社内や周囲の人への承継も考えてはいました。しかし、オーナーが後継者に譲るためには株式の譲渡が必要で、それがネックとなり、ある程度、資産を持っている人でなければ、資金的な理由からお譲りできない状態にありました。

妻とも色々と話し合った結果、自分たちの人脈の中で会社を継承できる人がいないのであれば、“もうM&Aしかないのもしれない”との考えに至りました。

ここからはM&Aキャピタルパートナーズの東小薗さんにもお話をうかがいます。後継者がいらっしゃってもM&Aを決断される事例は多いのでしょうか。


M&Aキャピタルパートナーズ  東小薗
M&Aキャピタルパートナーズ  東小薗(以下、東小薗)

そうですね。近年、確かにそういった事例は増えています。よく情報提供の中で、「後継者の人に大きな責任を負わせたくない」と表現されます。今回の中央電氣建設様のように、特に大きな工事が絡むような、職人気質の従業員さんたちがいる業種の場合、事業を引き継ぐ大変さだけではなく、その従業員から後継者が認められるかどうかも大事になってきます。社長の息子だからではなく、みんなが認めた人でないとついていけないという話になりがちで、そういう従業員がいらっしゃる会社は、やはり社長も悩まれており、そのうえで大きなグループに入っていくケースが多くあります。仮に後継者が承継するにしても、大きなグループに入るということが信用につながると決断されるオーナー様もいらっしゃいます。

M&Aを進めてみようと思ったお二人は、具体的にはどのような行動を起こされたのでしょうか。


奥様

M&Aの話は非常にデリケートで、誰にでも相談できるわけではありませんので、最初は取引のある銀行の担当者に相談を持ちかけました。とても仲良くしていただいた方で、親身になってくださいました。後継者がいないということや私たちの気持ちをしっかり伝えて、主人とも信頼関係が築けていたのですが、担当者が転勤となってしまいました。専属の担当者も一生懸命に動いてくれたのですが、その方も転職してしまって、そんなタイミングでM&Aキャピタルパートナーズの東小薗さんとのご縁をいただきました。まずはメールでやり取りをして、最初は東小薗さんと私だけでウェブ会議をしました。会議の後すぐに、社長に「すごい人だったからお話をしてみて」と報告。銀行と話を進めていたときには時間がかかりうまくゆかず、夫婦で不安な日々を送っていました。東小薗さんは、知識と経験が豊富な上、お人柄も良かったので、“もう絶対この人におねがいしたい”という思いがありました。

木下

妻に言われて実際に会ってみたのですが、私も“すごく誠実な方”という第一印象を受けました。確かに、M&Aを進めるパートナーですから、このような誠実な人でなければ“一緒に進めることはできない”と思い、さすが妻が強く推薦するはずだと感じました。

東小薗さんは、お二人にお会いしてどのような第一印象を持たれましたか。


中央電氣株式会社 木下様 奥様
東小薗

初めてお会いした際に、M&Aに関してかなり色々なことをご存じだったので、これまでも真剣に考えたり、悩まれたりしていたのだろうと感じました。ですから、もし、お話をお預かりできることになれば、精一杯お手伝いをして、しっかりと結果を示さないといけないと思いました。

また、社長も奥様も事業の引き継ぎという軸がしっかりされていたのも印象的でした。もっとも大切な軸はやはり、会社の従業員のためで、次にお取引先や協力会社といった周囲のこと。そういう部分を大切に考えていらっしゃったので、一番すっと入っていただけるような適切な相手、すなわちご同業、あるいは類似する会社をご提案させていただきました。

経済条件をご重視されるオーナー様もいらっしゃいますが、本当に周囲の方々やお取引先のことを思い、“地域のために”という考え方がしっかりされていたので、それに対してお手伝いをさせていただきたいと強く思いました。

木下

四国の中でM&Aを進めようとしても事業シェアの問題もありますし、旧知の同業他社と一緒になると従業員も動揺するので難しいだろうと思いました。若手社員は割と柔軟に対応してくれるだろうとは思いましたが、ベテラン社員になるほど環境が変わるのを嫌うのではないかと考えていました。ですからまったく何も知らない、まっさらな相手が良いのではないかと、漠然と考えていました。

奥様

これまで候補先が、四国内の異業種が中心だった為かうまくいかず、話が止まっていました。東小薗さんにご相談してすぐ同業種候補先を数社提示してもらった事に、とても驚きました。

譲受先に株式会社ETSホールディングスをご提案したのは、どのような思いがあったからでしょうか。


M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 東小薗
東小薗

先ほど社長がお話しされていたとおり、四国電力送配電株式会社様へのご配慮がポイントになると感じていました。正直申しまして、複数社が中央電氣建設様にご興味を示され、話はしていたのですが、その中でもETSホールディングス様は、同業ならではのご配慮がしっかりされており、木下様の安心にもつながるのではないかと思いました。またETSホールディングス様に中央電氣建設様をご紹介して説明していくなかでは、「魅力的な話なので、とにかく早くグループに入ってほしい」という積極性を感じたのも理由の一つになります。



自分にないものを持っている会社と一緒になる期待

ここからは、株式会社ETSホールディングスの代表取締役社長 加藤 慎章様にもご参加いただいて、お話を聞かせていただければと思います。まずは、貴社の事業概要からお話をいただけますでしょうか。


株式会社ETSホールディングス  加藤 慎章 代表取締役社長(以下、加藤)

弊社は創業以来約100年にわたり、送電鉄塔の建設保守・電気設備工事を行っている会社です。日本全国の電力の安定的供給に貢献するために、現在は東北電力様、中部電力様、関西電力様、東京電力様とご一緒させていただいております。また太陽光発電所などの再生エネルギー事業を推進したり、その他には変電所の建設にも携わっています。

M&Aをどのように捉え、活用されていますでしょうか。


株式会社ETSホールディングス 加藤様
加藤

我々のクライアントは電力会社ですが、電力会社への参入障壁は非常に高いものです。我々がゼロから四国に営業所を作り、ETSホールディングスとして四国電力送配電株式会社様に営業をかけるとすると、非常に長い時間が必要になります。会社を成長させるという大前提の中で、中央電氣建設は四国電力送配電株式会社様へのアプローチの大きな足掛かりになるのは間違いなく、M&Aという手法を使って成長のための時間を縮めている感覚です。

そして、実際に木下様ご夫妻とお会いしたときに、非常に温かみを感じました。業績など数字については把握していましたが、従業員との関係性が悪ければ、すぐに組織が崩壊する可能性もあります。決め手はやはり、“人となり”です。木下社長は、中央電氣建設の課題も含め、すべて包み隠さずに話してくれました。ご自身の想いを素直に言葉にしてくださったので、非常に共感を覚えました。我々としても四国エリアに入っていきたい、将来的な人材交流のシナジーを作りたいというニーズがあり、その点についてもメリットが一致していました。

“人となりの良い人”たちが経営してきた会社だから、その先に何があると考えたのでしょうか。


加藤

我々がもっと学べて、共に成長できると思いました。私は他人を尊重しながらたくさん働き、最終的には一緒に成長していくことを仕事のモットーの一つにしていますが、インスピレーションとして、中央電氣建設はそれができる会社だと感じました。

木下様ご夫妻から見た、加藤社長の第一印象はどのようなものだったのでしょう。


中央電氣株式会社 木下様 奥様
木下

率直に“凄い人”だと感じました。会社自体もスピード感を重視しているようで、まず会おうとなったとき、加藤社長お一人でお見えになるのかと思ったら、取締役の方々も一緒に計3人で来られました。そこで、会社の沿革についてご説明し、苦労話も含めたさまざまなお話をものすごく親身になって聞いてくれました。相手を尊重し大切にする方だという印象を持ちました。

奥様

私も主人と同じ事を感じました。それに加え、加藤社長はお若いので新しい発想もお持ちで、お話ししているうちに、“こういう方だったら、従業員全員がついて行こうと思うのだろうな”とも感じました。私たちが知っている経営者の方とは一味違う魅力を感じましたね。

木下

確かにそれはあります。お話も伺いながら我々にはなかった新しい魅力やアイデアが、ETSホールディングスという会社にはあるのではないか?と期待が膨らみました。

両社がご一緒になることで、具体的にはどのようなことを期待したのでしょう。


中央電氣株式会社 木下様 株式会社ETSホールディングス 加藤様
木下

自分の会社にないものを持っている会社だという期待がありました。つい先日も、燃料電池のドローンの話をうかがったのですが、そういったものは四国ではまだ聞いたことがありません。なので、既存のものよりも一歩踏み込んだ新しい価値を自社に取り入れるチャンスだと感じましたね。

加藤

私の方針としても、既存のビジネスだけでは面白味に欠けるので、最新のテクノロジーを利用することは勉強にもなるし、モチベーションも上がると考えています。今は水素ビジネスを勉強中なのですが、これからの循環社会の中で水素がどのようなインフラの役割を果たせるのか、水素から燃料電池を作って、バッテリーに置き換わるドローンで送電をチェックしようとしています。

そして、どちらかというとこのビジネスは電力会社が強く、そこから仕事が依頼されるので、待ちの姿勢であることが多くあります。しかし、そうではなく、こちらから提案型のビジネスをしていきたいと思っています。送電ビジネスと同等規模で太陽光発電ビジネスも展開していますが、これは“作るだけ”では、面白くない。太陽光発電を作ったあと、その地域が活性化していくために京都大学のベンチャー企業と提携を結び、「生態系リデザイン」事業をはじめ、日本初の太陽光発電とアピールしています。

木下

若い方はとくに敏感なので、こういった新しいことにチャレンジしている会社がとても魅力的に映るのではないかと感じました。また新しい人材を採用する際に、新しいチャレンジをしている魅力的な東京の大企業グループになれば、若い人が集まりやすいのではとも思いました。

加藤

送電業界で今、一番困っているのが“人材の確保”です。そもそも採用すること自体も難しいのですが、せっかく採用しても「自分のやりたいことではない」「高いところは苦手」といった理由で離職する人も多く、離職率の高さは業界全体の課題となっています。鉄塔に登って作業する人を、いかに確保するのか。高校卒業した地方の学生を採用して育てるのが一般的な考え方ですが、それだけでは面白くないので、日本最大のボルダリング会社と提携を結び、ボルダリング施設の近くでETSホールディングスの宣伝をしています。要するに、高校の電気科や土木科を出た人だけでなく、もともと高いところが好きな人たちにアピールしようと考え、ボルダリング選手のセカンドキャリアに目を付けたのです。

今回のM&Aに関して、取引先様の反応はいかがでしょうか。


木下

事前に取引先である四国電力送配電株式会社様には正直に全てをお話ししました。息子が継がない事、後継者候補がいない事、私の家系の男子が早世している事、そしてM&Aで会社を存続させるので今後も引き続き仕事を受注させていただきたい事をお願いしました。業界的にも今は人材難で、送電工事をしているラインマンが、平成7年頃から比べると半分くらいになっています。今は工事計画にもご配慮いただきながらぎりぎりの綱渡りで停電工事をこなしている状況で、四国電力送配電株式会社様もその状況はご理解いただいていると思います。我々が万が一廃業してしまうと、40人前後のラインマンがいなくなってしまうのです。大きな穴が開いてしまい、四国電力送配電株式会社様の工事計画にも支障をきたす事になるかもしれません。この業界には送研という、資格を認定する全国規模の組織があり、加藤社長はそこで理事を務めています。そんな加藤社長ですが、私たちと一緒に四国電力送配電株式会社様に足を運びお願いしてくれました。その様なところも四国電力送配電株式会社様のご理解を得られた事の一因になったのではないかとも思いました。また、同業で経営基盤のしっかりした大企業のグループに入ることは、今後の継承問題も解消できるのでこれまで以上に安心していただけたのではないかとも感じました。

現在の四国電力送配電株式会社の社長からは、これまでの経営や協力について、過分な労いの言葉をいただきました。最後には「寂しいけれども、時代やね」とご理解を示してくれました。



寄り添い、当事者意識を持って動いてくれた

交渉が進む中、M&Aキャピタルパートナーズはどのようにお役にたてたのでしょうか。また東小薗さんのようなM&A仲介の介在価値についてどのようにお考えですか。


加藤

私自身は仲介会社を選ぶというよりは、個人を選んで付き合っているような感覚です。結局、大切なのは人です。そうなるとM&Aキャピタルパートナーズがどうこうというより、担当者の人柄や能力、ビジネスにかける愛情が重要で、そういったスキルをフルスタックで兼ね備えている担当者と付き合いたいと思いますし、そういう担当者をたくさん持っている会社は強いと思います。今回の東小薗さんの動きは、そういった観点からも非常に素晴らしく、私たちを上手に導いてくれた印象です。

木下

すべてにおいて東小薗さんに相談していましたが、自分たちに寄り添ってくれるところに一番の価値を感じました。M&Aを経験されるほとんどの方が、恐らく一生に一度しか経験しないことなので、寄り添い、当事者意識を持って動いてくれる人でなければ、心を開いてすべてを話すことはできません。東小薗さんは親身になって話を進めてくださった、本当に信頼できる人だと思いました。

加藤様から今後の展望についてお聞かせいただけますか。


株式会社ETSホールディングス 加藤様
加藤

送電業界だけでなく、建設業界全体が、働き方改革やDXの面で遅れを取っていますが、それは改善の余地があるということ。例えば今、鉄塔に登って作業するのは10人一組としていますが、今後ドローンやロボティクスが進めば、機械化できる部分も出てくるかと思います。そうなれば今までよりも少人数で作業ができるようになるので、新しい仕事にチャレンジするための人員配置が可能となります。もちろん、新しいビジネスばかりに目を向けているわけではありません。守るべきものはしっかりと守るべきだと考えています。今まで築いてきた四国電力送配電株式会社様との信頼関係や従業員の雇用など、大切な財産がこの会社にはたくさんあります。それを変えることなく、むしろ強固にしていきたい。その上で新しいチャレンジを進めるのが大切だと考えています。

今回のM&Aにより、この四国というチャレンジングなフィールドを得ましたが、今後も良い会社があれば、積極的なM&Aを進めていきたいと考えています。

ありがとうございます。最後に、実際にM&Aを検討されている方々へメッセージをお願いいたします。


木下

仲立ちをしてくれる担当者が成否を決めるキーマンだと思います。まずは東小薗さんのような信頼できる相手と出会うところから始めるべきでしょう。お相手先候補の企業と実際に会うまではどうしても不安になってしまいがちです。不安を解消するためにも、M&A仲介の担当者との距離を縮めて、たくさんのことを話し、等身大の姿を見ていただけるような形で臨めればいいのではないでしょうか。

加藤

私からは一言。世の中には、多様な選択肢があるので、M&Aもまず検討してみてから最終決定すれば良いのでは?とお伝えしたいです。

東小薗

M&Aにとって、もっとも良いタイミングというのは実は、よくわからない。幸いにも木下社長は取引先とも相談しやすい環境にあって、そんな折にETSホールディングス様の声かけがあってと、すべての良いタイミングが重なりました。ベストなタイミングがいつかは、はっきりしたことはいえませんが、少なくとも情報収集は早く始めたほうが良いと思います。常日頃から「一番いい選択肢を選ぶためには、準備は早く決断は慎重に」とお客様にお伝えしていますが、本件ではまさにそれを強く感じました。

もちろん譲渡をご検討している企業は今まで守ってきたものがあります。譲受側は、M&Aで新しい風が吹くと思っています。求めている観点は各々違いますが、それをきちんと伝えてくれれば、我々は持ちうる限りの最適解をご提案させていただく準備があると考えています。


(左から)弊社東小薗、木下様、加藤様

文:伊藤 秋廣   写真:宮脇 修三  取材日:2022/11/15

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