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M&Aご成約者事例
#53

株式会社大和土地開発 取締役会長 福田 藤吉x池下工業株式会社 代表取締役社長 小島 丈
株式会社大和土地開発 取締役会長 福田 藤吉x池下工業株式会社 代表取締役社長 小島 丈
株式会社大和土地開発
創業者
福田 藤吉

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池下工業株式会社
代表取締役社長
小島 丈

安心感を与えてくれた地域企業同士のM&A

群馬県高崎市で地域密着の宅地開発事業を展開し、少数精鋭ながら創業以来、赤字になったことがなく堅実経営を誇る株式会社大和土地開発が、なぜM&Aを決意することになったのか。そしてなぜ、そのパートナーとしてM&Aキャピタルパートナーズを選んだのか。株式会社大和土地開発の創業者である福田藤吉様、譲受企業の池下工業株式会社 代表取締役社長 小島丈様に、これまでの経緯と未来についてうかがった。

地元農家の信頼を集め、意義ある宅地分譲ビジネスを展開

まずは福田様が、株式会社大和土地開発を創業した経緯からお話しいただけますでしょうか。
株式会社大和土地開発   福田 藤吉 取締役会長(以下、福田)

高校を卒業して7年ほど大手飲料メーカーに勤務しました。その後、オイルショックの時代に脱サラして商売を始めたのですが、2年ほどで失敗して倒産。それでもあきらめずに立ち上がり、いくつか商売をして、失敗と成功を繰り返してきました。

40歳になったタイミングで、当時手掛けていた商売が当たり、まとまったお金を作ることができました。それを元手に土地を購入しマンションや貸しビルを建てようと考え、不動産屋を回っていました。その時に、高崎で50年程不動産建築業を営んでいる社長から「福田君、なかなか見つからないから、私のところに来て不動産の仕事をしないか?仕事をしながら土地を見つけて建物を建てたらいい」とお誘いいただき、それがきっかけで不動産業界に進むことになりました。

不動産の仕事が性に合っていたのでしょうね。働き始めて、1~2カ月ほど経ったときに、運よく2,000万円の中古住宅の契約を取ることができて、社長及び上司から「福田君、才能があるね」なんておだてられながら、バブルがはじまったばかりの当時、不動産業が儲かることを実感し、気合を入れて取り組むようになりました。

不動産会社で働き始めてから3年目に、先輩から声をかけられて共同経営者として起業。その先輩は金銭感覚に少し心配があったのですが、このチャンスを活かそうと考えていました。どうせ自分たちでやるなら、単なる不動産売買の仲介ではつまらないし、発展がないと考えました。自分が売主になるのが一番儲かる事を知り、独立したばかりで信用が無く、当時は金融機関がなかなか相手にしてくれなかったので、自分の貯金を元手に土地を購入して販売することで、今の宅地分譲のビジネスにつなげました。

宅地分譲のビジネスについて詳しく教えてください。
福田

宅地分譲は、まずは住宅を建てる条件に満たす土地を探すところから始まります。多くは耕作放棄された農地です。手入れされておらず、作物を作っていない空き地を見つけ、誰が持ち主かを調べて、その持ち主の農家さんと直接交渉をします。もちろん簡単にご承諾いただけるわけではありません。当時は高崎市を中心に活動をしていたのですが、今と違い保守的な方が多く、私のようなよそ者を敬遠する風潮がありました。

しかし、私は実家が農家だったこともあり、皆さんの苦労がわかります。いきなり不動産屋になったわけではないという話をして、親近感を持ってもらえるよう努力を重ねました。ちょうどバブル期だったこともあって、時代の波にも乗れたのだと思います。農業だけでなく、土地をお金に換えることに興味を持つ人がたくさんいらっしゃいました。

交渉が上手くいけば、農地転用や開発許可など役所の許可を得る必要があるため、そのたびに市場価格を調べて売価を設定したり、道路を調べたり、法的な調査から手続きまですべて、私と顧問行政書士さんとで対応しました。農家の方も喜んでくださるし、ニーズもあって、非常にやりがいを感じる仕事になりました。

先輩と共同経営していた会社を離れてからは、前橋で小さな不動産会社を経営していたのですが、やはりバブル後はこれから高崎市がベッドタウンになると考え、現在の所在地に移転し、宅地分譲に注力をしました。やはり保守的な土地柄なのでしょうね、地域の方々に認めてもらうまでに10年はかかりました。ただ徐々に信頼を得て、紹介や口コミで認知が広がっていき、今では地域密着型企業として認識いただけるようにまでなりました。

信頼を集めることができた理由は実にシンプルで、「嘘をつかない」、「約束を守る」、「できないことはできないとはっきり伝える」など、きちんと対応をしてきたからに他なりません。当時、不動産業界には適当なことばかり言う仲介人も多数いました。それが世間からの不信感を生んでいました。私は、きちんと手続きを踏んで、相手にご納得をいただいたうえで取引を進めていきましたから、当たり前のことをちゃんとやっていたことで、信頼につながったのだと自負しています。

会社の価値を見出して最適な相手を紹介してくれた

福田様が社長として成長させてきた会社です。どのようなきっかけからM&Aを意識するようになったのでしょう。
福田

私には息子が一人いて、事業を継いでもらうことも考えていました。そのため東京の不動産仲介の会社で経験を積んでもらったうえで、こちらに呼び寄せて、2~3年ほど一緒に働いてみたのですが、どうも息子は他の仕事に興味がありそうに思えました。しかも不動産事業は、金融機関から多額の借り入れが必要になります。一歩間違えれば1億、2億の負債を負う可能性がありますから、親としては、“息子に継がせるのは大変なのではないか”という思いを抱かざるをえません。引き継ぐのであれば、借入をゼロにしてやりたいですが、なかなかそうもいきませんでしたしね。

そんななか、70歳になった頃に金融機関の紹介で参加した事業承継の講習会で、M&Aについて知りました。息子とも相談をして、“M&Aという選択肢を検討しても良いのではないか?”という考えにもなったのですが、その一方でなかなか踏ん切りはつきませんでした。なぜなら、75歳になるまで、“もう少し自分が頑張ってみようか”という気持ちが正直ありましたし、その間に息子の考え方や見方が変わったり、借入金に対しても腹をくくって継ぐ気になってくれるかもしれないという期待がありましたから。

M&Aのセミナーを受けてからというもの、さまざまなM&A仲介会社から連絡が入るようになりました。実はM&Aキャピタルパートナーズの竹内さんと会う前に、別のM&A仲介会社と会って話をしたことがあります。ただ、当社のような、地方にある個人会社など相手にされないだろうと思っていたので、中途半端な気持ちのまま、とりあえず会って話を聞いて、そこから何社か紹介をしてもらいました。そのとき紹介いただいた会社の多くは、異業種ではなく同業の会社ばかりだったのですが、同業の場合、相手の規模が大きければ、提携した後に私たちの会社の従業員はついていけるのだろうか?という心配がありました。

そういった気持ちもあって、結局、私の息子と当社の主力社員が2人で協力していけば、たとえ私がいなくても、何とかやっていけるだろうと、M&Aの話はすべて断ることにしました。とりあえず気持ちをリセットして、自分たちの力でやろうと思って走り始めた半年後、元々付き合いのあった方から紹介を受けたのがM&Aキャピタルパートナーズの竹内さんでした。その時も、まだハッキリと心が決まっていたわけではなく、とりあえず話を聞いてみようか、というスタンスでお会いすることにしました。

ここからは、担当の竹内さんも交えてお話を伺います。まずはお互いの第一印象からお聞かせいただけますでしょうか。
福田

竹内さんと初対面のときの印象は、“真面目でおとなしそうな方”。それまでに何人か、M&A仲介会社の担当者とお会いしてきましたが、我々の業界と同じように高飛車でグイグイ来る人もいます。ですが竹内さんは、当社の従業員と同じように、正直で誠実なタイプだと感じ、好感を持ってすんなり受け入れることができました。ただ、M&Aのお話に関しては、私たちは決して力のある会社ではないと思っていたので、この話は難航するだろうとも思いました。こちらからお願いしますといっても、断られるのが関の山だろうと。

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 竹内 謙太(以下、竹内)

これまでに色々な不動産会社のオーナー様とお会いしてきましたが、福田社長はすごく誠実で話しやすい方、というのが第一印象としてありました。事業内容を聞いても、小規模ながらも強みがあり、世の中に必要とされているビジネスだと感じ、何とかお役に立ちたいという気持ちが湧きました。ただ、社長も気にされていたように少数精鋭という点において、お相手探しの際に、何らかの戦略は必要だと感じていました。

福田

それから、長いお付き合いがはじまりました。特に無理強いしてくることはなく、ゆっくり情報交換を続け、2年ぐらいして地元の3社を紹介していただきました。そのあたりから、急激に竹内さんと親密になったような気がします。それは、私の話をしっかり聞いて、地元の企業を紹介してくれたから。私たちが求めていることを、とても理解してくれていると感じました。

竹内

当初は幅広く、大手ハウスメーカーなどもご紹介させていただきましたが、やはり少数精鋭で、ものすごく地元密着でやられているので、どうしても“社長の力が強い”というイメージを持たれてしまいがちです。また、社長がいなくなると会社が上手く回らないのではないかとみられてしまうこともあります。ですが大和土地開発様には若い従業員や息子さんもいらっしゃる。さらに社長自身が引き継ぎをしっかりできるという点と、これまで長きにわたり黒字経営を続けてきた会社だという点から、一度トップ面談を実施すれば、会社の良さが伝わるだろう、という確信がありました。また、ある程度、群馬エリアのビジネスがわかるお相手の方が理解してもらえるだろうと考え、地元企業を紹介するようになったという流れです。

“聞くだけ聞いてみよう”と思っていたところから、M&Aを決意することになった一番のきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
福田

一度は、自分たちでやろうと思ったものの、体力の問題には抗えませんでした。やはり、60代のバイタリティーは70代にはなかったのですね。周囲のみんなには言わなかったのですが、限界を感じていました。そんなときに竹内さんと出会い、彼の人間性、人柄に惹かれて付き合い続けるうちに、もう一度M&Aを真剣に考えるようになったというわけです。
そして竹内さんが、群馬の会社を何件か紹介してくれて、“地元企業同士であればお互い助け合ってやっていけるのではないか”と思ったのが決定打となりました。これまでいくつかのM&A仲介会社の人が提案にきましたが、東京の会社ではなく、群馬の会社を紹介してくれたのは竹内さんが初めてでした。

未来を継ぐ息子と従業員の意見を尊重したい

ここからは、譲受企業である池下工業株式会社の小島社長にも参加いただいて、お話を聞かせていただければと思います。まずは池下工業株式会社についてお聞かせください。
池下工業株式会社  小島 丈  代表取締役社長(以下、小島)

当社は母方の曽祖父が創業して110年目になる企業で、わたしは今からちょうど4年前、32歳の時に会社に入りました。これまで長きにわたり土木業を生業としており、利根川の砂利採取業と河川改修が祖業でした。戦後建築事業を始め、長らく公共事業に取り組んだ結果売上の多くを占めていましたが、民間工事での仕事量も近年増えてきました。民間工事においては結局、相見積もりや入札の世界で、金額で勝ち抜いてこその結果です。公共事業が減少傾向にある中で、民間の事業も増やしていきたいという思いがあり、金額以外でどこかで勝負できる武器はないかと考えはじめました。

そんななか、M&Aに対するお考えはどのようなものだったのかお聞かせください。
   
       
小島

新たな商品を展開し、建築に付随する仕事を獲得していきたいと考えていた中、わたしたちはまず、土地の情報を求める顧客が増えてきている、という点に着目しました。顧客が求める土地を用意して、そこに我々が建築をするというビジネスを考案し、ニーズに応えていこうと考えましたが、業界が違うためなかなか良い土地の情報が回ってはきませんでした。そこで、不動産事業者をグループ化して、優良な情報を収集し、お客様に提供するのはどうかなと考えたところが始まりです。

ありがたいことに現在は、会社にも多少の内部留保がありますので、自分の中でラインや予算を決めて、それを超えない範囲でM&Aを実行し、事業展開を図るべきタイミングだと判断しました。そこから、人数や規模、譲受価格もイメージしながら相手を探していこうと、毎日のように届くM&Aに関するダイレクトメールの中から、気になった企業の話を聞いていくことに。その中のひとつがM&Aキャピタルパートナーズです。WEB会議で打ち合わせをして、「こういう業種とご一緒したい」と伝えたところ、1カ月ほどで提案がありました。   

   

   
パートナーに対して、どのような条件を求めていたのですか。
小島

当社の社風と合うかどうかをまず重視しました。当社は長年丁寧で堅実な仕事をしてきた会社です。ハイリスク・ハイリターンのような仕事を引き受けないですし、企業としての拡大志向が第一ではなく、顧客に価値を提供し続けた結果、成長するというスタイルを望んでいます。そういった根本的な考え方を共有できるかがポイントになると思っていました。さらに従業員の構成で、年次が若いかどうかにも注目していました。35歳の自分が会社を経営していくことになっても、社内体制をすぐに切り替えるような事態は避けたかったですね。言葉を選ばずに言うと、不動産業界では丁寧に着実に堅く経営をしている会社経営をしている会社が少ないイメージがあるので、社風のマッチは大きな課題となり、相手先探しも難航するのではないかと思っていました。

最初のトップ面談の際に抱いた、福田社長の第一印象を教えてください。
小島

年次でいっても大先輩にあたる福田社長に対する表現として適切ではないかもしれませんが、福田社長には最初から非常に好印象を持ちました。不動産業を営む経営者には色々なタイプの方がいて、かなりイケイケな人もいたりしますが、福田社長はそういったタイプとは正反対でした。最初に私の事業プランをお話しさせていただき、会社の状況や経緯をお聞きしたのですが、最初から最後までとても丁寧な方でした。当初から重視していた社風についても、実際にお会いしないとわかりません。会社同士の合う・合わないは、代表者同士の相性でもあると思っています。すなわち、その会社の色というのは経営者が体現しているものです。

また、わたしは不動産業種を譲り受けたいと思っていたとはいえ、不動産に対する知識が十分にあったわけではありませんでした。当初、「仲介という形式で土地情報を提供してくれる不動産業者があればいいかな」というぐらいの感覚でお話をさせていただいたのですが、農地を購入して宅地として販売したり、法人に対する販売実績もあるとおっしゃっていて、不動産業の勉強にもなりましたね。そして会話を進めるうちに、造成工事という領域が当社が手掛ける土木業を絡めた新たなシナジーが生まれる可能性を見出すことができました。

福田社長は、小島社長と初めてお会いしたときの印象はいかがでしたか?

福田

池下工業といえば、業界は違えども、不動産業者の間では本当に知らないものがいないほど知名度の高い会社です。そんな大きな会社が、うちなんかを相手にしてくれるのか?あるいは、先方の要求にどこまで当社が応えられるかなどの不安がありました。ところが小島社長とお会いしてみると、実にお人柄の良い方で、次のステップに進めつつ、細かい話もさせてもらいたいと思うようになっていました。





そこからはどのようにして話が進んでいったのでしょうか?

福田

初回面談の段階で、私自身は“前に進めてもいいかな”という気持ちが50%くらいあったのですが、私が良くても息子や会社の柱になっている主力社員が良いと思わななければ話を進めることができないとも思っていました。“社長が自分で勝手に決めて、もう俺たちはやめる”と思われたら、M&Aを進める意味がありません。そこで息子たちを小島社長に引き合わせて、彼らが良ければ話を進めようと考え、竹内さんを通じて申し入れさせてもらいました。社歴100年からの会社の社長に対して、ずいぶん無理なお願いだとは思ったのですが、自分は去っていく人間ですから、残っている人間に対する責任は果たしたいと思いました。そして、二つ返事で小島社長が快く引き受けてくださったときいて驚き、そして感激しました。

小島

従業員の人数がそれほど多くないので、退職者が出ると事業が成立しないというリスクがあるという点が気になっていました。なので、基本的には従業員にはM&Aが進んでいることを開示しないというルールは理解しつつ、私もお会いしたいとお伝えし、“できれば話を前に進めていきたい”と意思表示をさせていただいたつもりです。その場では、一緒になることで仕事の内容が一部変わったり、増えたりすることはあると思うが、極端なプレッシャーを与えるつもりはないと伝え、一定のご理解をいただいたと思っています。

もちろん、変わらなくてはいけないのは、私たち池下工業自体も同じです。弊社には昔から「不動産には手を出すな」という家訓がありましたので、私はそれをぶち破る必要がありました。そのために大和土地開発という会社がどういう事業を展開し、どう収益が回っていて、どんな財務内容かを、当社の税理士と共に分析し、“シナジーは間違いなく生まれる”と確信を持って、周囲を説得する材料を用意していきました。

その家訓は恐らく、先祖からの教訓として、“地に足つけて仕事しろ”ということであり、バブル前後に不動産に手を出した建設会社が軒並みつぶれたり、事業再生となって苦しんだ会社が多かったことから来たのだろうと理解しました。だから私は、そういった不動産業に対するイメージを払拭する必要がありました。他でもない大和土地開発という会社が誠実に事業を進めてきたという客観的事実を伝えつつ、時間をかけて説得をしていきました。結局、不動産に手を出すなという家訓を守りたいわけではなく、本当に守りたいものは何かと考えると、それは技術力の継承であったり、良いものを作り続けるという点に帰結します。それを達成維持するためには、複合的な事業を展開しながらトライする必要があると、当社の役員も同意したことで話を前に進めることができました。

   
   

創業者としての責任を全うできた

成約後、どのような変化が生まれていますか。
小島

まだ始まったばかりではありますが、少しずつシナジーは生まれています。土木業の請負という領域においてはすでに、大型の造成案件を2件、当社で受注させてもらっています。当初の目的であった民間の建築情報の共有についても、当社の顧客に提供できる段階まで進んでいます。また大和土地開発としても、私たちが間に入って交渉することで、資金調達が楽になるというメリットを享受できています。金利も半分ぐらいに抑えられていますね。金利の支払い分だけで年間300万円から400万円ほどあったものが、100万から200万円ほど減らすことができたので、大きな変化なのではないでしょうか。

福田

本当にありがたい話です。さらにいえば、M&A後に社内の雰囲気が変わりました。従業員のやる気が全然違います。母体の大きな会社の傘下に入って、これまでと同じ仕事ができる、その安心感がベースにあるから、彼らも変われたのだと思います。多くの従業員が家庭を持っているので、そういった安心感があるのは大きく、それが目に見えてわかる変化となっています。

また、以前と違って、甘えというか、“なあなあ”になりがちなことも減りました。どうしても個人会社だと細かいことには目が行き届きませんでしたが、今は本社があって、その子会社になったことでルールが明確になりました。それによって、従業員の見方や考え方も変わってきたように思えます。ようやくわたしも責任を全うすることができて、安心して引退することができますが、私が生きている間はお付き合いさせていただきたいと思います。

小島

もちろんです。元々の契約の年数もありますが、できれば長く残っていただき、要所要所でご指導ご鞭撻をいただければと思います。これからも頼りにさせてください。

M&Aキャピタルパートナーズはどのようにお役立ちになりましたでしょうか。
小島

竹内さんはレスポンスがものすごく早い方で、私が気になるポイントを投げると、すぐに返信がきました。私が投げた条件に対して、すぐに最適な提案を持ってきてくれたのも驚きました。予算面で見当違いな提案を持ってくる人が多いなか、竹内さんは1回目の提案で、最適なお相手を提示してくださった。なので、竹内さんの能力が高いことはもちろん、M&Aキャピタルパートナーズという会社の力も大きいのではないかと感じています。この先も、戦略的かつ友好的なM&Aを進めていくつもりなので、私たちのことを理解してくれている、頼りになるパートナーとして、これからもお付き合いできればと思っています。

福田

会社というよりも、私たちに接してくれる担当者の人間性が重要だと思いました。私たち不動産業界にも“この人の言うことを聞いて大丈夫か”と思ってしまうような担当がいますが、そういう点では竹内さんはとても誠実な方で、最初から最後まで安心して託すことができました。先ほども申し上げた通り、一時はM&Aをあきらめて、75歳まで働くしかないと思っていましたが、竹内さんに救われました。本当に感謝しています。

小島

福田様のお話を聞いて、“本当に間に合ってよかった”と思います。



ありがとうございます。最後に、皆さまから、これからM&Aを検討する経営者の方々にメッセージをお願いします。
小島

私の知人で、M&Aを数多く経験した先輩から聞いた話ではありますが、「M&Aをしたい」という人に限って、例えばどのくらいの規模の会社を譲り受け、何がしたくて、どのくらいの予算で、どう変えていくかといったビジョンを描いておらず、M&Aをすることが目的になってしまっているケースが多く見られるようです。その言葉がずっと私の頭の中にありました。譲り受ける側の経営者に伝えたいのは、今の事業に合わせてできることや、プラスになる何かを探している人であれば、なおさらお相手の業種や規模、予算や従業員の構成までしっかり把握して考えるべきだし、その後の経営についても深く考えてから臨んだ方が良いということです。生意気な言い方にはなりますが、それがM&A成功の秘訣だと思います。

福田

私は小島社長とは逆の立場で申し上げますが、私のような年齢になると、もはや事業継承は難しく、M&Aという道を選ばざるをえないというケースも増えてくることと思います。小島社長にも言われましたが、譲渡したらおしまいではなく、そこがひとつのご縁のはじまりと捉え、創業者の責任としてM&A後もしばらく一緒に仕事を続けていくべきだと思います。小島社長からそのようなお声がけをいただけたことにたいへん嬉しく思っていますし、安定したパートナーを得たことで、従業員の将来に対する不安も消え、最後まで安心して責任を全うできるようになりました。

竹内

今回は、一見すると難航しそうなケースにみえましたが、大和土地開発様の堅実なビジネスモデルと、柔軟で広い視野をお持ちである池下工業様だったからこそ、組織的にもビジネスモデル的にも相性がよいと感じられるM&Aとなりました。今後も両社のシナジーが生まれ、新しい開発案件が進んでくると思いますので、多様な土地開発事業が伸びていくところを見守らせていければと考えています。

(左から)弊社竹内、福田様、小島様

(左から)弊社竹内、福田様、小島様

文:伊藤 秋廣   写真:服部 健太郎  取材日:2023/1/13

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