それぞれの選択 #156 PC機器・家電買取業× アミューズメント事業

西田 推津
西田 推津

少数精鋭の勝ち筋を継承してスケールアップへ。
異色のM&Aが描く新たな成長の形

2004年の創業以来、中古パソコンの売買を手がけてきた有限会社アバウテックは、創業者で代表取締役の今泉善信氏を中心に、独自のビジネスモデルで成長を続けてきた。次のステージを模索する中で決断したのは、株式会社ひまわりホールディングスとのM&Aだった。専務取締役の富田健司氏、そして新たにアバウテックを担う小野真也氏を交え、M&Aの経緯と今後の展望について語っていただいた。

  • 譲渡企業

    会社名
    有限会社アバウテック
    所在地
    東京都台東区
    事業内容
    パソコン、PC関連周辺機器の買取、販売。
    家電、デジタル家電、カメラ、
    音響製品の買取、販売
    M&Aの検討理由
    企業の成長と発展のため
  • 譲受企業

    会社名
    株式会社ひまわりホールディングス
    所在地
    北海道札幌市
    事業内容
    アミューズメント事業、航空機リース事業、不動産賃貸事業 、ゴルフ事業、システム開発・SES事業、 太陽光発電事業
    M&Aの検討理由
    事業拡大・成長のため

大手が攻め込まない粗利ラインで独自の成長を遂げた

パソコンの買い取りと販売を行うこの業界に入ったきっかけをお聞かせください。

今泉
有限会社アバウテック 代表取締役 今泉 善信様(以下、敬称略)

将来「これがやりたい」という強い思いは特になく、現在のビジネスに出会ったのは偶然でした。まだ創業まもないパソコン買取・販売会社からたまたま内定をもらい、初期メンバーとして働き始めたのです。この業界は、パソコンやITに詳しく、それが好きな方が多いのですが、私はパソコンに対する興味も知識も強くありませんでした。
ただ、営業として働くうちにビジネスの面白さに目覚めたのは事実です。今でも忘れられないのが、入社してまだ数ヶ月の頃の出来事です。あるお客様が立ち寄り、ご自身のパソコンを下取りに出されました。そして、その方と入れ替わるぐらいのタイミングで来店した別のお客様が、まさにそのパソコンを購入したいと言うのです。店にパソコンがあったのは、わずか10分足らずだったでしょうか。当然、私たちはなんのメンテナンスや修理もしておらず、ただ所有者が入れ替わっただけです。それにもかかわらず、会社の手元にはそれなりのマージンが残る。その事実に、「こんなにシンプルなのか」と驚かされました。
宣伝費すらかけていませんでした。看板を掲げていただけでお客様が自然に来てくれ、商品を仕入れることができて、利益を乗せて販売できるというこのビジネスの面白さと可能性を感じた瞬間でした。

その後、会社を離れてアバウテックを創業した経緯を教えていただけますか。

今泉

結果的に勤務していたのは5年でしたが、すでに十分な修業を積めたという感覚がありました。そろそろ自分自身の力で勝負したいと思い、独立を決意したのです。私自身、一人分の給料を確保する程度であれば問題ないという勝算もありました。
2000年代の初めで、まだまだ掘り起こせていない法人の移転や買い替えによるニーズが相当眠っていることを感じていました。また、ちょうどネットショッピングが普及してきたタイミングだったので、他社に先駆けて中古PC販売のECサイトを立ち上げれば、わざわざ来店しなくても購入できるという利便性が受け入れられるだろう。そんな目論見もありました。
独立を決めた時点では、けじめとして当時のお客様にアプローチすることはしませんでしたが、しばらくすると「やはり今泉に頼みたい」と言ってくださるお客様もいました。滑り出しがまずまず順調だったおかげで、その後もビジネスとしての行き詰まりを感じたことはありません。

中古パソコン販売は競合の多い市場です。どのように差別化してきたのでしょうか。

今泉

一言で言えば、小規模ならではの柔軟さとスピード感を大切にしてきました。組織が大きい企業は、最低でも確保しなければならない粗利がルールで定められており、現場には裁量が与えられていないケースが多々あります。しかし、私一人なら「大胆に粗利を下げても構わない」という判断が即座にできます。1台あたりの利益が少なくても、まとまった台数のパソコンを確保できるなら、薄利多売でそれなりの金額になるためです。電話して金額を伝えて、伝票を書いてあとはパソコンを運ぶだけでビジネスが成り立つのも小規模で戦えるポイントでした。
もう一点は、新古品へ特化する戦略です。大量に廃棄されるパソコンを回収して、再生処理するのは大手が得意とする領域です。ここに挑んでも勝ち目は薄いという判断から、私はきれいな状態にある商品を素早く、そして高く買い取る戦略に絞りました。状態がよい品の仕入れ値は高くなりますが、もちろん高く売りやすくなります。余計な工数をかけず、回転を重視することが、少数精鋭の私たちには適したビジネス手法でした。

会社の組織化というのは、いつ頃から意識されましたか。

今泉
今泉

一人でできることには限界があるので、少しずつ人を増やしました。とは言っても、数名程度で、積極的に採用活動をしたことはありません。縁とタイミングで入社を希望する方がいれば受け入れる、ということを繰り返してきた感覚に近いです。創業直後から資金や仕事について心配したことはありませんでしたが、採用や人材育成などの面では苦労するだろうと予感していました。私自身、人事や労務が得意ではない自覚があったためです。従業員がやりがいをもって働けるようにと、私なりに考えてきたつもりですが、大手企業と比べてしまうと労務面での制度整備は十分ではなかったと思います。
組織的には未熟でしたが、21年の歴史で赤字は一度だけです。ささやかでも成長を継続できた要因として、このビジネスの堅調さもあったかと思います。景気が良い時期はメーカーや商社が商品を余らせるので、私たちはその余剰品を仕入れることができます。逆に景気が悪化すると、倒産や事業整理の件数が増えるため、市場にはOA機器の処分品が出てくるので、これもまた仕入れの機会になるのです。どちらに転んでも商品が供給される仕組みになっているため、景気変動には強いビジネスです。
コロナ禍でも、在宅勤務が急速に普及したことでノートPCやタブレットが品薄になり、中古・新古品への需要は急増しました。このように業界全体として大きな追い風となった時期にも迅速な対応を心掛けたことが、今日までの発展を下支えしたと思っています。

頭の中にしかない勝ち筋 属人的経営の限界と次の一手

堅実な成長を続けながらも、M&Aを検討したのはなぜだったのでしょうか。

今泉

「少数精鋭」と言えば聞こえはよいのですが、今のままではこれ以上の成長が難しいのではないかと感じ始めたためです。私自身が50歳を過ぎ、創業20年を迎える前あたりから、より真剣に会社の将来を考えるようになりました。あと10〜15年は現役でいられるのではないかと思います。ただ、その後どうなるかと言えば、少数精鋭のままやがてフェードアウトしていくのか、社員数で言えば10人、そして20〜30人程度まで拡大して中小企業として体裁を整えていくのがよいのか。そんな問いが頭の中をめぐっていました。独力ではこれ以上の成長が望めないならば、何か別の方法を考えてみようと情報収集を始めたのです。
M&Aに関しては、さまざまな仲介会社から多くのDMが届いていました。長らくすべての案内を無視していたのですが、一度全部話を聞いてみることにしました。パソコンもショーケースに並べておかなければ、商売は始まりません。それと同じように、まずは自分の会社の価値を知ろうと思い、10社ほどのDMに返事をして、さまざまな立場から話を聞き始めました。とは言っても、まだあくまでも情報収集という感覚でした。

複数の仲介会社とコンタクトして、M&Aキャピタルパートナーズを選んだのはなぜだったのでしょう。

今泉
今泉

さまざまな会社の営業担当とお会いする中で感じたのは、フラストレーションでした。半年に1回は、担当者が次々に変わり、引き継ぎすらできていない会社が多かったためです。こちらは希望の条件をはっきりと伝えているにもかかわらず、それを大幅に下回る案件を堂々と持ちかける担当者も少なくありませんでした。こちらの話をきちんと聞いていなかったのか、引き合わせさえすればなんとかなると思っていたのか、そこまでは分かりません。しかし、私からすれば最低限の条件さえ守ってもらえない人とお会いするのは時間の無駄です。自然とそうした担当者とお会いするのを避けるようになりました。
宮下さんだけは、最初から最後までとことん付き合うという姿勢を見せてくれました。信頼感という点では、他と比べるまでもなかったです。

宮下
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 企業情報部 課長 宮下 和樹(以下、宮下)

初めてお会いした時から、今泉様はご自身の考えを言語化するのが得意でいらっしゃるという印象を受けました。したがって、M&Aに対する方針、お相手に求めていることも、初回から明確に聞かせていただくことができました。明瞭で、はっきりしているがゆえに、今泉様の求める水準が高かったのかもしれません。私は、丁寧に一つひとつのお言葉やご希望を受け止めることを心がけました。

今泉・宮下
今泉

宮下さんは、こちらの意向をちゃんと噛み砕いて理解してくれました。他の会社のコンサルタントがよく言えば積極的に、遠慮なく言えばこちらの都合を顧みずに迫ってくるのに対して、宮下さんだけはいつも程よい距離感で寄り添ってくれる感じがしたんです。少し間が空いたあとでも定期的に連絡をしてくださるので、きちんと覚えてもらえているという安心感もありました。次々に担当者が交代して、こちらのことを理解していない人たちと比べれば、突出して頼りがいがありました。

宮下

ありがたいお言葉ですが、私としては当たり前のことを当たり前に行ってきたという感覚です。アバウテックは大きな組織ではありませんが、業界水準よりも高い利益率をキープし続けています。同業でこうした財務内容を持つ会社は多くありません。数字だけを見ても、非常に魅力的な会社だという確信がありました。
一方、今泉様からお示しいただいた条件をクリアできる会社だけを、お引き合わせしたほうがよいと感じていました。今泉様からもお話があったように、引き合わせればなんとかなるという考え方は、双方にとって不誠実であり、無駄骨になる可能性が極めて高いものです。ビジネスモデルと今泉様のお人柄を正しく評価し、M&A成約後も独立性を尊重してくれるお相手を探そうと決意していました。

地域も業種も違うから譲渡企業の良さを尊重できる

譲受企業であるひまわりホールディングスの会社概要をお聞かせください。

富田
株式会社ひまわりホールディングス 専務取締役 富田 健司様(以下、敬称略)

ひまわりホールディングスは、中核企業である株式会社合田観光商事が1952年、北海道の弟子屈町(てしかがちょう)で遊技場「パチンコひまわり」をオープンさせたことが始まりです。創業者は現社長・合田高丸の祖母で、地域の主婦たちが集まって立ち上げた会社でした。北海道と東北で店舗を拡大し、現在は34店舗を展開しています。
合田社長の代になってからは、特に多角化を進め、不動産、太陽光発電、航空機リースなど複数の事業を手がけるようになりました。本格的にM&Aへ取り組みを始めたのは2018年。当初は遊技場の店舗拡大を目的にしていましたが、育てていただいた北海道に貢献したい想いと事業ポートフォリオを分散させる意味からも、地元の後継者がいない堅実な企業の譲り受けを重ねてきました。地域の雇用を守ることが一番の動機です。

アバウテックに興味を持った理由を教えていただけますか。

富田

アバウテックは、直接的には北海道と縁がある企業ではありませんが、そのビジネスモデルに興味を抱きました。少人数ながら高い売上を上げ続けておられ、しかも新古品に特化する独自の戦略が特徴的だと感じました。社長の合田は常々、新しいこと、面白いことに挑戦したいと話しており、その方針にもマッチすると判断したためです。

初めて面談された時の印象はいかがでしたか。

富田

最初はオンラインでの面談でした。当社からは、私とM&A担当者の2名で参加しましたが、今泉さんの誠実なお人柄が伝わってきたことと、話の主旨がはっきりされていたことが印象に残っています。こちらがお尋ねしたことに対しても、「そこは自信があります」「条件次第です」と明確に答えてくださり、心地よく感じたんです。先ほど今泉さんは、最低条件をクリアする必要があったとおっしゃっていましたが、その姿勢が一貫していました。互いに小細工をする必要がなく、早くから胸襟を開いて話し合ったことが信頼感につながりました。

今泉

曖昧な話し合いをしても仕方ありませんから。私は、なぜ当社に興味を持ってくれたのか、不思議に思っていたので、それも最初から質問させてもらいました。同業者なら比較的シナジーを想像しやすいです。しかし、遊技場とパソコン売買がどのように連携できるのか、まったくイメージできませんでした。
ただ、実際にお話を聞いていくと「貢献できるかもしれない」という手応えを感じられたのです。これまで通り自由に経営してほしいというスタンスと、合田社長の「雇用を守る」という考えは、私の心に響きました。

宮下

物理的に離れていても実施しやすいオンライン面談ですが、心理的な距離が縮まりにくいという弱点もあります。盛り上がりにくいことが多いのも事実ですが、今回はとても良い雰囲気でした。今泉様がご自身の想いを率直に話してくださったこと、富田様が丁寧にヒアリングしてくださったことが大きかったのではないかと思います。

今回の成約を機に合田観光商事から籍を移す小野様は、どのような経緯でアバウテックを担うことになったのでしょうか。

小野
株式会社合田観光商事 小野 真也様(以下、敬称略)

私は合田観光商事に1999年に入社し、現場一筋で今日まで過ごしてきました。20代半ばで店長を任され、その後は複数の店舗を統括するエリア長ポジションも経験してきました。現在は機械課で遊技機の購入や入れ替えの業務を担当しています。ITにとりわけ詳しいわけではありませんが、過去にはコロナ禍で自らWebツールを取り入れて、Web会議の活用を進めてきました。北海道内各地および他県にまたがっている各店舗を訪れて、店長と打ち合わせを行うのも大切な仕事の一つですが、移動時間だけでも膨大になります。以前からこの効率の悪さを解決したいと考えていました。さらにコロナ禍が重なり、県をまたがる移動を控えなくてはならなくなり、いち早くデジタル化を行いました。
環境が変化しても、自分なりの方法で課題を解決しようと努めてきたこの姿勢が評価されたかどうかは定かではありません。しかし、アバウテックについて最初に話を聞いたのは、上司である営業本部長からでした。当時は具体的な仕事内容についてはまだ分かりませんでしたが、指名されたからには責任を果たそうという思いで臨む覚悟を固めました。

富田

アバウテックとのお話が進む中で、今泉さんの後継者候補として誰を送り込むかは重大なテーマでした。小野は、合田観光商事にとっても中核となるエース人材です。営業部も、小野自身も、よく決意してくれたという思いがあります。しかも、出向ではなく、転籍することを選んだのも小野の覚悟の表れだと感じています。

小野

中途半端な状態は性に合いませんし、今泉社長をはじめアバウテックにとってもよくないと思いました。私は、合田観光商事に入社した時から生涯ここで貢献するつもりで働いてきたつもりです。新たな挑戦を選ぶなら、現在の会社を辞めて転籍するのが筋だと思いました。今泉社長と実際にお会いして話を伺ってから、ますますその気持ちは固まりました。

今泉様は、小野様に対してどのような印象をお持ちですか。

今泉

叩き上げで、信用も信頼もあって仕事もできる方が来てくださることへのワクワク感と、緊張感が半々ずつあるというのが正直な感想です。これだけ実績を持って期待されている方に活躍してもらえないとなれば、それは100%私の責任になるでしょう。
とはいえ、早く仕事を覚えていただき、このビジネスの楽しさを体験してほしいとも思っています。1人きりでも成り立つシンプルなビジネスですから、万一会社に何かがあったとしても、自身にスキルは残ります。小野さんなら、きっと自分の色を加えてさらにビジネスを伸ばしてくれるでしょう。

最終的にM&Aを決断するうえで、不安などはありませんでしたか。

今泉

まったくありませんでした。繰り返しになりますが、こちらが示した条件をクリアしていただければ、あとは選んでいただく立場だと考えていましたので、途中で心変わりすることもなかったです。合田社長が「とにかく雇用を守りたい」と何度もおっしゃっていた言葉を信じて、すべてを委ねようと思っていました。
必要な書類を作成したり、揃えたりといった、手続きの中に面倒さがあったのは事実ですが、それも宮下さんにサポートしてもらえたおかげで今は楽しかったという感想です。それに検討の過程では、ひまわりグループ以外にも、様々な会社の様々な考えに触れることができ、一人の経営者として勉強になりました。もし誰からも満足いく評価が得られないのなら「それは仕方ない、自分でまた頑張ればいい」という気持ちが常にあったことも、良かったのではないかと思います。

小野・富田
富田

今回のM&Aは、当社にとって初めての段階譲渡でした。それでもスムーズに話し合いが進んだのは、宮下さんが両者の思いをしっかり理解した上で進めてくれたおかげです。仲介担当者が対象企業のことを深く理解していることが、何よりも重要だと感じました。
M&Aキャピタルパートナーズが採用する株価純資産倍率方式の手数料体系も、譲受側には受け入れやすかったです。負債の多い会社ほど手数料が増えるという構造ではないので、納得感があります。

今泉

宮下さんの仕切りは「ダントツ」です。こちらの気持ちを受け止めて、理解してくれたうえで、その条件を常に守り続けてくれました。2年間、こちらの意向を尊重した接し方で寄り添ってもらったという印象が強く残っています。言葉にすると簡単に思われるかもしれませんが、他社のいろんな方とお会いしたからこそ比較でき、その価値が分かります。宮下さんは「圧倒的」でした。

小野・富田・今泉
富田

当社は過去にM&Aで失敗した事例もあります。今感じることは、アドバイザーの理解度と誠実さが成否を分けるのだと痛感しました。宮下さんが、今泉さんの気持ちをよく理解しているというのは、私も常に感じていました。だからこそ、今泉さんの本音をお尋ねしようとする時も「そのまま質問すればよいと思います。両者の価値観はマッチしていると思います」と明快なアドバイスをくれました。そうした伴走があったから、順調に話が進んだのだと思います。

宮下

ありがたいご評価をいただき光栄です。今泉様が最初から条件と考えをクリアに示してくださったこと、富田様をはじめひまわりグループが、柔軟かつ誠実に向き合ってくださったことの両方があって成立したご縁だと思っています。

独自のビジネスモデルを推進するたしかな力 ノウハウの継承がさらなる発展へ導く

今後の展望についてお聞かせください。

小野

今泉社長が率いてくださる間に、しっかり根を張ることが先決です。今泉社長に対しては、職人肌という印象を持っています。市況や顧客の個別のコンディションなど、様々な情報を頭にインプットして、総合的な売買の判断を行っています。そうしたノウハウを、私がどれだけ早く吸収できるかが成長のカギになるはずです。
誠実さを身上とし、お客様に真摯に向き合い、社員を大事にするという今泉社長の姿勢はひしひしと感じています。ビジネスの基礎を学びつつ、今泉社長が培ってきた経営ノウハウを吸収し、早く受け継いでいきたいと思っています。

今泉

小野さんの言ってくれた「職人」は誉め言葉ですが、一方で自分自身の課題も感じています。それは人材の育成が得意でないことです。これまで私の頭の中にしかなかったものを、言語化し、可視化することに取り組んでいきます。小野さんには新しい風を吹き込んでもらい、私や既存の社員もますます成長したいと思っています。

小野・今泉
富田

お二人であれば、よいコンビネーションを発揮していただけると思います。そう感じたエピソードがあります。これまでアバウテックは東京本社の1店舗のみですが、「ひまわりグループの本社がある札幌にも出店すると良いのではないか」と今泉さんがお話しされたことがあります。小野も住み慣れた北海道に帰りやすくなりますし、私たちもフォローしやすいと思いましたが、小野本人は「市場規模を考えれば、大阪や名古屋を優先すべき」と即答したんです。会社の成長にとって一番ベストな判断は何かを自然に考えられる頼もしさを感じました。真面目すぎるところもあるので、張り切り過ぎないようにがんばってほしいです。
アバウテックのEC販売と、ひまわりグループのリソースを組み合わせて、どう発展させるかですが、グループに加わった会社の良いところを伸ばすことを最優先にしていきたいと思っています。

M&Aを検討している経営者の方々へメッセージをお願いします。

小野・今泉・富田・宮下
今泉

私は、M&Aそのものに対しては全く抵抗を感じていませんでした。後継者不足のために、黒字のまま看板を下ろしてしまう会社が本当に増えていますが、社会にとってはあまりにももったいない話です。そうならないためには、あらかじめ自社の価値をしっかり把握し、絶対に譲れない条件のラインを決めておくことが重要です。このラインがブレなければ、周りの環境に右往左往する必要はありません。
そして今でも、会社の運命を左右するのはアドバイザー選びではないかと思っています。M&A仲介会社はたくさんありますから、色々な担当者に会ってみることをおすすめします。優秀かどうかだけではなく、個人としての相性も見極めるべきです。自分の会社の価値をしっかり理解してくれる相手と出会えれば、足元を見られることもないし、老後の資金もきちんと確保できるので、おすすめしたいですね。

富田

私たちは異業種へのM&Aに取り組んでいるので、新しいことに挑戦する刺激を常に感じています。今回のアバウテックとのご縁も、初めは誰も想像していなかった組み合わせでした。その中で大切なのは、お互いの特徴を活かしながら共に成長する姿を描くことだと思っています。当社としても、あらゆる可能性を模索していきたいと思っていますし、M&Aを検討する前に、まずは色々な方に相談し、話を聞いてみることから始めるのがよいのではないでしょうか。自社の強みや可能性を客観的に知ることは、成長にもつながります。

宮下

今回は独自のビジネスモデルをもったアバウテックと、「よいところを伸ばす」ひまわりホールディングスの姿勢が、良い形でマッチしました。小野様が加わった新生・アバウテックがどのように成長していくか、また、ひまわりグループは今後どのような発展を遂げるのか、心から楽しみにしています。

小野 富田 宮下 今泉

文:蒲原 雄介 写真:平瀬 拓 取材日:2026年2月25日

担当者プロフィール

  • 企業情報部 課長 宮下 和樹

    企業情報部課長宮下 和樹

    早稲田大学政治経済学部卒業後、三井住友銀行に入行。
    渋谷・丸の内にて上場企業や大手企業に対する金融コンサル・M&A業務に従事し、頭取表彰を2期連続受賞。
    孤独な経営者の祖父が事業承継をしたことを機に、日本を支える中堅中小企業の発展と継続に寄与したいという思いから当社に参画、歴代最速で課長に昇格。
    豊富な経験と専門性から全業務お客様に寄り添い一気通貫で行う、誠実で真面目なアドバイザー。

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