

好調な業績な中、M&Aを決断。
成長意欲と万一への備えが後押しになった。
海外から映像伝送機器を輸入し、日本の放送の前線に届けてきたスターコミュニケーションズ株式会社。父が始めた事業を岩下 聖司氏が継ぎ、業界大手にも食い込んできた。優良な取引先に支えられ、業績が好調な中、会社の永続的な発展と安定した基盤の基で社員が働ける環境を築く手段として、戦略的資本提携の情報収集を開始。成長のために選んだのは、光通信グループで投資機能を担う株式会社HBDだった。同社代表取締役・小石川卓馬氏とともに、決断までの葛藤や成約から半年を経た現在地についてお聞きした。
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譲渡企業
- 会社名
- スターコミュニケーションズ株式会社
- 所在地
- 東京都中央区
- 事業内容
- 映像装置・通信機器の輸入販売・レンタル・保守
- M&A検討理由
- 更なる成長・発展のため
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譲受企業
- 会社名
- 株式会社HBD(光通信グループ)
- 所在地
- 東京都豊島区
- 事業内容
- ベンチャー投資、バイアウト投資・MBO支援、
および事業開発・事業支援 - M&A検討理由
- 新分野への参入
大手が取り扱わない製品を見出して放送や通信の常識を覆してきた
まずは会社概要をお聞かせください。

当社は海外の通信機器を、日本の放送局や制作会社に納めてきました。創業したのは私の父で、サラリーマンを辞め、個人事務所のような形で始めたのがスタートです。商材は今とは違いましたが、海外から新しいものを持ってくるというやり方そのものは当時から変わっていません。
小さい会社ですから、大手が扱わないものを選びます。新しすぎるもの、売れるか売れないかわからないもの。そういうものを持っている海外の新しい会社を探して扱ってきました。資金力がない分、在庫は基本的に持たず、デモ機だけ買って、売れてから仕入れるというリスクを抱えない形にしています。
今も主力になっているのが、アメリカ製の映像伝送機器です。スポーツや報道番組で、カメラマンやレポーターが背負っているのを覚えている方も多いのではないでしょうか。古くは生中継といえば、中継車という特別な車両を出動させ、車内には専門の技術者を何人もつけて、衛星通信で映像を送るのが当たり前でした。この放送用電波で送っていた映像を、携帯電話の回線で送る仕組みの製品です。伝統的に、アメリカやイスラエルなど軍事系の通信における研究が活発な国からは、優れた通信・放送機器が多く出ています。
中継車や衛星回線は、放送品質を支える重要な役割を担ってきました。一方で、現場へより迅速に展開したい、さまざまな場所から中継したいというニーズもあります。携帯電話の回線を使う映像伝送機器は、そうした現場の選択肢を広げるものでした。
カメラと小型の通信機器を持ち運び、少人数でも現場から生中継ができる。その機動性の高さは大きな魅力です。複数の取材先から映像を届けやすくなり、スポーツや報道はもちろん、地震や水害といった災害時にも、各地の状況をいち早く伝えることに役立ちます。放送局の皆様が届けたい映像を、より多くの場所から届けられるようになる点に、大きな価値があったと感じています。
放送現場にとって画期的な技術を日本に持ち込まれたのですね。岩下様ご自身は、そこにどのように加わられたのでしょうか。

私はずっとWeb開発に携わっていました。学生時代に組んだバンドのWebサイトを作りたいという動機が発端です。現在ほど簡単に作れるツールがなかったので、独学で勉強しながらWebサイトを制作したのを思い出します。そのままポータルサイト運営会社に就職し、次は外資系のEC会社に入りましたが、いずれもサイト制作を行い、集客をして、問い合わせにつなげる仕事でした。現在のデジタルマーケティングの走りのような内容です。
ECサイトで貿易や輸入といった分野に関わるうち、副業として海外から小物を仕入れて販売し始めたのですが、それと同時に、父の会社が扱っているものも面白そうに見えてきたんです。音楽が好きで、映像や音声の機材が身近な存在だったこともあり、本格的に父の仕事を手伝いたいと思うようになりました。
入社後はこれまでの経験で培ったようにWebサイトを作り、そこで集客をして、問い合わせが来たらメールでやり取りをして、デモに行くことを繰り返していました。父が自らの足で商材を探し、1人で売り先を開拓していたところ、Webから引き合いが入ってくる導線を私が付け足したような形です。
父からは会計やキャッシュフローの考え方、中小企業がどう生き残るかということをずいぶん教わりましたが、実務は早い段階から私がやっていました。社長を引き継いだのも、これというきっかけがあったわけではないんです。規模拡大を追求せず、年に1人ずつといったペースで仲間を増やしてきた結果、社員は10名ほどになりました。
放送局という大きな組織に対して信頼を獲得し、ビジネスを拡大できた理由はなんだったとお考えでしょうか。
時間はかかっても、実績を積み上げたことが大きかったのではないかと思います。放送事故が許されないため、新たな技術や機器の導入には慎重な世界です。それでも新しいものが好きなお客様というのは必ずいます。そうして導入した1社にとっては差別化につながるわけです。これまでなら夕方のニュースには間に合わなかった映像が、ある局では実現できているとなると、他局も追いかけてくるようになります。選挙や大きなスポーツイベントなどで使われると、その後の反響も大きくなるんです。
今はAIに探してもらえる時代になりましたが、以前は足で情報を稼いでいました。特に海外の展示会に出かけて、実物を見るのは重要です。そこで日本でも使えるかを判断し、大手が扱わないようなニッチな製品は積極的に導入しました。もちろん売れなかった製品もありますが、その積み重ねで今の形になったと言えます。他人、他社がやっていることには、あまり興味が持てない私の気質も、この仕事に合っていたのかもしれません。マニアックな製品を探し出してお客様に喜ばれたときの充実感は、言い表せないものがあります。
環境の変化をきっかけに考えた、会社と社員の未来
順調に成長を続けてこられた中で、会社の先行きについて考えるようになったのはなぜでしょうか。

「急速に」とまでは言えませんが、会社は緩やかな成長を続けていました。したがって、このまま自社単独で取り組みを続ける選択も、当然ながらありました。ただ、それだけでいいのかという思いが、私の心の中にずっとあったのも事実です。
1つのきっかけとなったのは、コロナ禍です。実は業績という点では、それほど落ち込みませんでした。スポーツの試合がなくなったり無観客になったりして機材が使われないことで、放送関連は伸び悩んだものの、一方でWeb会議が急速に浸透したことで、マイクやカメラをはじめ、ライブ配信機材の需要が伸びた製品もあったためです。事業が偏っていなかったことにより、当社そのもののビジネスはむしろ上向くほどでした。
しかし世の中では、コロナ渦の影響に対応できず、経営状況が厳しくなる会社も多くあったかと思います。私たちはあくまで、たまたま商材の組み合わせに救われただけで、何が起こるかわからないのだと痛感するには十分な出来事でした。利益が出ているから社員に給与を払えているわけですが、世の中が急に変わったとき、これまで通り好調な状況を維持することはできなくなるかもしれません。私個人はどうにでもなりますが、社員とその家族も含めて考えたときに、現状がいかに危ういものであるかという感覚はずっと消えませんでした。
それなら、もう少し規模を大きくして、地盤を固めるのが賢明でしょう。ただ、当社が他社を迎え入れるほどの体力はなく、新規採用も簡単ではない時代です。自力での成長以外のよい方法はないだろうかと考えるのは、自然の流れでした。
その中でM&Aという選択肢は、いつ頃から意識されていたのでしょうか。
選択肢という意味では、もう何年も前から頭の中にありました。会社を経営していると、M&Aの案内は郵送で届きます。多くの会社から頻繁に案内されるので、否応なく意識せざるを得ません。ほとんどは開封もせず処分するのですが、たまに目を通すことはありました。数年前に、譲渡意思がない段階でM&A仲介会社とお会いしたこともあります。外部から私たちの会社がどのように評価されるのかという点で興味を持ったことが発端です。決算書を預けて概算金額をお聞きしたものの、それだけで話は終わりました。
今回、名川さんとお会いした時点でも、譲渡の意思が固まっていたわけではありません。たまたま封書を開いた時期が、仕事としても落ち着く季節だったので、再び話を聞いてみようと思ったのです。「M&Aキャピタルパートナーズ」という社名も有名でしたから、あまり深く考えずに話を聞いてみようと考えました。

初めてお目にかかったのは2024年の夏でした。お話をお聞きする中で印象に残っているのは、岩下様ご自身が40代前半とお若いこと、ビジネスモデルも非常にユニークであることです。決算書を拝見して、業績面でも素晴らしい会社だと認識しました。
今ご自身もお話しされたように、株式承継が差し迫っているわけでも、何がなんでも譲渡を実行しなければならないわけではありませんでした。ただお話しを重ねていく中で、採用や組織の基盤をどう整えるか、会社として今後どの方向に成長していくのかといった点に強い関心があることも教えていただいたのです。したがって、譲受を希望する企業からは、そうしたスターコミュニケーションズの長期的成長が具体的にイメージできるご提案をいただくことがカギになると考えていました。
名川さんは熱心に話を聞いてくれますし、何かこちらが疑問を投げかけた時の返信も非常に早かったことが印象に残っています。目の前の仕事が落ち着いてから考え事をすると、自然と夜遅くにメールを送る場面もありました。それでもすぐに返事をいただけるので、波長が合うというか、安心感がありました。やはりこちらから連絡した後の反応が芳しくない方だと、会社の将来に関わる話を託すのは難しいだろうと思うのです。
お相手を探すにあたっては、どのような条件がありましたか。
まず、社員がこれまで通り安心して業務を続けられることが大前提でした。一方で、私自身が代表を続けることには、必ずしもこだわっていませんでした。当時は私が担っている実務も多く、すぐに離れることは現実的ではありませんでしたが、長期的に会社を成長させていくうえで、どのような経営体制が最もよいのかは、柔軟に考えたいと思っていました。これまでの体制で築いてきた強みを生かしながら、自分たちだけでは十分に取り組めていなかった営業や組織づくりを強化する。そのために、外部の力を借りるという選択肢を模索していたのです。
元来、私は規模拡大を志向する性格ではありません。より適性のあるリーダーが現れ、会社を伸ばしてくれるなら、そういう形もあり得ると考えていました。もっとも社内のことを知らない方が入ってきて経営できるほど単純な話ではないので、その点も含めてどのようなご提案をいただけるのかを聞いてみたい、という気持ちが大きかったですね。
逆に言えば、こういう相手でなければならないという条件は持っていませんでした。自分の中に明確なビジョンがなかったので、いろいろなパターンを見せていただいたという感覚です。

会社が成長していくためのM&Aなので、可能な限り多くの選択肢をお示ししようという方針で動きました。同業種でより規模の大きな会社や異業種企業、そしてファンドなどが候補となります。それぞれに強みがありますので、複数の企業とトップ面談をセッティングさせていただきました。
こちらから「こういう会社を紹介してほしい」というイメージが定まっていなかったため、名川さんが主導してくれたのはありがたかったです。同業もファンドも異業種も、実際にお会いしてみないと会社として何を大事にしているのか分かりません。実際にお会いすることで判断材料を増やしていただきました。それに何社かお会いするうち、スターコミュニケーションズのこれまでの社風や独自性を尊重した提案を頂ける先と、グループの一機能として取り込まれそうな会社と、温度感が高いことも分かってきたのです。
永続的な保有、ビジネスの親和性。そして経営者の決意
譲受企業である株式会社HBDの事業概要、M&Aに対する方針をお聞かせください。

当社は光通信グループの投資機能を担う会社です。ベンチャー投資、バイアウト投資、MBO支援、事業開発支援と幅広く手がけ、グループの資源やノウハウを、投資先企業に還元する役割があります。ストック型のビジネスであり、一定領域で他社にはない強みを持っている会社に対しては、業種を問わず積極的に投資を行ってきました。
また、譲渡を検討する企業の事情に合わせて提案できることも、当社の強みです。マイノリティ出資から完全買収まで、手法を限定することなく最適な形を選びます。
近年、特に力を入れているのがロールアップです。譲り受けた企業を起点に、水平展開もしくは垂直統合できる企業のM&Aを重ねあわせて、事業そのものを大きくしていく発想です。すなわち、1社を譲り受ける点の動きではなく、線や面を作っていく方針があります。また出口を決めずに永続的な保有を前提とし、末永くパートナーシップを築いていくことも基本方針の一つです。
スターコミュニケーションズの情報に触れたとき、どのような印象を持たれましたか。
私自身がまったく認識のないプロダクトでしたが、非常に面白い製品だと感じました。ただし、技術的にどこが優れていて、どこが他社に真似できないのかというところまでは理解が及びません。後にトップ面談の際に、ボンディングというコアな技術があること、機器の中に複数のキャリアのSIMが入っていることなどを教えていただき、当社の通信領域との親和性を感じました。
それに社員数がそれほど多くない中で、業界大手に対しても販路を確立している点は特筆に値します。経営体質も堅牢で、しっかりと利益を確保できていることから、優れた経営手腕をお持ちなのだろうと感じていました。ただ当社に一切の知見がない領域では、オーナーが継続的にリーダーシップを取るつもりでなければ、パートナーシップは築けないと考えています。岩下社長に続けていただけることが、検討を進める大前提でした。
岩下様は光通信グループと聞いたときはどのような印象でしたか。
名前を聞いて、最初は身構えてしまったのが本音です。私ぐらいの世代は、やはり2000年代はじめ、体育会気質の営業会社として名を馳せたときの印象が拭えません。近年は投資会社という側面が強いことも知っていましたが、実態までは分かりませんでした。だからこそ気になったというのが本当のところです。積極的に広報を行っている気配もなく、謎が多い会社という印象だったので、それならなおさら、当社の事業に興味を持っていただけた理由をお聞きしたいと思いました。
初めてお会いしたトップ面談のその日にクロージングされるのではないかと警戒していましたが、実際にお会いしたときの印象はよい意味で予想外でした。小石川さんはじめ、皆さんロジカルでしたし、特殊な当社の事業も事前によく調べていただいていました。また、属人的でインバウンド営業に頼っていた当社にとって、光通信グループにサポートを頂き、営業力・組織作りを強化できる可能性は大変魅力的であるとも感じました。

お会いする前に、私たちの「昔のイメージ」をお持ちの経営者は少なくありません。そのため、現在の当社および当社グループがどのような活動をしているのかといった情報を丁寧にお伝えするようにしています。ともすれば、M&Aでは譲渡対価に注目が集まりがちです。しかし譲り受けたら終わりではなく、そこがスタートです。意識的に、中長期的な視点で会社の成長プランをお示しするようにしています。
私たちも岩下社長にお会いした際に、誠実な方だという印象を強く持ちました。岩下社長は、自社の製品や技術について確かな知見をお持ちですし、自身の目で新たな商材を見つけてこられている「目利き」の力にも驚かされました。
初回のトップ面談は会社概要や自己紹介が中心でしたが、空気が変わったのは2回目の面談以降だったと、よく覚えております。小石川様を中心に、より熱のこもった言葉をいただけるようになりました。もちろん理屈も大切ですが、ロジックと熱意は車の両輪のような存在です。HBDが、そのバランスを意識しながら提案してくださったことが成果につながっていると思います。
特に重要だったのは、岩下社長に継続してリーダーシップを発揮していただくことでした。これがスターコミュニケーションズの価値を最大化するうえで欠かせない条件だと考えていたためです。意向表明の際にも、岩下社長に続けていただくことでこそ、提携によるシナジーを最大限に発揮できることをお伝えしました。
意向表明を受けてから、お気持ちはどのように動きましたか。
率直に言って、最後の最後まで迷い続けていました。自社でこのまま継続するのか、HBDとの提携を選ぶのか、それともまったく別の道を模索すべきなのか、極端に言えば日によって気持ちが変わっていたほどです。そんなとき名川さんからは「断るのはいつでもできます、判を押すその日まで悩んでいただいて大丈夫です」と言っていただき、気持ちが楽になりました。
もちろん小石川さんをはじめ、時間もかけていただいていますし、後ろ向きだったわけではありません。ただ、ふと立ち止まると会社を譲るというのは、子どもを送り出すような感覚に近いものがあります。失敗はできませんので、慎重にならざるを得ませんでした。

判を押した瞬間がゴールではありません。両社で長くご一緒いただくことを考えると、もし納得しきれないまま進めば、どこかで両者の関係にひずみが生まれるかもしれません。それは双方にとって望ましいことではないので、悩む時間も不可欠です。岩下様が私たちに相談される前から長く考えてきたことですから、最後の局面で急かすようなことはしたくありませんでした。小石川様もそこは十分にご理解くださっていたと思います。
HBDとのM&Aを進めることを決めた後にデューデリジェンス(企業監査)が進んでいる間も悩みは消えていませんでした。手続きに関してはそれほど大変だったとは思っていません。資料が完璧に揃っていたとは到底言えませんが、こちらの負担を考慮していただき、存在しない資料の提出を何度も求められることはありませんでした。ただ、手続きが順調で書類が整っていくなかでも、気持ちの揺れは大きくなっていたかもしれません。
私たちからすると、誠実にご対応いただいたという印象でした。当社としてご提供できる価値の一つが、グループ会社が多く、組織再編を日常的に行っている点です。そのノウハウを使って、岩下社長が望まれる承継の形をできる限り満たせるようにと考えていました。
最終的に決断したのは、どのような瞬間だったのでしょうか。
最終的に踏み切れた一つのきっかけは、条件の細かな部分でした。M&A実行後も引き続き私自身の意思が経営判断に反映されるよう、柔軟なストラクチャーを構築頂きました。このM&Aはスターコミュニケーションズをこれまで以上に発展させていくことを目的とした戦略的なM&Aですので、譲渡実行が私のゴールではなく、新たなスタートだと捉えています。今後も更に成長していくスターコミュニケーションズを見守りたいという思いを尊重して頂けたと考えております。
そんな気持ちと条件が連動したことで、これがゴールではないと一層強く思えました。漠然とした将来のことが、少しだけ開けたような気がしたのです。
ゴールはまだ先にある。これが成功だったと証明するために
成約から半年が経ちました。社内はどのように変わりましたか。

今のところ、ほぼ何も変わっていません。これは、あえてそうしていただいているのだろうとも感じています。
ただ数字への意識は変わりました。月に一度、モニタリングとして報告する機会があり、HBDとして大切にしている指標もあるので、日頃から数字が可視化されるように仕組みを整え始めたところです。
光通信グループから1名が参画していますが、既存の社員が違和感を持つようなやり方は想定しておりません。一方で、グループのリソースを最大限活用していただくような支援はもっと行う必要があると感じています。
競争力のある商材があり、販売・レンタル・保守と提供しているサービスも多様です。そこでアプローチできていなかったお客様と引き合わせるなど、営業機会の創出にも努めたいと思います。
社員で不安を抱えているメンバーはいないと思います。光通信グループとの資本提携により、これまでより安心して働きやすくなることは最初から伝えてきました。出向してきた方ともすっかり馴染んでやっています。
M&Aキャピタルパートナーズについてのご評価もお願いします。
私の考えやこだわりを丁寧に理解し、最後まで寄り添っていただいたというのが率直な感想です。名川さんは、せっかちな私が期待する以上に返答が早く、疑問や迷いが生じたときにもすぐに相談できたので、安心して検討を進められました。会社の将来に関わる大きな決断ですから、担当者を信頼できるかどうかは非常に重要です。こちらの意向を尊重し、納得するまで一緒に考えていただけたからこそ、最後まで進めることができました。成約までたどり着けたことそのものが、名川さんへの信頼の証だと思っています。

日々M&Aに従事する中で、多くの仲介会社の方とお話をしています。その中で申し上げると、名川様をはじめ、M&Aキャピタルパートナーズは真のプロフェッショナルな集団だと感じました。当初の想定から進め方を変更する場面でも、スピーディーにキャッチアップしていただき、次回の打ち合わせには新たなロードマップを提示してくれました。工程が複雑になりがちな一連のプロセスを、単純化していただいたと思っています。素晴らしい対応力でした。
ありがとうございます。当社では担当者一人が抱え込む属人的な案件進行はせず、M&Aを専門とする会計士もご支援に入ります。社内にもコーポレートアドバイザリーとして行政書士、弁護士、税理士が在籍しておりまして、こうしたチームで対応させていただくことで、想定外の事態にも問題なく対応できることが最大の強みだと自負しております。
最後に経営者の方へ向けたメッセージをお願いします。
どの選択が正しいかは、会社ごとに違うと思います。ただ、一人きりで考えているうちは、判断するための材料が増えていかないのも事実です。私はいろいろと相談に乗っていただき、提案を受けたうえで判断ができました。進むにしても、留まるにしても、判断に必要なものを揃えてから決めるのがよいのではないでしょうか。
とはいえ、現時点で今回のM&Aの良し悪しについては、まだ判断できません。譲渡して終わりだとは思っていないので、譲り受けてよかったと思っていただき、私も譲ってよかったと思えるように、時間をかけてでも成果を出していきたいと思っています。
岩下社長のおっしゃる通り、成功だったということは結果で示す必要があります。当社としても永続的な保有の方針のもと、パートナーシップを築く前提ですが、やはり会社本来のよさを損なうことなく、より伸ばしていけるように連携していく所存です。
今後も、譲渡がゴールではなく、会社を中長期的に発展させていきたいというお考えをお持ちのオーナー様とお話をさせていただく機会をいただければありがたいと思っています。
私どもは常々、M&Aは会社のさらなる成長を実現するための選択肢の一つだと考えています。だからこそ、オーナー様のお考えを丁寧に伺いながら、その会社にとってどのような未来が望ましいのかを一緒に考えることを大切にしています。M&Aを進めるかどうかも含め、会社の将来を考えるきっかけとして、まずはご相談いただけたら幸いです。

(左から)岩下様/弊社 名川/小石川様
文:蒲原 雄介 写真:平瀬 拓 取材日:2026年8月25日
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