仙台拠点で東北地方最大地銀の七十七銀行 <8341> は、ヤマニシ（宮城県石巻市）と連名で、企業再生支援機構に対して支援要請を行い、２月９日に開催された同機構の企業再生支援委員会において支援決定の承認を受理した。

　　１２年９月の本社・大曲工場の設備復旧工事の完了、１３年３月の復興第一船竣工を目指し、設備復旧工事を開始する。補助金や融資に加え、各種震災復興ファンドや政府系をはじめとする他金融機関からの資金調達を検討する。

　　ヤマニシは、国内有数の内航船建造メーカーで、創業以来９０年に亘って蓄積されてきた技能および地域の産業集積により、強い顧客基盤・技術基盤を有している。しかし、グローバルな経済構造の変化を受けた円高の進行や、造船需給など事業環境の悪化が懸念される中、昨年３月１１日の東日本大震災の津波によって生産設備に甚大な損傷を受け、本社・大曲工場での生産活動をほぼ休止していた。

　　同社が事業を再開し、再生を果たすには、多額の運転資金と設備投資資金等が必要であり、七十七銀行では、既存の有利子負債の圧縮と抜本的な事業の再生が必要と判断し、公的・中立的な第三者である企業再生支援機構に対し連名で支援要請するに至った。