2006-08-28
北越製紙は韓国の製紙大手、啓星製紙グループ(ソウル市)と提携する。北越が2008年稼働の最新設備を生かして印刷紙を供給し、啓星は老朽設備を廃棄する。国内外の製紙会社が事実上、設備を統廃合し国際的な需給調整に取り組むのは初めて。株式公開買い付け(TOB)を通じ北越との設備統廃合を目指す王子製紙に対抗して独自に企業価値を高めることで、攻防は一段と北越有利になりそうだ。
北越は新潟工場に年産35万トンの大型設備(同社の印刷紙生産能力は年100万トン)を、08年末メドに稼働する計画。国内の紙市場が頭打ちとなる中、業界他社は需給緩和につながると指摘し、王子が北越との経営統合に動くきっかけになった。王子は統合が実現すれば、自社の老朽設備廃棄に取り組む企業価値向上策を打ち出しており、北越の提携はこの対抗策になりうる。
北越は新潟工場に年産35万トンの大型設備(同社の印刷紙生産能力は年100万トン)を、08年末メドに稼働する計画。国内の紙市場が頭打ちとなる中、業界他社は需給緩和につながると指摘し、王子が北越との経営統合に動くきっかけになった。王子は統合が実現すれば、自社の老朽設備廃棄に取り組む企業価値向上策を打ち出しており、北越の提携はこの対抗策になりうる。