百貨店２位で大丸と松坂屋を傘下に持つＪ．フロントリテイリング <3086> は、都市型商業施設運営のパルコ <8251> を株式公開買付（ＴＯＢ）で連結子会社化する。買付予定数の上限は６４．９７％で、パルコの株式は上場を維持する。

　　日本政策投資銀行（ＤＢＪ）は、パルコの新株予約権付社債を８月１日に普通株式に転換した上で、ＴＯＢに応募することで同意している。パルコの役員会は、ＴＯＢへの賛同意見を表明している。買付期間は７月９日から８月２０日、買付価格は１株１，１００円、買付代金は最大４２，３７４百万円となる。

　　少子高齢化や生産年齢人口減少等による市場の縮小や消費増税、業態の垣根を超えた再編の加速など、流通業界を取巻く環境が厳しさを増す中で、両社の店舗基盤、顧客基盤、経営ノウハウなどを相互に有効活用し、様々な分野で事業シナジーを追求するには、更なる資本業務提携の強化が必要との判断に至った。