メタジェンセラピューティクス、腸内細菌叢バンクの運営などを目的に総額6億円の資金調達を実施

2023-06-15

腸内細菌研究に基づいた医療・創薬を推進するメタジェンセラピューティクス株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO:中原拓)は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社、みずほキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社を引受先とした第三者割当増資により、シリーズAセカンドクローズにて総額6億円の資金調達を実施し、シリーズA総額で17億円の資金調達を完了した。

 

なお、メタジェンセラピューティクスはこれまでに13.3億円の資金調達を実施しており、この度の調達により累計調達額は19.3億円になる。






資金調達の背景と目的

近年、腸内細菌に関する研究の進展とともに、腸内細菌を「医療」において活用する動きが広がっています。諸外国では「腸内細菌叢移植」が治療として実施され、2023年4月には、世界初となる便由来経口製剤が米国FDAにより承認されるなど、マイクロバイオーム創薬研究が活発に行われている。

 

本資金調達により、メタジェンセラピューティクスは腸内細菌叢移植の社会実装へ向けた「腸内細菌叢バンクの構築・運用」や「腸内細菌創薬プログラムの研究開発」を加速する。日本において、腸内細菌叢を必要とする患者さんと、腸内細菌叢を提供するドナーをつなぐ「腸内細菌叢バンク」を構築することで、FMTの社会実装を支援、推進するとともに、国際競争力のある日本発のマイクロバイオーム医薬品の開発を目指している。


調達資金の使途

1. 腸内細菌叢バンクの構築・運用

⮚腸内細菌ドナー候補の登録システムの構築

⮚医療機関と連携した腸内細菌叢バンクの運営(ドナー募集・ウェブ問診、ドナー適格性評価、献便受領・腸内細菌叢溶液の製造・検査・保存、医療機関への提供)

⮚腸内細菌叢溶液調整・品質管理のためのプロセス構築

 

2. 免疫チェックポイント阻害剤関連共同研究などFMT臨床応用に向けた基礎・臨床研究の推進

3. 生菌製剤を含む腸内細菌創薬プログラムの研究開発



代表取締役社長CEO 中原拓 より

 

本日、私たちのシリーズA資金調達ラウンドが最終クローズし、総額17億円の資金を調達することができました。シードラウンド・Pre-Aラウンド以来の支持者であるFTI、JAFCO、KII、4月のシリーズAファーストクローズに参加したJIC-VGI、そして今回の最終クローズで新たに加わっていただいたSPARX、NVCC、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルといった一流の投資家たちの深い信頼と支援に心から感謝しています。

 

この資金調達は、私たちのビジョンと使命、すなわち「マイクロバイオームサイエンスで患者の願いを叶え続ける」ため、日本発で世界へとマイクロバイオーム医療・創薬のインパクトを拡大するための強力な後押しとなります。世界的に見て、便由来経口製剤が米国で承認されるなど、腸内細菌治療が新たな段階に突入しています。私たちはこの潮流に乗り遅れることなく、この先進的な治療法を日本の患者さんたちに1日でも早くお届けしたいという強い決意を新たにしました。

 

これに向けて、メタジェンセラピューティクスは腸内細菌移植プラットフォームの確立、腸内細菌叢バンクの構築とマイクロバイオーム創薬の推進を、これまで以上に一層強化していきます。私たちは患者さんたちの健康と生活の質の向上を最優先に考え、このような最新の科学的知見を医療の現場へと届けるための道筋を切り開いていきます。

 

皆さまのご支持に感謝申し上げつつ、患者さん一人ひとりの健康と生活の質向上に向けて、私たちは挑戦を続けてまいります。

 

マイクロバイオームとは

マイクロバイオームは、腸内や皮膚・口腔などヒトの体のいたるところに存在する細菌全体を意味します。特に、ヒトの腸内には約40兆個*に上るといわれており、ヒトの健康に大きな影響力を持っていることが近年明らかになってきています。

* Sender, R., Fuchs, S. & Milo, R. Revised Estimates for the Number of Human and Bacteria Cells in the Body. PLoS Biol. 14, e1002533 (2016)

 

腸内細菌叢移植(FMT)とは

腸内細菌叢移植(FMT)は、健康な人の便に含まれている腸内細菌叢を、疾患を持つ患者さんの腸に大腸内視鏡を用いて移植し、腸内マイクロバイオームの異常(ディスバイオーシス)を改善する医療技術です。順天堂大学では2014年の臨床研究開始以来、200名以上**の潰瘍性大腸炎の患者さんに対するFMTの実績を積み重ね、研究成果を複数の海外トップジャーナルに発表しています。

**順天堂大学医学部付属順天堂医院 消化器内科「潰瘍性大腸炎に対する腸内細菌叢移植」

https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shokaki/about/treatment/intestinal_microbiota1.html

 

腸内細菌叢バンクとは

腸内細菌叢バンクとは、便を提供いただける「腸内細菌ドナー」を募集、スクリーニングし、「腸内細菌叢移植」を行う際に患者さんに移植する腸内細菌叢溶液を調製し、医療機関に届ける仕組みです。腸内細菌叢バンクは、腸内細菌を用いた医薬品の研究開発の基盤ともなります。



メタジェンセラピューティクス株式会社について

メタジェンセラピューティクス株式会社は「マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける」ことをミッションとして、腸内細菌研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す大学発ベンチャーである。順天堂大学の医師と慶應義塾大学、東京工業大学の研究者が共同創業し、「腸内細菌叢移植療法(FMT)」の社会実装と、「FMT起点のリバーストランスレーショナル創薬」を推進している。現在メタジェンセラピューティクスでは人材採用を積極的に進めている。
https://www.metagentx.com/carrers/
hr@metagentx.com。



会社概要

会社名:メタジェンセラピューティクス株式会社(略称 MGTx)

本社所在地:山形県鶴岡市覚岸寺字水上246-2

東京事務所:東京都港区虎ノ門1丁目17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階

代表者:代表取締役社長CEO 中原拓

設立日:2020年1月17日

事業内容:マイクロバイオームサイエンスを活用した創薬·医療事業

URL:https://www.metagentx.com

 

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