運動が病気を治す時代への先駆け、汗乳酸センサを用いた疲労分析サービス開発のグレースイメージング、5.1億円の資金調達を実施

　グレースイメージングは、かねてより汗中乳酸濃度を測定、可視化できるウェアラブルデバイス「汗乳酸センサ」を開発している。心不全患者の予後改善において昨今、運動療法すなわち心臓リハビリテーション（心リハ）が非常に重要と考えられているが、患者にとって最適な運動強度はこれまで煩雑な心肺運動負荷検査(CPX検査)でしか測定できなかった。

我々は前回の資金調達以後に、簡便かつ安価な汗乳酸センサを用い、CPX検査で測定される運動負荷の指標（ATポイント）を測定可能であることを医師主導治験にて示している（※1）。また、同センサを用いた取り組みをミズノ株式会社・ミズノスポーツサービス株式会社と行い、運動負荷計測サービスをローンチしている（※2）

 　今回の調達により、汗乳酸センサの量産、販売体制構築を行うとともに、同センサのスポーツ・ヘルスケア展開を進めていく。これらに加え現在並行して進めている、汗乳酸センサを含む各種ウェアラブルデバイスや患者報告アウトカムシステム（ePRO）のデータを一括管理し、最適な運動習慣を提供可能なSaMDの開発を加速する予定だ。

※1：https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2023/2/24/28-135585/

※2：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000054709.html

投資会社様のコメント

• 株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ　（執行役員　本郷有克　様）

https://www.keio-innovation.co.jp/

　シリーズAから引き続き今回のラウンドでも投資をさせて頂きました。心臓リハビリ向けの製品開発も前に進んでおり、また心臓リハビリ以外での具体的な用途もいくつか見えてきて今後の展開がより現実化してきていると感じております。また人員も増え、今後の展開をリードする人員体制も整いつつあります。引き続き、更なる業容の拡大に向けて弊社もサポートを継続して参ります。

• QBキャピタル合同会社　（インベストメントマネージャー　川太規之　様）

https://qbc.co.jp/

　既存投資家として、治験を成功裏に終えることができたことを、心より嬉しく思っています。今後、販売承認取得、そして販売のフェーズに入って参りますが、グレースイメージングのメンバーは、それらハードルを乗り越え、製品の普及にも成功されるものと確信しており、心臓リハビリテーションを革新されると信じています。投資家として、そのような事業に関わらせていただけることを誇りに感じています。

• 三菱UFJキャピタル株式会社　（ライフサイエンス部　次長　井澤洋介　様）

https://www.mucap.co.jp/

　初回投資以降、メンバーの皆様が遺憾なく力を発揮し、力強く事業を進める様子に大きな安心感を覚えると共に更に期待感が増し、今回追加出資させて頂きました。心臓リハビリテーションの普及により心不全患者様の予後改善、QOL向上に貢献するために、MUFG一丸となり全力でグレースイメージング社の成長を支援させて頂きます。

• D3 LLC （D3バイオヘルスケアファンド　ジェネラル・パートナー　永田智也　様）

https://www.d3growth.com/

　前回ラウンドからのフォローオン出資として本ラウンドにも参加機会を頂きました。前回から今回にかけて、慶大病院での医師主導治験を完遂し、また、新型コロナウイルスやウクライナ情勢に起因する様々なサプライチェーンの混乱も乗り越え量産市販プロダクトを作り込み、保険医療機器としての上市を控えています。医療機器は上市してから市場浸透・販売が最大のチャレンジ・勝負で、苦戦することが多いです。しかし、これまでのグレースイメージング・チームの問題解決の姿勢や実績を鑑みると、少しでも早く、少しでも多くの患者さんに、本プロダクトを届けることができるだろうと信じます。心リハ以外での応用可能性もあるグレースイメージングの事業ですが、このような社会的にも意義の大きい会社をご支援できることをとてもありがたく考えております。

• 株式会社メディパルホールディングス（代表取締役社長　渡辺秀一 様）

https://www.medipal.co.jp/

　「疲労」を可視化できるグレースイメージング社の取組みに期待を寄せています。人口の高齢化に伴い、心臓病や隠れ心不全の増加が社会課題となっていますが、同社の汗乳酸センサの社会実装により、心臓リハビリテーションがさらに普及すれば、心不全の再発を抑制できるのではないかと考えています。また、スポーツ・ヘルスケア領域への応用も可能であり、メディパルとしても、より多くの人々の健やかな暮らしを応援できることに喜びを感じています。

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