エムネス、明治安田生命と資本業務提携。患者データの管理などを目的に医療支援クラウド事業を推進

株式会社エムネス（以下、エムネス）は、明治安田生命保険相互会社（以下、明治安田生命）と資本業務提携を行い、これまで取り組んできた医療・健診業界のデジタル化の加速に加え、あらたに生活者の健康・医療にまつわる QOL(Quality Of Life)の向上への貢献を目指すことを発表した。

エムネスは「身体の状況をありのままに正確にリアルタイムに伝えて世界中の医師や医療従事者が連携して、患者のために理想の医療を提供できるようにすること」というミッションのもと、医療機関や健診機関向けの遠隔画像診断支援サービスに加え、医用画像（レントゲン、CT、MRI、眼底写真や病理画像など）を中心とするデータの管理・共有のための医療支援クラウドサービス LOOKREC (※1)を提供していく。

 

　LOOKREC は診療や健診のデジタル化を加速し、場所にとらわれないあらたな医療のあり方や医師の働き方改革の実現、病病・病診連携や集学的な研究などの組織の壁を超えた医療連携に貢献しており、700施設（※2）を超える施設で利用されている。

　医療界のデジタル化の進展により、生活者（患者・受診者を含む）が自身の健康や診療に関するデータを記録し、活用するためのパーソナルヘルスレコード（PHR）のニーズが高まるなど、健康・予防と医療を一体的に捉えることが求められるようになっています。この観点で、生活者にとって有用で特徴のあるサービスを開発・提供するためには生活者視点にあわせ、常勤医を擁するエムネスならではの患者に寄り添って理想の医療の提供を志す医師の視点と生活者や地域コミュニティに寄り添って安心を担う産業界のプレーヤーの視点が必要であると考え、生活者の QOL 向上という未来への志を共有する明治安田生命と提携した。

 

　近年、わたしたち生活者の個人的なデータはわたしたち自身のものであるという社会的通念が形成されましたが、エムネスは同様に患者や受診者のデータは患者・受診者のものであると考えており、患者・受診者を含む生活者が自身のデータをクラウドで安全に保管、管理して、必要に応じて医療従事者たちに共有できるサービスを通じて医療データの民主化を実現することを目指す。

 

　最近の医療データの活用例として、レセプト情報や電子カルテなどのおもに患者の集団ですでに「起こった」事象の文字・数値を中心とする構造化データの統計的な分析・活用や一部の医用画像が異常検知・疾病診断支援のための AI モデルの開発などが挙げられる。左記の例で使われているデータをスマートデバイスや検査機器などから生まれる一人ひとりの身体でいま「起きている」ことをありのままに正確に示すデータと組み合わせたり、文字・数値だけでは表現できない画像などの非構造化データを検索・整理したりできるようになると医師だけでなく、生活者にとってもさらに有用なデータの見える化や行動変容の支援を含む応用につながることが期待されるため、エムネスは必要なサービスの強化に向けて取り組んでいる。

 

　今回の資本業務提携でエムネスと明治安田生命は明治安田新宿健診センターでの LOOKREC の導入に向けた検討を開始する等、医用画像の共有・参照が可能な環境の整備に向けた取組みを含め、医療データの民主化やデータのより有用な活用に向けた仮説検証を通じて、疾患のリスク診断や早期発見等、ヘルスケア領域における新しいサービスの共同開発を行う。

 

※1医療支援クラウドサービス(サービス名：LOOKREC)

LOOKRECは、CTやMRI等の検査装置から撮影された医用画像をクラウド上にアップロードし、医療機関、医療従事者がリアルタイムに画像を管理・共有できるプラットフォームサービスである。クラウドへの保存容量に制限がないため機器の増設は不要で、また、物理的なサーバを持たないためソフトウェアの追加購入、メンテナンスも不要。インターネット接続端末があればどこでも安全に利用することができるため、低コストかつ簡単に導入することが可能だ。

※2 パートナー企業経由でのご利用施設数も含む。

 

■ご参考情報

 

●明治安田生命保険相互会社について　

本社所在地：東京都千代田区丸の内2丁目1番1号
創業：1881年(明治14年)7月9日
代表者：代表執行役社長　永島 英器
従業員数：47,385名（2023年3月末現在）

 

●株式会社エムネスについて　

本社所在地：広島県広島市南区東雲本町1-2-27
設立：2000年10月10日
代表者：阿部 伸一
資本金：1億円（2023年5月末現在）
従業員数：77名（常勤医13名 / 2023年5月末現在）
事業内容：医療支援クラウドサービス、遠隔画像診断支援サービス