M&A後も代表取締役として会社の舵を取る大栗氏が1979年に創業。大栗氏と、妻・弟・母・妹2人と義兄が株主となり、コンクリート建材を中心として建設資材の商社としてスタート。
扱う品目を増やして経営の安定化を図るため、コンクリートのみならず鋳物やコンクリートの型枠の修理も手掛け、更に大手製鉄会社の特約店となり、側溝を塞ぐ鋼製蓋版やグレーチングまで扱うようになる。品目が増えたため商品知識が必要になり、社員教育を徹底的に行い、特に金銭的な約束は絶対に破らないことを指導していった。結果として、「原木屋産業に販売しても間違いなく支払ってくれる」という認識が定着し、与信チェックが厳しいことから「原木屋が販売している会社に売っても大丈夫だ」と評判が同業社内で広がるほど信用を高めていった。地域で確実に足場を築き、1999年には建築足場専門の関連会社である原木屋セーフティステップ株式会社を設立するなど、栃木県南部という商圏の中で順調に事業を拡大してきた。
身内には後継者がおらず、土地や建物が家族の所有となっているため資産分与の面から考えても社員の中から後継者を選ぶことが現実的ではなかった。また、当時800社以上もあったお客様や300社ある仕入先、何より社員の雇用を考えた際に、原木屋を頼りにしてくださる方々の期待に応えなければと考え、検討をスタート。
主に北海道~関東で建設資材の販売、工事の請負施工、資材運送を手掛けていた株式会社クワザワのグループの一員となる。クワザワは、関東圏における商圏の拡大、また、原木屋セーフティステップがやっていた足場事業への進出を果たすことが狙いであった。原木屋としては逆に、クワザワの拠点がある茨城にも進出したいという狙いがあり、双方の想いが合致し、決断に至った。