アパレル
業界別M&A動向

アパレル業界のM&A動向

業界の定義

アパレルとは“衣料”を表す言葉で、広義ではあらゆる衣料の製造および流通に携わる産業をアパレル産業と呼ぶ。
アパレル産業は、一般的にイメージされるアパレルブランドのように衣類の完成品の販売を行う企業と、原材料や衣類の設計・製造・流通を行うメーカーに分けられる。生産・流通工程別に分類すると以下の4段階に分けることができる。

「糸の生産・販売」「生地の生産・販売」「服の生産・卸売」「小売」

本ページでは、主に「小売業界」を指す狭義の意味でのアパレル業界を前提とする。

業界の特色・ビジネスモデル

アパレル産業として、量産型の既製品が普及したのは戦後1960年代になってからである。それまでは、オーダーメイドのものが主流であった。70年代〜80年代になると、単一的なデザインのものではなく、ファッション性を重視した服が出現し、大流行した。この頃にDC(デザイナー&キャラクター)ブランドブームと言われ、新たなデザイナーズブランドが多く生まれた。
1990 年代に入ると、「ユニクロ」を筆頭に低価格な商品を大量に提供するブランドが現れ、この頃から業界全体としての低価格化が始まった。
現在では「H&M」など、流行のファッションを安価に提供するファストファッションと呼ばれるブランドも台頭し、低価格競争がさらに激しくなっている。

アパレル業界のビジネスモデルとして特徴的なのは、主に自社で工場を保持し生産する方法の他に、OEM生産やODM生産が積極的に行われていることである。自社(ブランド)でデザインや商品企画、販路を用意し、他社に生産を委託した商品を自社ブランド名で提供するのがOEM生産であり、国内外の多くの企業がこの形態をとっている。
また、商品のデザインや商品企画そのものも他社に委託し、完成したサンプルを確認して仕入れるかどうか決める仕組みをODM生産といい、商品数やラインアップの移り変わりの激しいファストファッションブランドではこの仕組みを取り入れている企業も多い。

市場環境の変化

矢野経済研究所によると、国内のアパレル総小売市場規模(2017年)は前年比100.0%ほぼ横這いの9兆2168億円だった。

2015年、2016年と2年連続のマイナス成長から歯止めがかかった形となった。品目別では、婦人服・洋品市場が前年比0.4%減の5兆7,312億円、紳士服・洋品市場が同0.8%増の2兆5,678億円、ベビー・子供服・洋品市場が同0.2%増の9,178億円となり、紳士服・洋品、ベビー・子供服・洋品は微増、婦人服・洋品は微減であった。

アパレル小売市場規模遷移

販売チャネル別では、近年の傾向は変わらず、いずれの品目においても百貨店・量販店チャネルは苦境が続いている一方で、専門店チャネル、その他(通販等)チャネルはわずかに増加している。

また現在、アパレル業界全体としては、横這いの推移を見せているが、業界内の多くの企業の売上はマイナス傾向となっており、勝ち組と負け組が顕在化してきている。その背景には、消費者ニーズにうまく対応した「ユニクロ」や「しまむら」などのファストファッションを展開するブランドが、その手頃さから市場の大部分を席巻していることと、IT化に伴いインターネットショッピングの普及が挙げられる。

近年では、東京ガールズコレクションを運営するファッションサイト『girls walker』や、様々なブランドのアイテムを取り揃える『ZOZOTOWN』などは、携帯電話やスマートフォンでの検索や閲覧を最適化することで、目を見張るほどの急成長を遂げている。

課題と展望

アパレル業界は、ファストファッションやインターネットの影響で、今後も業界構造の変化が加速していくと考えられる。特に、業界内ではD2C(Direct to Consumer)と呼ばれる”消費者に対して商品を直接的に販売する仕組み”が加速していくといわれている。自社で企画・製造した商品を、自社のECサイトなどで直接販売するモデルへと転換していくことが予想される。
それに伴い、アパレル業界ではAIの導入も盛んである。アパレル業界は、通常の小売業界とは異なり、いいアイテムを提案するだけでなく、様々な人々に対して多様性に富んだ“好まれる”ファッションを提案する必要があり、AIが持つ可能性と非常に相性がよく、AI業界にとっても非常に重要な業界となっている。

アパレル業界のM&A動向

アパレル業界では、近年のファストファッションブランドの台頭に対抗するため、ブランド力の強化と事業規模拡大を目的としたM&Aが盛んに行われている。また、人口減少などによる国内市場規模そのものの縮小もあり、海外ブランドを譲り海外進出へ向けて動き出す事例も出てきている。 その他にも、M&Aによりそもそものサプライチェーンを強化し、商品力・価格に反映してファストファッションに対抗する動きや、先に述べたWeb販売の拡大に向けたEC分野やAI分野へのアプローチも増加している。

―主な事例―

・2019年1月
ブランド「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」を展開する株式会社アングローバルが、アウトドアブランド「アンドワンダー(and wander)」を展開する株式会社アンドワンダーを子会社化。アングローバルは、アンドワインダーの持つ国内外での高い評価をECや海外における競争力強化につなげることが目的だ。

・2019年2月
株式会社ニッセンが、EC等での商品企画コンサルティング事業やOEM事業などを手掛ける株式会社マロンスタイルを子会社化。ニッセンの持つラージサイズブランド「スマイルランド」がこれまでターゲットとしていた40代前後の女性の層から、若年層へもターゲットを広げていくのが狙い。


弊社のM&Aご成約実績

  • 成約年数
    2022年5月
    対象会社(譲渡会社)
    服飾品小売
    地域:関東
    譲受会社
    投資ファンド
    地域:関東
    取引スキーム/問題点・概要
    株式譲渡
    譲渡企業は、関東でEC通販事業を展開。独自のアイテムが顧客から評価され、好業績を続けていたが、将来的な事業承継問題を抱えていた...
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  • 成約年数
    2021年9月
    対象会社(譲渡会社)
    レディスアパレル、服飾雑貨卸、OEM
    地域:関西
    譲受会社
    繊維
    地域:近畿
    取引スキーム/問題点・概要
    株式譲渡
    譲渡企業は、関西圏で日用品雑貨の卸業を展開。優良な顧客に支えられ、業績は順調であったが、後継者問題に悩みを感じていた。譲受企業...
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新着案件情報
  • 詳細業種 皮革製品のバッグ・財布・小物の企画・製造・販売
    所在地 関西
    概算売上 5億円~10億円
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  • 詳細業種 穀類卸売業
    所在地 非公開
    概算売上 非公開
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  • 詳細業種 基礎工事業
    所在地 中部・北陸
    概算売上 10億円~30億円
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  • 詳細業種 ビジネスフォーム印刷/パッケージ印刷
    所在地 中部・北陸
    概算売上 10億円~30億円
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  • 詳細業種 電気配線工事、情報通信工事
    所在地 関西
    概算売上 5億円~10億円
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  • 詳細業種 医療向けBPO
    所在地 非公開
    概算売上 5億円~10億円
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  • 詳細業種 高頻度・超低遅延証券トレーディングシステムの開発・販売・保守
    所在地 関東
    概算売上 5億円~10億円
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  • 詳細業種 鍛圧・工作機械の買取・販売・メンテナンス業
    所在地 関西
    概算売上 2.5億円~5億円
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  • 詳細業種 法人向け各種オフィスサービスの委託営業
    所在地 関東
    概算売上 10億円~30億円
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