造船・重機・プラント業界のM&A動向
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業界の定義
造船業とは、海運会社等の船主から注文を受けて船舶の建造、修繕等を行う事業のことを指す。重機業とは、重工業や建築・土木で使用される機械を製造・販売・修繕等を行う事業のことを指す。プラント業とは、プラント(工場設備)の建設に関わる事業のことを指す。工場の種類としては発電や石油精製、石油化学、製鉄、都市ごみ処理・清掃工場が挙げられる。
業界の特色
造船業界が扱う船舶の種類は、その機能によって様々である。具体的には、コンテナ船、ばら積み船(バルクキャリア、バルカー)、タンカー、LPG/LNG運搬船、自動車運搬船、客船等などがあり、船主ごとに仕様、総トン数や長さ等が異なる。建造は受注から引渡しまで、最短で1年、通常は2〜3年かかり、個別受注生産が基本となっている。
重機業界は、鉱山機械、化学機械、環境装置、動力伝動装置、タンク、ボイラ・原動機、プラスチック加工機械、風水力機械、運搬機械、製鉄機械、ポンプ、圧縮機などの重機を扱う企業が分類される。重機業界は、様々な産業に影響があり、特に宇宙産業や、航空産業、防衛産業との関係性が深い。
プラント業界には、幅広い業種が関わっている。具体的には、プラントの設計、機器や資材の調達、建設をする「エンジニアリング会社」や工場に機械を製造、納入する「機械メーカー」、機器の計測やコントロール機器を扱う「計装制御メーカー」、土木建設を行なう「ゼネコン」、プロジェクトを組成や事業出資する「商社」、建設工事やメンテナンス工事を手がける「工事会社」など、非常に幅広い業種がプラント建設に関わっている。
市場の規模
国土交通省海事局の調査によると、世界の新造船受注量は、リーマンショック以降激減しているものの、海上荷動き量に関しては、世界経済成長率と連動して増加している。
出典:https://www.mlit.go.jp/common/001215818.pdf
国内の造船企業は、中国と韓国の台頭や、船の供給過剰で船価が減少するなどして、製造量は2011年をピークに大きく減少しており、今後は、中国及び韓国の造船会社が得意とする分野ではコスト競争力の面で不利なため、LPG/LNG運搬船、次世代省エネ船、環境配慮型の船舶など付加価値の高い分野や、海洋資源の開発関連などの派生する分野で受注する必要があるとみられている。造船業の従事者は、約8万人となっている。
重機業界においても、2008年のリーマンショックによる世界同時不況の影響で、重機の全体的な需要が減少した。加えて、燃料価格が高騰したことの影響もあり、重機業界の市場全体で停滞が起きている。さらには新型コロナウィルスの影響で航空機需要が激減したため、今後は航空関連事業を持つ重機企業は売上減が予想される。一方で、宇宙産業に関しては今後飛躍的に成長が期待されており、宇宙産業に関連する重機企業は成長が期待される。
プラント業界は、拡大期と減少期を繰り返しており、変動のある業界で業績の変化は特にエネルギー業界と密接に関係しており、世界的なエネルギー高騰が起きると素材の需要が増加して市場が拡大する。しかし、資源価格が下落するとプラント建設は伸び悩み、業績も落ち込む。一般社団法人エンジニアリング協会がまとめている「エンジニアリング産業の実態と動向(エンジニアリング白書)」の2018年版によると、業界全体の国内年間受注額は5兆円となっている。海外のプラント建設プロジェクトについては、エネルギー価格値上げに伴う新規大型投資が期待され今後は再び受注拡大が期待されている。
造船・重機・プラント業界のM&A動向
造船・重機・プラント業界では人材不足、海外との価格競争への対応、既存の事業の強化、拡大や新規事業の開始を目的として他社とのM&Aが活発に進んでいる。
2018年、極東貿易株式会社は、石油化学プラントや製鉄、発電プラントなど工場施設関連の輸出商社であるプラント・メンテナンス株式会社の全株式を取得しM&Aした。プラント・メンテナンス株式会社は、主に新興国のプラントの部品・機器などのハードウエアの調達から点検・修理、技術指導などのテクニカルサポートまで一元的に提供している。極東貿易株式会社は中期経営計画で新しい事業領域の開拓を推進しており、このM&Aにより、新興国での事業拡大が図られた。
2016年、日立造船株式会社は、豪州、中東、南米、東南アジアにおいて逆浸透膜をはじめとする膜技術を活用した海水淡水化・産業用水処理事業を展開するOsmofloグループの事業会社であるOsmoflo Holdingsを子会社化した。日立造船株式会社は、このM&Aにより、Osmofoグループの保有する逆浸透膜を中心とする高い技術と、日立造船株式会社が保有する多段フラッシュ法等の技術・建設実績を組み合わせることで、中東をはじめとする海外地域での海水淡水化・産業用水処理事業の受注機会の拡大を図った。
2012年、株式会社IHIは、明星電気株式会社を株式公開買い付け(TOB)により子会社化した。株式会社IHIは、このM&Aにより、当グループのセキュリティ事業と明星電気株式会社の環境計測・防災システム事業との間で、また、両社の宇宙関連事業の中でも宇宙インフラシステムと小型衛星技術開発などにおける相乗効果が期待された。
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