事業承継ファンドとは? メリット・デメリットや活用が適しているケースを解説

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事業承継ファンドについて

事業承継ファンドとは、事業承継を検討する企業の株式を取得し、株主として経営支援を行いながら、事業承継を後押しするファンドです。経営人材の派遣や経営体制の整備、成長戦略の実行などを通じて、投資先の企業価値向上を支援する場合があります。親族や従業員への承継が難しい企業にとって、第三者承継の選択肢の一つです。

事業承継では、親族や従業員を後継者とする「親族内承継」だけでなく、第三者へ会社を引き継ぐ「親族外承継」や「M&A」も選択肢となります。

事業承継ファンドを活用する場合は、株式の譲渡だけでなく、承継後の経営体制や経営への関与、将来の株式の取り扱いなども含めて考える必要があります。また、ファンドによって投資方針や支援内容が異なるため、自社の状況に合う選択肢かを整理することが重要です。

そこで本記事では、事業承継ファンドの仕組みや事業会社へのM&Aとの違い、種類、活用のメリット・デメリット、適しているケース、選び方や活用の流れについて解説します。

事業承継について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。


事業承継ファンドとは

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事業承継ファンドとは、事業承継を検討する企業へ投資し、株式の取得や経営支援を通じて承継を後押しするファンドです。

そもそもファンドとは、投資家や金融機関などから集めた資金を企業へ投資し、投資先の企業価値を高めたうえで利益を得る仕組みのことです。

事業承継ファンドでは、資金を提供するだけでなく、経営人材の派遣や経営体制の整備、成長戦略の実行などを支援する場合もあります。そのため、親族や従業員への承継が難しい企業にとっては、第三者へ事業を引き継ぐ「第三者承継」の選択肢の一つとなっています。

事業承継ファンドの仕組み

事業承継ファンドは、投資家や金融機関などから集めた資金をもとに、事業承継を必要とする企業に投資するファンドです。対象企業の株式を取得して株主となり、事業承継後は経営人材や専門家の派遣、経営体制の整備、成長戦略の実行などを通じて企業価値の向上を支援します。

現経営者が一定期間は経営に残り、ファンドと協力しながら後継者への引継ぎを進めるケースもあります。その後、経営改善や成長支援によって企業価値を高めたうえで、3〜5年程度を目安に事業会社への譲渡や経営陣による株式の買い取りなどが行われ、次の承継段階へと移行するのが一般的です。

なお、株式の取得割合や経営への関与方法、将来の承継先は、ファンドの方針や契約条件によって異なります。

事業会社へのM&Aとの違い

事業承継ファンドへの株式譲渡も、第三者へ会社を引き継ぐM&Aの一形態です。事業会社へのM&Aとの主な違いは、株式を取得する目的や保有期間、譲渡後の経営支援、将来的な株式の取扱いにあります

比較項目 事業承継ファンド 事業会社へのM&A
譲渡後の経営体制 ファンドの支援を受けながら、経営改善や成長を目指す 買い手のグループに入り、経営資源を活用する
現経営者の関わり方 ファンドから派遣された人材や専門家と共に経営を進める場合がある 買い手の方針に沿って経営や統合を進める
将来の承継先 一定期間後に、事業会社や経営陣などへ再度株式を譲渡する場合がある 買い手がそのまま承継先となることが一般的

事業会社へのM&Aでは、買い手を最終的な承継先として会社を託す形が一般的です。一方、事業承継ファンドは、一時的に株主となって経営支援を行い、企業価値を高めたうえで、事業会社や経営陣など次の承継先へつなぐ役割を担います。現経営者の関わり方や従業員の処遇、経営方針などは個別の契約条件によって異なるため、譲渡前に確認しておく必要があります。

事業承継ファンドの主な種類

事業承継ファンドは、事業承継を検討する企業に投資するPEファンドの一種です。運営主体や出資者、対象地域などによって特徴が異なり、複数の特徴を併せ持つファンドもあります。以下では代表的なタイプを紹介します。

主なタイプ 特徴
民間主導型 民間のファンド運営会社などが中心となり、経営支援を通じて企業価値の向上を目指す
公的機関出資型 中小機構や自治体などが民間事業者と共に出資し、事業承継や雇用・技術の維持を支援する
地域密着型 特定地域の企業を対象とし、地域金融機関や自治体などと連携して承継を支援する

このほか、事業承継に活用される関連手法としてサーチファンドがあります。サーチファンドは、経営者候補となる個人が投資家の支援を受けて承継先を探し、買収後は自ら経営を担う点が特徴です。

事業承継ファンドを活用するメリット

事業承継ファンドを活用すると、株式を譲渡するだけでなく、承継後の経営体制づくりや事業成長に向けた支援も受けられます。主なメリットとして、以下の4つが挙げられます。

自社の状況に合わせて承継方法を検討できる

事業承継ファンドを活用すると、後継者候補の有無や育成状況、現経営者の引退時期など、自社の事情に応じて承継方法を検討できます

親族や従業員に後継者候補がいても経営経験が十分でない場合は、ファンドの支援を受けながら育成や引継ぎを進めることが可能です。後継者候補がいない場合には、ファンドが外部から経営人材を招き、新たな経営体制を構築することもあります。現経営者が一定期間経営に残り、後継者や新たな経営陣へ段階的に引き継ぐ方法も選択肢となります。

プロ経営者のサポートのもとで事業成長を望める

中小企業のウイークポイントは、人的リソースが不足している点です。社内の人材には限りがあり、事業を拡大したくても、簡単にはできません。これを解消できる点が、事業承継ファンドを活用する2つ目のメリットです。

ファンドによっては、プロ経営者を中心とする専門家チームが派遣され、事業に関するアドバイスやサポートなどの経営支援を受けられる可能性があります。事業承継ファンドは、企業価値を向上させて売却益を得ることを業務としているため、「どうすれば業績を上げられるか」などの経営ノウハウを豊富に保有しています。

そのため、限られた社内の人材のなかから後継者を探して事業承継を行う場合に比べ、ファンドが持つ人材や経営ノウハウを活用することで、自社だけでは難しかった事業成長につながる可能性があるでしょう。

企業理念や文化を尊重した承継を目指せる

事業会社が買い手となるM&Aでは、相乗効果を生み出すために、業務の進め方や組織体制、ブランドなどの統合が進められる場合があります。その結果、これまで培ってきた企業理念や文化に変化が生じることも少なくありません。

一方、事業承継ファンドは、投資先企業の独立性を保ち、現経営陣や従業員と協力しながら企業価値の向上を目指す場合があります。こうした方針のファンドを選べば、理念や文化、従業員・取引先との関係を尊重しながら承継を進められる可能性があります。

ただし、将来の譲渡先に創業者の意向が引き継がれるかどうかは、あくまでもファンドの方針次第です。維持したい事業や雇用条件がある場合は、支援方針や退出後の譲渡先の選定方法まで確認しておく必要があります。

株式を買い取ってもらうことで対価を得られる

経営者や株主が保有する株式を事業承継ファンドへ譲渡すると、その対価を受け取れます。譲渡対価は、経営者の引退後の生活資金や、新たな事業に取り組むための資金などに充てることが可能です。

一方で、廃業を選ぶ場合は、長年築いてきた事業や雇用、取引先との関係が失われる可能性があるほか、設備の処分や賃貸物件の原状回復などに費用がかかることもあります。

事業承継ファンドを活用すれば、事業や雇用、取引関係を引き継ぎながら、株式売却による資金を確保できる可能性があります。

事業承継ファンドの活用が適しているケース

事業承継を検討する際に、事業承継ファンドの活用が問題解決に有効と考えられるケースは、主に以下の4つです。

後継者がいない場合

後継者不在問題を解決し、事業承継を行うために有効な手段の一つが、事業承継ファンドの活用です。事業承継ファンドが経営支配権を確保できる割合の株式を取得した場合、経営権はファンド側に移ります。必要に応じてファンド側から、経営陣を含む多くの専門家が派遣される場合があります。

事業承継ファンドを活用すると、こうした経営支援が受けられるため、人材不足で悩む中小企業にとっては、自社のポテンシャルを高められる絶好のチャンスになるでしょう。

もちろん、オーナー経営者は株式の売却によって創業者利益が得られるため、創業者にとっても、ハッピーリタイアに向けた良いきっかけとなります。

後継者がまだ十分成長していない場合

後継者に会社を継いでもらうにはまだ不十分な場合でも、事業承継ファンドの活用が有効となります。事業承継ファンドのなかには、後継者教育を支援してくれるところもあるため、そうしたファンドを活用すれば、後継者の育成を進めることが可能です。

また、経営支援についてもファンド側が行ってくれるため、経営者自身は安心して引退することができます。

後継者に十分な資金が無い場合

社内の有望な人物へ事業承継を行うためには、後継者候補はオーナー経営者から株式を買い取るための資金を用意する必要があります。その資金を用意できない場合に有効なのが、事業承継ファンドです。

まず現経営者が事業承継ファンドへ株式を売却し、後継者候補が経営に携わりながら承継に向けた準備を進めます。その後、後継者や経営陣がファンドの保有株式を取得することで、事業承継を完了できる場合があります。

このように、後継者候補に十分な資金が無い場合でも、事業承継ファンドを活用することで、社内の人物への親族外承継を目指す選択肢を持つことが可能です。

現在の経営陣で継続して経営を行いたい場合

現経営陣が自社の株式を売却して対価を得ながら、引き続き経営に携わりたい場合にも、事業承継ファンドの活用が選択肢となります。

事業承継ファンドは、株式の全部または一部を取得して株主となり、経営に関与しながら企業価値の向上を目指します。取得する株式の割合によっては、ファンドが経営権を持つことも可能です。

一方で、現経営陣が持つ経験やノウハウ、取引先との関係などが企業価値の向上に必要と判断されれば、ファンドと協力しながら引き続き経営を担える場合があります。ただし、譲渡後の役割や意思決定の権限は個別の投資条件によって異なるため、事前に確認が必要です。

事業承継ファンドの投資対象になりやすい企業の特徴

事業承継ファンドの投資対象になりやすい企業の特徴

事業承継ファンドへ相談しても、必ず株式を買い取ってもらえるわけではありません。ファンドごとに対象業種や地域、企業規模、収益性、投資金額などの基準があり、事業の継続性や成長可能性も踏まえて投資の可否が判断されます。具体的な基準はファンドによって異なりますが、一般的には以下のような企業が投資対象になりやすい傾向があります。

安定した収益基盤があり、成長の余地がある

継続的な売上や利益があり、将来も安定したキャッシュフローが見込める企業は評価されやすい傾向があります。併せて、新たな販路開拓や業務効率化などにより、企業価値をさらに高められる余地があるかも確認されます。

独自の強みや競争優位性がある

独自の商品・サービスや技術、ブランド、顧客基盤などを持つ企業は、事業の継続性や将来性を評価されやすいです。地域密着型のファンドでは、雇用や技術、地域に必要なサービスを維持する意義が重視される場合もあります。

経営者個人に依存しすぎず、組織として事業を継続できる

従業員や顧客、ノウハウ、業務体制などが組織に蓄積され、現経営者の退任後も事業を継続できる体制が整っていることが重要です。経営者への依存が残っていても、一定期間の引継ぎや経営体制の整備によって解消できると判断されれば、投資対象となる場合があります。

事業承継ファンドを活用するデメリット・注意点

事業承継ファンドを活用すると経営支援を受けられる一方で、意思決定の自由度や将来の株主構成に影響が及ぶ場合があります。契約条件やファンドの方針を事前に確認し、自社との適合性を慎重に見極める必要があります。

経営の自由度が低下する可能性がある

ファンドが株式を取得すると、株主として重要な経営判断に関与します。投資条件によっては、事業計画や予算、役員人事、大規模な設備投資などについて、ファンドの承認を求められる場合があります。

現経営者が引き続き経営に携わる場合でも、従来と同じように単独で意思決定できるとは限りません。ファンドと経営方針が合わなければ、意思決定に時間がかかったり、意見の対立が生じたりする可能性もあります。

株式の取得割合や意思決定権、現経営者の役割などについて、契約前の確認が必要です。

自社に合うファンドを見極めるのが難しい

事業承継ファンドは、一定期間の経営支援後に保有株式を譲渡し、投資資金を回収することを前提としている場合が多くあります。退出時には、事業会社や別のファンドなどへ株式が譲渡される可能性があり、新たな株主の方針によって事業戦略や組織体制、企業文化が変化することもあります。

ファンドと共有していた経営方針や創業者の意向が、将来の譲渡先にも同じ形で引き継がれるとは限りません。残したい事業や理念、雇用条件がある場合は、退出方針や譲渡先の選定方法まで事前に確認することが大切です。

事業承継ファンドを活用する際の流れ

事業承継ファンドの活用は、一般的に以下の流れで進められます。

  1. 事業承継ファンドまたは専門家へ相談する
  2. 秘密保持契約を締結し、財務情報などの資料を開示する
  3. ファンドとの面談や企業評価を受ける
  4. 株式の譲渡価格や経営体制などの条件を協議し、基本合意を締結する
  5. 財務・税務・法務・事業などのデューデリジェンスを受ける
  6. 調査結果を踏まえて最終条件を調整する
  7. 最終契約を締結し、株式の譲渡と対価の支払いを行う
  8. ファンドによる経営支援を受ける

実際の手順や必要な期間は、ファンドの投資方針や対象会社の状況によって異なります。

条件交渉で協議するのは、株式の取得割合や譲渡価格だけでなく、現経営者の関わり方、承継後の経営体制、将来的な株式の譲渡方針なども協議の対象です。

株式譲渡後は、経営人材の派遣や経営体制の整備、成長戦略の実行などの支援が始まります。その後、一定期間の経営支援を経て、事業会社への譲渡や経営陣による株式の買い取りなど、次の承継方法が検討されます

事業承継ファンドを選ぶ際のポイント

続いて、事業承継ファンドを選択する際のポイントについて解説します。これまで述べてきたように、事業承継ファンドにはそれぞれ特徴があり、得意とする分野もファンドによって異なります。

そのため、自社に最適なファンドを選ぶためには、最低でも以下の3点には気をつけなければなりません。

過去の実績を参考にして選ぶ

事業承継ファンドを選ぶ際は、過去にどのような事業承継を行ったのかを確認しなければなりません。業種はもちろんのこと、会社の規模や所在地などを含め、自社と類似している企業の支援を行った実績がどれくらいあるのかをチェックしておきましょう。

その場合、投資後にどのような経営支援を行い、企業価値の向上につなげたのかも確認すると良いでしょう。そうすれば、事業承継後に自社の企業価値がどの程度上がるのか、概ね推測できます。

いずれにしても、事業承継ファンドごとに得意分野は異なるため、できるだけ自社と類似する企業を扱った経験が豊富なファンドを選ぶことを推奨します。

提案内容によって選ぶ

事業承継ファンドはそれぞれ得意とする分野が異なるため、その提案内容も異なります。中長期的な視野に立ち、企業価値をじっくりと上げたうえで売却を検討するファンドもあれば、不動産の売却やリストラなどにより、短期的に企業価値を上げる提案をするファンドもあります。

そのため、各ファンドの提案内容を比較したうえで、自社の事業承継の方針に則したファンドを選択すると良いでしょう。

担当者との相性、信頼度で選ぶ

過去の実績や提案された内容をポイントにする以外にも、担当者との相性や、信頼度で事業承継ファンドを選ぶ方法もあります。

事業承継ファンドでは、各企業に担当者がつき、経営者の事業承継にかける想いや個人的な事情など、さまざまなものを共有しながら成約プロセスを進めていきます。そのため、担当者との「相性」や「信頼度」は非常に大切なポイントです。

担当者とは日々やり取りをすることになるため、相性が合わなかったり信頼度が低かったりするようでは、安心して事業承継を任せることはできません。そのため、自社のことを十分に理解したうえで、コミュニケーションをはかってくれる担当者を選ぶと良いでしょう。

事業承継ファンドの活用を検討する際の相談先

事業承継は、多くの経営者にとって初めて経験する手続きです。成約までには、企業価値評価や条件交渉、契約、税務・法務上の確認など専門的な対応が必要となります。事業承継ファンドを活用する場合は、投資条件や承継後の経営体制、将来の株式譲渡方針まで検討する必要があるため、専門家へ相談しながら進めると安心です。主な相談先は以下のとおりです。

相談先 主に相談できること
M&A仲介会社・FA ファンドへの譲渡や事業会社へのM&A、候補先の選定、条件交渉など
税理士・公認会計士・事業承継コンサルタント 株式評価、税務、承継スキーム、経営課題の整理など
事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的窓口 事業承継全般の初期相談や、状況に応じた支援機関の案内
取引のある金融機関 自社の財務状況を踏まえた相談や、ファンド・専門家の紹介
事業承継ファンドの運営会社 投資対象、支援内容、経営への関与方法、投資条件などの確認

相談先によって得意分野や立場は異なります。候補となるファンドが決まっている場合は、運営会社へ直接問い合わせる方法があります。一方、ファンドの活用が自社に適しているか判断できていない場合は、親族内承継や事業会社へのM&Aも含めて比較できる専門家へ相談すると良いでしょう。

複数の相談先から意見を聞き、自社が希望する承継方法や支援内容に合う選択肢を検討することが大切です。

事業承継ファンドを活用した事業承継の事例

最後に、実際に事業承継ファンドを活用した例を2つ紹介します。

株式会社イノダコーヒ

株式会社イノダコーヒでは、創業家が保有する株式の承継先を探すなかで、中小機構が出資する事業承継ファンドを活用しました。2022年には、アント・キャピタル・パートナーズ株式会社が運営するファンドが創業家の全株式を取得しています。ファンド参画後は、ECサイトや店舗オペレーションの改善、計数管理の導入、組織体制の強化などを進めました。その後、2025年にキーコーヒー株式会社へ株式が譲渡され、事業会社への承継が実現しています。事業承継ファンドが一時的な株主として経営基盤を整え、次の承継先へつないだ事例です。

出典:株式会社イノダコーヒ | 支援機関の方へ | 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

ダイアトップ株式会社

日本プライベートエクイティ株式会社(以下、JPE)が運営する事業承継ファンドを活用した、ダイアトップ株式会社(以下、ダイアトップ)の事例です。

ダイアトップは、チェーンソーのガイドバーや草刈機用ナイロンコードカッターなどを開発・製造・販売する会社です。2017年にJPEがファンドを通じて株主となり、資本面・経営面から支援を開始しました。経営の継続性を維持しながら外部人材や経営ノウハウを取り入れ、オーナー経営から組織経営への移行や事業基盤の強化・拡大を進めています。

その後、さらに「100年企業」を目指して成長を続けるため、2022年にJPEから新たな株主へ承継されました。JPEが保有していた全株式は、百五みらい投資株式会社が運営するAIDMA2号投資事業有限責任組合へ譲渡されています。ダイアトップは事業会社の傘下に入るのではなく、引き続きファンドを株主とすることで、中立性や独立性を保ちながら成長を目指しています。

出典:投資先 DIATOP (ダイアトップ株式会社) 地域の事業承継支援ファンドへ継承

まとめ

事業承継ファンドは、株式の取得と経営支援を通じて、後継者不在の解消や経営体制の整備、企業価値の向上を後押しする選択肢です。一方、経営への関与方法や将来の譲渡方針はファンドごとに異なるため、自社が希望する承継の形と合うかを慎重に確認する必要があります。

事業承継ファンドを含む第三者承継を検討している場合は、各手法を比較できる専門家へ早めに相談することが大切です。



よくある質問

  • 事業承継ファンドとは何ですか?
  • 事業承継を検討する企業の株式を取得し、株主として経営支援を行うPEファンドの一種です。経営体制の整備や成長支援によって企業価値を高め、一定期間後の株式譲渡などを通じて投資回収を目指す場合があります。
  • 事業承継ファンドを活用するメリットは何ですか?
  • 自社の状況に応じた承継方法を検討できる点がメリットです。外部の専門人材や経営ノウハウを活用できるほか、企業理念や文化を尊重した承継を目指せる場合があります。株式を譲渡することで、その対価を受け取れる点も利点です。
  • 事業承継ファンドの選び方にはどのようなポイントがありますか?
  • 自社の業種や企業規模が投資対象に含まれているか、希望する経営支援を受けられるか、過去に類似企業への投資・支援実績があるかを確認します。経営への関与方法や保有期間、将来の株式譲渡方針、担当者との相性なども比較する必要があります。
  • 事業承継ファンドのデメリットは何ですか?
  • 相談しても必ず投資を受けられるとは限りません。ファンドが経営に関与することで、意思決定の自由度が低下する可能性もあります。自社に合うファンドを見極めにくいことや、将来の譲渡先によって経営方針が変化する可能性にも注意が必要です。
  • 事業承継ファンドの活用が有効なケースはどのような場合ですか?
  • 後継者がいない場合や、後継者候補の経験・育成が十分でない場合、株式取得資金を用意できない場合などに選択肢となります。現経営陣が引き続き経営を担いたい場合にも活用できることがありますが、適した条件は企業ごとに異なります。
  • 事業承継ファンドを活用する際の手順はどのようになりますか?
  • 一般的には、ファンドへの相談、秘密保持契約の締結、企業情報の開示・評価、投資条件の協議、基本合意、デューデリジェンス、最終契約、株式譲渡の順で進みます。株式譲渡後は、契約内容に応じてファンドによる経営支援が始まります。

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