インカムゲインとは? 意味やメリット・デメリット、キャピタルゲインとの比較

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資産を活用して利益を得る方法は、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」に大別できます。
一般的に、株式や債券などへの投資はリスクが高いとされていますが、インカムゲインは資産を保有しているだけで利益が生じるため、比較的ローリスクな投資方法といえます。ただし、デメリットもあるので注意が必要です。
本記事では、インカムゲインの定義やメリット・デメリット、キャピタルゲインとの違いについて説明します。

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1. インカムゲインとは?

インカムゲインとは、株式や債券などの資産を保有中、継続的に得られる利益のことです。まずは、インカムゲインの特徴や種類といった基礎知識について解説します。

1-1. 特徴

インカムゲインの特徴 イメージ画像
インカムゲインは、金融資産を保有している間に、利子や配当金などの利益を複数回にわたって得られる可能性がある点が大きな特徴です。
インカムゲインを狙う主な目的としては、蓄財や資産拡大、老後の収入源の確保があげられます。
資産を保有しているだけでリターンを得られるため、安定性を保ちながら効率的に資産を形成することが可能です。ただし、預金や国債といった資産はリターンが限られています。

1-2. 種類・該当商品

インカムゲインは、さまざまな投資方法で得ることが可能です。
代表的な種類・該当商品には、次のようなものがあります。

  • 預金:預金の受取利息
  • 不動産投資:保有不動産の家賃収入
  • 株式投資:保有している株数に応じた配当金
  • 投資信託:投資信託の運用で得られる分配金
  • FX(外国為替証拠金取引):低金利の保有通貨を売って高金利の通貨を買った場合に生じる金利差によって得られるスワップポイント

銀行の預金に応じて受け取れる利息は、最も身近なインカムゲインの例といえるでしょう。
預金は株式投資のような直接的な投資ではありませんが、銀行を通じて資金を必要としている人にお金を貸すことになるため、「投資をしている」と考えることもできます。
不動産を保有している場合は、家賃収入がインカムゲインに該当します。
株式投資には運用成果に応じた配当金があり、年に1~2回、指定の口座に振り込まれるのが一般的です。投資信託とは、投資家からお金を集めてプロが運用することで利益の獲得を目指すもので、分配金を受け取れます。
FX(外国為替証拠金取引)の場合は、価格が変動する通貨を売買して差益を得る方法のほかに、「スワップポイント(金利差調整分)」と呼ばれる方法もあります。スワップポイントは、各国の金利差を利用して受け取れるもので、インカムゲインにあたります。

2. インカムゲインのメリット・デメリット

ここでは、インカムゲインのメリットとデメリットを見ていきましょう。

2-1. メリット

インカムゲインの最大のメリットは、資産を保有しているだけで中長期的に安定した収入が期待できることです。1回あたりの利益は、それほど大きいものではありませんが、定期的な収入があると生活が安定しやすく、精神的にも余裕が生まれるでしょう。
また、手間がかからないため、副業などの時間を確保するのが難しい人にもおすすめの方法です。
株式投資などで大きな利益を得ようとすると、値動きを常にチェックし、利益が出るタイミングで売却しなければなりません。取引が活発になる時間帯もある程度決まっているため、その時間に売買ができないと不利になる可能性もあります。
資産を保有し、インカムゲインを得ることが目的であれば、ほとんど手間をかけずに利益を受け取ることが可能です。

2-2. デメリット

インカムゲインはリスクを抑えながら利益を得られるのがメリットですが、その反面、短期的に大きな利益を得るのが難しい点がデメリットといえます。
配当金の額は投資する資本に応じて決まるため、資本が少ないほど利益を得にくくなります。また、中長期的に資産を保有しないと、リターンが少ないということも覚えておきましょう。
インカムゲインはリスクが低いといわれますが、元本割れのリスクが無くなるわけではない点にも注意が必要です。例えば、株式投資では、投資先の企業の業績が悪化し、配当金が出なくなる可能性もあります。

3. インカムゲインとキャピタルゲインってどう違う?

キャピタルゲインとは、資産の購入価格と売却価格の差から生じる利益のことです。株価の上昇によって得られる利益などが、キャピタルゲインに該当します。
ここでは、インカムゲインとキャピタルゲインの違いを、4つのポイントに分けて見ていきましょう。
キャピタルゲインの特徴 イメージ画像

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3-1. 資産を保有する期間

インカムゲインは、株式の配当金や債券の利子など、定期的に支払われるものから利益を得るため、資産の保有期間が比較的長くなります。株式の配当金や債券の利子などによるインカムゲインは年単位で支払われることもあるため、自ずと資産の保有が長期化します。
一方のキャピタルゲインを狙った投資は、資産が値上がりした際に売却するのがポイントで、短期的な取引が多いのが特徴です。成長株に投資するファンドや、高い運用成果を目指すアクティブファンドなどがキャピタルゲインに該当します。

3-2. リスクの大きさ

インカムゲインは基本的に、株式配当や預金などで年利数%の安定的な収益を追求する、ローリスク・ローリターンの投資スタイルです。これに対してキャピタルゲインは、ハイリスク・ハイリターンという真逆の性質を持ちます。
投資において、リスクの大きさとリターンの大きさは比例するため、短期的に大きな利益の獲得を目指すキャピタルゲインは、それに伴いリスクも高くなります。

3-3. 利益を得る方法

インカムゲインは、資産を保有している間に得られる利益です。資産を売却しなくても利益が出る反面、売却するとインカムゲインが入ってこなくなる点がデメリットといえます。
一方のキャピタルゲインは、資産を売却することで得られる利益です。キャピタルゲインは売却するタイミングで利益が出るようにしなければ意味がないため、購入後に資産価値が上昇するのを待つ必要があります。その分、資産が大きく値上がりした場合は、得られる利益も大きくなります。

3-4. それぞれの投資に向いているケース

インカムゲインは、使える時間が限られている人や初心者向けの投資方法といえます。
資産を保有しているだけで利益が得られるため、手間や時間をかけずに安定した収入を得ることが期待できます。また、キャピタルゲインのように短期的な値動きに振り回されることもないため、初心者でも取り組みやすい手段といえます。
キャピタルゲインは、個別銘柄や市場動向などの分析に時間をかけてリスクを取り、大きなリターンを追求する人に向いています。比較的ハイリスク・ハイリターンの投資になるため、損失の許容度が高い経験者のほうが落ち着いて取引できます。

4. まとめ

インカムゲインは、資産を保有していることで得られる利益のことで、基本的にローリスク・ローリターンなのが特徴です。
中長期的に安定した収入を得られますが、その反面、短期的に大きな利益を得ることは難しいでしょう。また、得られる利益が投資した資本の大きさに比例するため、資本が少ない場合は利益も少なくなります。
インカムゲインとキャピタルゲインの特徴を理解し、安定性と収益性のバランスを考えながら、目的に合った投資を心がけましょう。

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監修者プロフィール
M&Aキャピタルパートナーズコーポレートアドバイザリー部長 梶 博義
M&Aキャピタルパートナーズ 
コーポレートアドバイザリー部長
公認会計士梶 博義

大手監査法人、事業承継コンサルティング会社を経て、2015年に当社へ入社。
これまで、監査、IPO支援、財務DD、親族承継・役職員承継コンサル等を経験し、当社入社後はM&Aアドバイザーとして活躍。一貫して中小企業の支援に従事し、M&Aのみならず、事業承継全般を得意とする。

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