電話業界 市場規模や買収・売却事例について解説

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  • #業種別M&A動向
  • #電話業界 M&A

業界定義

電話等製造業は、有線通信機器製造業と移動電話製造業に大別される。

有線通信機器製造業とは、電話機、交換機、電信機、搬送装置、有線放送装置、およびその他の有線通信機械器具を製造する事業をいう。

移動電話製造業とは、移動電話で用いられる端末で、携帯電話端末、PHS端末を製造する事業をいう。
移動電話とは、無線を使うことで、移動中でも通話できる通信サービスのことである。

業界分析

移動体通信業界は、総務省から公共の電波を割当てられた事業者のみが参入可能であり、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、イー・モバイルの4社が携帯キャリアとして称される。一方、PHS事業者として唯一存続していたウィルコムは、2010年2月に会社更生法を適用、13年7月に会社更生手続を終結し、ソフトバンクの完全子会社となった。

【国内携帯販売台数の飽和】
携帯電話全体の販売台数は各社伸び悩みを見せている。
約5割という圧倒的なシェアを持つNTTドコモの牙城を崩すべく、番号継続制度(MNP)開始以降、ソフトバンクとKDDIが猛追している。

【スマホ】
12年度のスマホの販売台数は3,000万台超、累計加入者は5,000万台を突破した。

iPhone主力のソフトバンクが月間の販売台数でトップを連続しシェアを伸ばし、2011年10月よりKDDI(au)もiPhoneの取り扱いを開始、追撃体制に入っている。

【LINE】
スマホ向けの無料通話・メールアプリ「LINE」の国内利用者数は5,000万人、全世界では4億人を突破し、急速な普及による影響の拡大が予見される。

安定的な通話料収入が得られ、景気悪化の影響を受けにくいと言われるが、各社値引き競争や新サービス開発競争含め、契約者当たりの収入は低下傾向にある。

業界主要企業

企業名売上高営業利益
日本電信電話(NTT) 10,925,174 1,213,653
ソフトバンク 6,666,651 1,085,362
NTTドコモ 4,461,203 819,199
KDDI 4,333,628 663,245

(単位:百万円)

M&A動向

【ソフトバンク】
国内3位であったソフトバンクが、13年1月1日に4位のイー・アクセスを株式交換で完全子会社化(その後、1月17日付で持分法適用関連会社化)、同年7月1日にはウィルコムを完全子会社化した。合計のユーザ数でKDDIを抜いて国内2位に躍り出た。

13年7月上旬を目処に米国携帯3位のスプリント・ネクステルを1.8兆円での買収し、売上高で世界3位の携帯会社となる。さらに、米国での事業基盤を強化するため、米携帯電話4位のTモバイルUSの買収交渉を進めていたが、関係当局からの承認が得られず、現在は買収交渉を中断している。

【NTTドコモ】
MNP導入後のiPhoneを中心とするスマホの台頭に対抗して、13年夏モデルより韓国Samsung製のGALAXYとソニーのXperiaを軸とするツートップ戦略を発表するも他社への転出超過に歯止めがかからず、今秋よりiPhoneの販売を開始する。実質的には、iPhoneのワントップ体制で、新規販売台数の約40%を締めると想定される。

また、通信インフラへの先行投資による通信品質と圧倒的なユーザー数をテコに、らでぃっしゅぼーやの買収によるEコマースの拡充や、ゲーム・映像配信サービスの強化など付加サービスでの顧客囲い込みを図る。

【KDDI】
50億円規模のVCファンドを設立、国内外の有望ベンチャーに投資し、革新的な技術やサービス、アプリケーションの確保を図る。

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監修者プロフィール
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社広報室 室長齊藤 宗徳
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 広報室 室長
株式会社レコフ リサーチ部 課長
齊藤 宗徳

立教大学経済学部卒業後、2007年国内大手調査会社へ入社し、国内法人約1,500社の企業査定を行うとともに国内・海外データベースソリューション営業を経て、Web戦略室、広報部にて責任者として実績を重ねる。2019年大手M&A仲介会社へ入社し、広報責任者として広報業務に従事。2021年当社入社後は、広報責任者としてグループ広報業務全体を管掌。

一般社団法人金融財政事情研究会認定 M&Aシニアエキスパート
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」M&Aアドバイザー担当
MACPグループ「地域共創プロジェクト」責任者


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