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調剤薬局は、処方箋をもとに医療用医薬品(処方薬)を販売する業界です。この業界は、薬事法改正や、2年に1度行われる調剤診療報酬改定による影響を大きく受けるため、常に知識のアップデートが必要です。本記事では、調剤薬局業界の特徴を紹介したうえで、業界を構成する職種についても、それぞれ解説します。
調剤薬局業界の特徴
調剤薬局業界とは、処方箋をもとに、医療用医薬品(処方薬)を販売する業界です。薬の調合はもちろん、服用方法の指導や、服用に関する不安や疑問の解消、処方内容に誤りが無いかの確認なども行います。
多くの店舗では、医療用医薬品だけではなく、処方箋が不要な一般用医薬品や、健康食品、サプリメントといった製品も販売しています。なかでも、医薬品や化粧品を中心としつつも、日用品や食料品など幅広い商品を販売する業態のことを、ドラッグストアと呼びます。
近年は調剤報酬が抑制される見通しにあり、調剤薬局・ドラッグストア経営者にとっては厳しい状況が続いています。
そのため、企業基盤の強化を図ることを目的として、調剤薬局事業以外の事業展開を図る企業も多いです。
調剤薬局関連業種一覧
調剤薬局の関連業種として、以下の2つを紹介します。
- 調剤薬局
- ドラッグストア
調剤薬局の特徴
調剤薬局とは、以下の3つを満たしている薬局を指します。
- 薬剤師が常駐している
- 調剤を行える設備が整った調剤室がある
- 医師の処方箋に基づいた調剤ができる
調剤薬局として認められるためには、医師が処方した処方箋に基づいた調剤を行うための、薬剤師や調剤室が必須です。これは薬局等構造設備規則により定められています。また、調剤薬局の主な収益源は、薬の販売による収益とそれに伴う調剤報酬が中心です。
2018年度の調剤報酬改定では、処方箋の処理枚数や集中率、医療機関との賃貸借契約の有無などの点で調剤報酬の見直しが行われ、門前薬局(病院やクリニックの近くにある薬局)の報酬が引き下げられました。一方、地域のかかりつけ薬局の報酬は引き上げられています。
この変更により、調剤薬局はサービスの品質向上や多様化を図り、かかりつけ薬局として患者との信頼性関係を構築することが求められるようになりました。
ドラッグストアの特徴
ドラッグストアとは、医薬品・化粧品・日用雑貨、および食品を取り扱う小売店舗です。従来は医薬品を中心に扱う小売業態でしたが、ビジネスモデルの変化により、薬以外の生活用品も取り扱うようになりました。
医薬品の販売は徐々に緩和されており、2009年6月以降の薬事法改正により、一般医薬品の販売が調剤薬局以外でも可能になりました。
2017年1月からは、スイッチOTC医薬品を年間の合計額で1万2,000円以上購入すると、税制の優遇が受けられる制度がスタートし、今後も安定的な需要が見込まれています。
スイッチOTC医薬品は医療用医薬品のうち、安全性の高いものを一般医薬品に転用したものです。
まとめ
調剤薬局業界は、調剤薬局とドラッグストアによって構成されています。
調剤薬局は従来、処方箋の数を捌くことが重視されてきましたが、2018年の調剤報酬改定を受け、サービスの品質向上や多様化が課題になっています。
ドラッグストアは、医薬品以外にも日用雑貨や食品を扱う小売店としてビジネスモデルを変化させ続けてきました。
以下に調剤薬局業界のM&A案件や製薬事例を紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
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