中小企業の事業承継と成長戦略

2024年3月開催「中小企業のための事業承継と成長戦略」 より

中小企業の事業承継と成長戦略 2024年3月開催「中小企業のための事業承継と成長戦略」のメインビジュアルイメージ

更新日

  • #中小企業の事業承継と成長戦略
  • #2024年3月開催「中小企業のための事業承継と成長戦略」

ファンド活用と自己勘定投資の新たな潮流

事業承継と成長を両立する時代へ

中小企業の経営者にとって、「誰にどう会社を引き継ぐか」は最も重い経営判断の一つです。特に後継者不在が深刻化する中で、近年注目を集めているのがM&Aによる中小企業 事業承継と、ファンドや自己勘定投資による成長支援です。

本記事では、M&AキャピタルパートナーズとNC株式会社のセミナー内容をもとに、事業承継と成長戦略を両立させる新たなアプローチと、ファンドとの違いや支援事例を交えて、わかりやすく解説します。

中小企業の事業承継と成長戦略 ※本記事は2024年3月13日時点の情報に基づいています。

中小企業を取り巻く事業承継と成長戦略の現状

日本の中小企業の99%以上は家族経営・地場密着型。現在、後継者不在による廃業リスクが深刻化しており、事業承継は待ったなしの課題です。

弊社中島は、「M&Aは今や選択肢の一つとして定着しつつある」と述べます。中でも、事業承継と成長支援を目的としたM&Aのニーズは年々増加しており、2023年には415件のM&Aが成立。特に成長戦略を重視する中小企業経営者にとって、M&Aは積極的な“攻め”の選択肢となっています。

日本企業のM&A件数推移グラフ
出典:2024年3月開催「中小企業のための事業承継と成長戦略」スライド資料より

自己勘定投資とは?ファンドとの違いと支援スタイル

NC株式会社が実施する「自己勘定投資」は、外部投資家から資金を集めるPEファンドとは異なり、自社資金を用いて株式を取得し、長期的な視野で経営支援を行うスタイルです。

  • PEファンド:リターン重視/保有期間に制限あり/短期譲渡リスクあり
  • 自己勘定投資:経営の独立性維持/長期保有可能/丁寧な経営改善支援

NC株式会社の堀口翔平氏は「当社は2027年までに100件の企業支援を目指しており、後継者不在の企業が光る技術やサービスを未来につなげるパートナーを目指している」と語ります。

PEファンドと自己勘定投資の比較(保有期間)
出典:2024年3月開催「中小企業のための事業承継と成長戦略」スライド資料より

支援事例に見る、企業成長と経営者との信頼構築

事例紹介①

株式会社ケミカルプリント(製造業)のケース

70歳超の社長が後継者不在で悩む中、NCが株式を譲受。SEO対策・展示会出展など新たな顧客開拓を支援し、企業ブランディングを強化。

事例紹介②

小英学院(学習塾)のケース

複数法人を統合し経営一体化。教室運営効率化と人事制度整備を支援。経営者と密な対話を通じ、柔軟な成長戦略を実行中。

事例紹介③

ビジネス会計人クラブ(士業向け団体)のケース

株式譲受により独立性を維持しつつ、デジタル施策や人材育成で継続支援。

企業成長支援ロードマップと施策一覧
出典:2024年3月開催「中小企業のための事業承継と成長戦略」スライド資料より

M&Aを成功に導くために必要な準備とパートナー選び

中島は「M&Aは“お相手”と“条件”の2軸が極めて重要」と強調します。

  • 企業価値評価:企業評価レポートによる現状把握
  • 相手との理念共有:短期的な数字より、経営哲学の相性
  • 柔軟なスキーム設計:100%譲渡だけでなく、段階譲渡や一部出資も選択肢に

また、堀口氏は「支援が必要な企業を見極め、経営陣とともに成長シナリオを描くことがM&Aの成否を分ける」と語ります。

【まとめ】
中小企業の未来を支える新たな承継モデル

「中小企業 事業承継」の選択肢は今、M&Aによって多様化しています。特に、ファンドでは拾いきれない小規模な企業にこそ、自己勘定投資のような柔軟な支援が求められています。

後継者不在=廃業ではなく、「未来につなぐ承継」が可能な時代。経営者が納得できる相手と条件を見つけ、信頼と成長の道を切り拓くことが、これからの中小企業経営に求められるアクションです。

関連記事
M&Aとは?
~M&Aの主な手法や流れ、メリットとデメリットを解説~
中小企業のM&A件数の推移
~アンケート結果から課題を解説~
事業承継とは?
~引き継ぐ経営資源や実施方法など注意点やポイントを解説~
M&Aセミナーレポート
~他のセミナーレポートはこちらから~

監修者情報

中島 千也

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社
企業情報部 部長

中島 千也

大手証券会社を経て、独立系M&Aブティックにおいて、M&Aアドバイザリー業務に従事。


M&Aを流れから学ぶ
(解説記事&用語集)

M&A関連記事

M&Aキャピタルパートナーズが
選ばれる理由

創業以来、売り手・買い手双方のお客様から頂戴する手数料は同一で、
実際の株式の取引額をそのまま報酬基準とする「株価レーマン方式」を採用しております。
弊社の頂戴する成功報酬の報酬率(手数料率)は、
M&A仲介業界の中でも「支払手数料率の低さNo.1」を誇っております。