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印刷・広告業界は、企業や個人の情報発信を支える重要なビジネス分野です。印刷業界は、書籍や新聞、ポスター、パンフレットなど多岐にわたる印刷物を手がけており、広告業界は、マーケティング戦略の一環としてデジタル広告やテレビCM、屋外広告など多様な媒体を活用しています。本記事では、印刷・広告業界を構成する業種と、その特徴について解説します。
印刷・広告業界の特徴
印刷業界は、企業から依頼を受けてパンフレットやチラシ、書籍などの印刷物を制作し、提供する業界です。その業務は、商業印刷や出版印刷、包装印刷などに分類されており、顧客の注文に応じて製作する受注生産型のビジネスが中心となっています。
近年では、デジタル化の進展により市場全体は縮小傾向にありますが、包装印刷は堅調に推移している状況です。また、持続可能性への関心が高まったことなどから、環境に優しい印刷技術やリサイクル素材の利用が新たなトレンドとなっています。
広告業界は、依頼主の商品やサービスについての情報を広く発信し、顧客の獲得や認知度を図る業界です。
こちらも、近年はデジタル化が急速に進み、紙媒体からインターネット広告やSNS広告へのシフトが顕著です。さらに、データ解析やAIを活用したターゲティング広告の需要が増加しており、オンラインでの顧客エンゲージメントを高める戦略が求められています。
どちらの業界も、共にデジタル技術の導入が重要視されており、デジタル印刷、電子書籍、プログラマティック広告など新たなサービス分野への取り組みが活発化しています。
印刷・広告関連業種一覧
印刷・広告関連業種にはさまざまなものがあります。そのなかでも特に代表的な業種が、以下の5つです。
- 印刷業
- 出版業
- 広告業
- 看板制作業
- イベント企画・運営業
印刷業の特徴
印刷業は「出版印刷」と「商業印刷」の2つに大別されます。出版印刷は、書籍や雑誌、コミック誌など出版社が発行する印刷物を扱い、商業印刷は企業が宣伝目的で使用するチラシやパンフレット、カタログなどを印刷します。
印刷業は、凸版印刷と大日本印刷の2社による寡占状態が続いている状況です。
近年では技術の進歩により、アナログ印刷からデジタル印刷への移行が進んでおり、DTP技術の普及によって、印刷工程の効率化なども図られています。
出版業の特徴
出版業とは、書籍や雑誌の発行を行う業種のことです。この業界には、出版社が発行した出版物を書店に流通させる「取次」と呼ばれる独自のシステムが存在しています。
また、再販制度によって、出版社が設定した価格で書籍や雑誌が販売されるため、全国どこでも同一価格で購入できることも特徴です。
近年は電子書籍の普及が進んだことから、アナログ出版に加えて電子書籍を手がける企業も増えています。出版市場全体は縮小傾向ですが、電子書籍市場は逆に拡大しており、デジタル化への対応が業界の重要な課題となっています。
広告業の特徴
広告業は、広告を出稿したい企業と媒体を仲介し、企画から制作までを担う広告代理店と、広告のデザインやクリエイティブを作成する広告制作会社の2つに分類されます。
業界では大手企業の影響力が非常に強く、特に電通、博報堂、アサツーディ・ケイの3社が大きな市場シェアを持っています。
しかしながら、近年はアドテクノロジーの進化やインターネットの普及により、特定のターゲットに絞った効果的な広告配信が可能となったことから、広告のあり方が大きく変化しています。
まとめ
印刷・広告業界は、印刷業や広告業をはじめとして、複数の関連分野で構成されています。どの業種においても、アナログからデジタルへのシフトや市場の変化に適応することが、持続的な成長に向けて避けられない課題です。
例えば、印刷業ではデジタル印刷やDTP技術の普及が、出版業では電子書籍の市場拡大が、そして広告業ではアドテクノロジーを活用したターゲティング広告の普及が進んでいます。
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