エンタメ・スポーツ業界 市場規模や買収・売却事例について解説

エンタメ・スポーツ業界市場規模や買収・売却事例について解説のメインビジュアルイメージ

更新日

  • #業種別M&A動向
  • #エンタメ・スポーツ業界 M&A

エンタメ・スポーツ業界は、さまざまな業種で構成されており、ファンの熱量の高さが特徴です。本記事では、エンタメ・スポーツ業界を構成する各業種の特徴や最新トレンドについて詳しく解説していきます。

エンタメ・スポーツ業界の特徴

エンタメ・スポーツ業界では、グッズ販売や有料会員制度などの付帯収入が重要な収益源です。

この業界は、ファンの熱量が高く、多くの投資を呼び込む一方で、市場のスケールアウトが難しく、シュリンクの可能性があるという課題も抱えています。

この課題に対応するため、近年重要視されているのが、近年はデジタル技術を活用したD2Cマーケティング戦略によるユーザーとの接点の創出です。また、コンテンツの強さに依存しすぎないマーケティング戦略の重要性も指摘されており、多角的なアプローチが求められています。

エンタメ・スポーツ関連業種一覧

エンタメ・スポーツ業界は多岐にわたる業種で構成されています。主な業種は以下のとおりです。

  • ゲーム会社
  • 映像関連業
  • 音楽関連業
  • 映画関連業
  • 競馬等
  • ゴルフ場
  • フィットネス(スポーツジム)
  • 遊園地
  • パチンコホール
  • カラオケ
  • その他遊戯場

ゲーム会社の特徴

ゲーム会社は、主に以下の4分野に分けられます。

  • ゲーム機の開発
  • ゲーム機向けソフトの開発
  • ソーシャルゲームの開発
  • プラットフォームの開発

この業界の特徴は、トレンドの変化が速く、流行や時代の変化によって売上が大きく左右される点です。

近年では、VRゲームやARゲームの登場により、ユーザーのニーズが多様化しています。これに伴い、ゲーム会社に求められる技術の幅も広がっており、常に新しい技術やアイデアを取り入れる必要があります。

関連記事
ゲーム・エンタメ業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

映像関連の業種の特徴

映像関連の業種は、映画、テレビ番組、アニメーション、CM、教育用映像など、幅広いコンテンツの制作・配給を行います。近年はWeb動画配信の普及により、映像の果たす役割が増大しています。
この業界の進歩は著しく、ARやVRを活用した映像制作が盛んになる見込みです。さらに、AIによるビッグデータの活用により、個人の好みに合わせたパーソナライズされた映像制作の実現も期待されています。

関連記事
映像業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

音楽関連の業種の特徴

音楽関連の業種は主に以下の3つに分類されます。

音楽プロダクション アーティストや楽曲を制作する作詞家・作曲家などが所属しており、アーティスト育成や交渉代行、プロモーション、スケジュール管理、コンサート企画等を請け負う
レコード会社 音楽コンテンツの製造や販売、宣伝
近年では楽曲のダウンロード配信も行う
音楽出版社 楽曲を広めるためのプロモーション活動を実施
著作権の管理や使用料の徴収も行なっている

近年は、メディアの多様化によりパッケージ事業が頭打ちとなる中、「360度ビジネス」と呼ばれる、アーティストに関わるすべての事業活動から収益を上げるビジネスモデルを採用する事業者が増加傾向です。

関連記事
音楽業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

映画関連の業種の特徴

映画関連の業種は、主に以下の3分野で構成されています。

製作会社 映画が完成するまでの制作およびプロデュースを行う
配給会社 映画の宣伝活動や映画館での上映業務を行う
興行会社 映画館を運営する

近年は、ミニシアターの閉鎖が続いているため、若手の映画作品を上映する場が限られ、次世代の映画監督が育ちにくい状況にあります。この課題に対応するため、新たな上映の場や育成システムの構築が求められています。

関連記事
映画館業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

競馬等の業種の特徴

競馬は、騎手の乗った馬による競走競技を行う公営ギャンブルです。この業種の大手企業としては、日本中央競馬会(JRA)、日本モーターボート競走会、地方競馬全国協会(NAR)があります。

コロナ禍において、多くの業種が縮小を余儀なくされる中、競輪場、競馬場、オートレース場、競艇場の4業種は成長を見せました。この成長の背景には、リモートによる賭けが可能だったことが挙げられます。デジタル技術の活用により、従来のファン層に加え、新たな顧客層の開拓にも成功しており、今後も成長が期待される業種の1つです。

関連記事
競馬等業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

ゴルフ場関連の特徴

ゴルフ場関連の業種は、広大な敷地にホールを配置したスポーツ施設の運営および管理を行います。

ゴルフ場には2種類あり、1つはレジャー用途のやさしいコース、もう1つは競技用途の難しいコースです。また、運営方法も、会員向けのメンバーシップコースと、誰でもプレーできるパブリックコースの2つに分かれています。

近年では、若年層や女性プレーヤーの増加に伴い、幅広いニーズに対応したサービスが求められています。

関連記事
ゴルフ場業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

フィットネス(スポーツジム)の特徴

フィットネス(スポーツジム)は、室内の運動施設で会員を対象に、スポーツ・体力向上を目的としたトレーニング方法の教授および機器の提供を行う業種です。

スポーツジムは、放置型の低価格モデルと、サポート付きの高価格モデルに大別されます。
利用者には高齢者も多く、若年層の健康志向の高まりもあり、需要は増加傾向です。

今後は、オンラインフィットネスサービスの拡充や、パーソナライズされたトレーニングプログラムの提供など、新たな付加価値の創出が期待されています。

関連記事
フィットネス(スポーツジム)業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

遊園地の特徴

遊園地は、ジェットコースターや観覧車など、複数の乗り物や設備を設けた施設です。入場料や施設利用料が主な収入源となるビジネスモデルです。

現代社会では、モノよりもコトへの欲求が増しているため、体験や思い出を提供する遊園地には追い風が吹いています。最新のテクノロジーを活用したアトラクションの開発や、季節ごとのイベント開催など、常に新しい体験を提供することで、リピーターの獲得や新規顧客の開拓に努めています。

関連記事
遊園地業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

パチンコホールの特徴

パチンコホールは、パチンコ台やスロット台を設置して、パチンコが楽しめる場所を提供する業種です。風営法に基づき、都道府県ごとに営業場所・営業時間などが細かく規制されています。

近年、パチンコ業界は広告制限や屋内の全面禁煙、新台入荷によるコストの増加などの課題に直面しています。しかし、利用者にとっては遊戯によって投資を回収でき、射幸心をそそる仕組みとなっているため、一定の需要を維持できている点が特徴です。

今後は、より健全な娯楽としてのイメージ向上や、新たな顧客層の開拓が課題となっています。

関連記事
パチンコ業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

カラオケの業種の特徴

カラオケは、カラオケ機器を通じて楽曲の伴奏を再生し、ユーザーが歌唱できるサービスを提供する業種です。

コロナ禍を経て、単なる歌う場所としてだけでなく、テレワークができる場所としても利用されるようになりました。多様化するニーズに対応するため、コンセントの完備やスマートフォン充電器の貸し出し、個室での動画鑑賞、フードデリバリーサービスなど、新たなサービスを提供する企業が増えています。

今後は、デジタル技術を活用した新しい楽しみ方の提案や、健康増進との連携など、さらなる付加価値の創出が期待されています。

関連記事
カラオケ業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

その他遊戯場の特徴

その他遊戯場には、ゲームセンター、ボウリング場、インターネットカフェ(まんが喫茶)、ビリヤード場などが含まれます。これらの施設は、それぞれ独自のサービスを提供しながら、時代のニーズに合わせて進化を続けていることが特徴です。

例えば、ゲームセンターでは、自宅に居ながらオンラインでゲームを楽しめるサービスの展開も見られます。また、インターネットカフェは24時間営業の形態をとることが多く、多様な利用者ニーズに対応しています。

今後は、各施設がデジタル技術を活用しながら、リアルな体験の価値を高めていくことが重要です。

ゲームセンター 遊戯施設であるゲームセンターでクレーンゲームやメダルゲームなどのサービスを提供している
近年では、自宅に居ながらオンラインでゲームセンターを楽しめるサービスの展開も見られる
ボウリング場 レーンおよびボール、靴などの備品を含め、ボーリングを楽しむためのサービスを提供する施設
2011年の売上高3288億円をピークに、近年では1000億円台を推移している
インターネットカフェ(まんが喫茶) 店内に設置したインターネットや、マンガや雑誌などの書籍を自由に利用できる複合的な喫茶店のこと
24時間利用可能な営業形態をとっていることが多い
ビリヤード場 ビリヤードを楽しむためのテーブルやボール、キューなどの提供を行う施設
近年では、カラオケやボウリング場、インターネットカフェに併設されているケースも少なくない
関連記事
その他遊戯場業界のM&A動向|市場規模や買収・売却事例について解説

まとめ

エンタメ・スポーツ業界は、多様な業種で構成されています。ファンの熱量の高さが特徴ですが、デジタル技術の進化や社会の変化の影響を受けやすいため、これらに柔軟に対応しながら持続可能なビジネスモデルを構築することが、業界全体の課題といえるでしょう。

ただし、変化の多さは課題であるだけでなく、成長機会の多さととらえることもできます。今後は、オンラインとオフラインの融合や、パーソナライズされたサービスの提供、新たな顧客体験の創出が重要となるでしょう。

M&Aキャピタルパートナーズは、豊富な経験と実績を持つM&Aアドバイザーとして、お客様の期待する解決・利益の実現のために日々取り組んでおります。
着手金・月額報酬・企業評価レポート作成がすべて無料、秘密厳守にてご対応しております。
以下より、お気軽にお問い合わせください。


ご納得いただくまで費用はいただきません。
まずはお気軽にご相談ください。

監修者プロフィール
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社広報室 室長齊藤 宗徳
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 広報室 室長
株式会社レコフ リサーチ部 課長
齊藤 宗徳

立教大学経済学部卒業後、2007年国内大手調査会社へ入社し、国内法人約1,500社の企業査定を行うとともに国内・海外データベースソリューション営業を経て、Web戦略室、広報部にて責任者として実績を重ねる。2019年大手M&A仲介会社へ入社し、広報責任者として広報業務に従事。2021年当社入社後は、広報責任者としてグループ広報業務全体を管掌。

一般社団法人金融財政事情研究会認定 M&Aシニアエキスパート
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」M&Aアドバイザー担当
MACPグループ「地域共創プロジェクト」責任者


M&A関連記事

M&Aへの疑問

M&Aへの疑問のイメージ

M&Aに関する疑問に市場統計や弊社実績情報から、分かりやすくお答えします。

業種別M&A動向

業種別M&A動向のイメージ

日本国内におけるM&Aの件数は近年増加傾向にあります。その背景には、企業を取り巻く環境の変化があります。

M&Aキャピタルパートナーズが
選ばれる理由

創業以来、報酬体系の算出に「株価レーマン方式」を採用しております。
また、譲渡企業・譲受企業のお客さまそれぞれから頂戴する報酬率(手数料率)は
M&A仲介業界の中でも「支払手数料率の低さNo.1」となっております。