M&A調査レポート IT業界における人材課題と将来の展望に関する実態を調査

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IT企業経営者の5割以上がエンジニア不足を実感
―IT業界における人材課題と今後3年間の展望―

※2025年12月5日時点の調査結果 IT業界における人材課題と将来の展望に関する実態調査
調査結果について

今回は、中小SIer/システム開発会社の経営者110名を対象に、IT業界における人材課題と将来の展望に関する実態調査を実施しました。 まず、IT人材の不足に関して尋ねた結果、53.6%の経営者が人材不足を感じているほか、40.9%の企業が過去1年間で目標とする人材確保ができていないことが明らかになりました。なお、自社のIT人材のスキルに対する満足度について、「非常に満足している」「やや満足している」と回答した経営者は44.6%に留まり、半数以上が現有人材のスキルに何らかの課題を抱えていることが見て取れます。

そして、IT人材確保に苦戦する企業の採用課題として最も多かったのは「応募者の技術スキル不足」で44.4%、そのほかに「応募者数が少ない」が37.8%、「応募者の経験不足」と「採用市場の競争激化」がそれぞれ31.1%となりました。

そうした中、IT人材の採用で講じている対策として最も多かったのが、「給与・待遇の向上」で33.6%、「リモートワークなど柔軟な働き方の導入」が24.5%、「福利厚生の充実」が20.0%でした。過去1年間で「会社の人件費が増加した」と回答した企業は29.0%ですが、このうち、「人件費の増加分をサービス・製品価格に転嫁できていない」企業は53.1%と半数以上を占めます。また、会社の人件費について「ほぼ変化していない」と回答した企業が60.9%に上ったことから、サービスや製品価格への価格転嫁が難しいことが、IT企業の賃上げ姿勢に慎重になっている要因の一つであることも浮き彫りとなりました。

IT人材の需要は今後も続くとみられますが、今後3年間の脅威として多く挙がったのは「人材確保の困難さ」の35.5%と「人件費の高騰」の32.7%で、やはりIT人材不足の深刻さが顕著に表れる結果となりました。

■調査概要

  • 《業界別調査》
  • 調査名称:IT業界における人材課題と将来の展望に関する実態調査
  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
  • 調査期間:2025年11月11日〜同年11月13日
  • 有効回答:従業員300名以下の中小SIer/システム開発会社の経営者110名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

■利用条件

  1. 1.情報の出典元として「M&Aキャピタルパートナーズ株式会社」の名前を明記してください。
  2. 2.ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
    URL:https://www.ma-cp.com/
主な調査結果

Q1あなたは自社において、IT人材の不足を感じていますか。

「非常に感じている」が30.9%、「やや感じている」が22.7%という回答となりました。

あなたは自社において、IT人材の不足を感じていますか。への回答のグラフイメージ

Q2過去1年間の採用活動において、目標とする人材確保ができていますか。

「十分に確保できている」が21.8%、「やや確保できている」が20.9%という回答となりました。

過去1年間の採用活動において、目標とする人材確保ができていますか。への回答のグラフイメージ

Q3Q2で「あまり確保できていない」「全く確保できていない」と回答した方にお聞きします。採用において課題と感じていることを教えてください。(複数回答)

「応募者の技術スキルが不足している」が44.4%、「応募者数が少ない」が37.8%、という回答となりました。

Q2で「あまり確保できていない」「全く確保できていない」と回答した方にお聞きします。採用において課題と感じていることを教えてください。(複数回答)への回答のグラフイメージ

Q4自社のIT人材に対する、スキルに対する満足度を教えてください。

「非常に満足している」が16.4%、「やや満足している」が28.2%という回答となりました。

自社のIT人材に対する、スキルに対する満足度を教えてください。への回答のグラフイメージ

Q5IT人材採用に対して、講じている対策があれば教えてください。(複数回答)

「給与・待遇の向上」が33.6%、「リモートワークなど柔軟な働き方の導入」が24.5%、「福利厚生の充実」が20.0%という回答となりました。

IT人材採用に対して、講じている対策があれば教えてください。(複数回答)への回答のグラフイメージ

Q6過去1年間で、あなたの会社の人件費は変化しましたか。

「大幅に増加した(20%以上)」が4.5%、「やや増加した(5%~20%未満)」が24.5%という回答となりました。

過去1年間で、あなたの会社の人件費は変化しましたか。への回答のグラフイメージ

Q7Q6で「大幅に増加した」「やや増加した」と回答した方にお聞きします。人件費の増加分を、サービス・製品価格に転嫁できていると思いますか。

「非常にそう思う」が12.5%、「ややそう思う」が34.4%という回答となりました。

Q6で「大幅に増加した」「やや増加した」と回答した方にお聞きします。人件費の増加分を、サービス・製品価格に転嫁できていると思いますか。への回答のグラフイメージ

Q8今後3年間で、あなたの会社にとって大きな脅威・課題になると思うものを3つまでお選びください。(上位3つまで回答)

「人材確保の困難さ」が35.5%、「人件費の高騰」が32.7%、「経済情勢の悪化」が30.9%という回答となりました。

今後3年間で、あなたの会社にとって大きな脅威・課題になると思うものを3つまでお選びください。(上位3つまで回答)への回答のグラフイメージ

Q9Q8で「わからない/答えられない」以外を回答した方にお聞きします。Q8で回答した脅威・課題に対して、今後3年間で実施する予定の対策を教えてください。(複数回答)

「新たなビジネスモデルの開発」が38.5%、「M&Aによる事業拡大(買い手として)」が 4.4%、「M&Aによる事業譲渡(売り手として)」は0%、さらに「特に対策を予定していない」という回答となりました。

Q8で「わからない/答えられない」以外を回答した方にお聞きします。Q8で回答した脅威・課題に対して、今後3年間で実施する予定の対策を教えてください。(複数回答)への回答のグラフイメージ

まとめ

  • ― IT人材不足を感じる企業は5割超で4割の企業が人材確保に苦戦
  • ― 採用課題では、7割以上の企業が応募者の技術不足などといった人材の“質”に悩んでいることが顕著に
  • ― IT人材獲得のために人件費が増加する一方で、5割以上が価格転嫁できていないと回答
  • ― IT企業にとって脅威は「人材確保の困難さ」や「人件費の高騰」で、今後もIT人材不足が見込まれる

■弊社アドバイザーからのコメント

企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進により、社会全体でDX化が進んでおり、その技術は日進月歩で進化しています。経済産業省のDXレポート内で取り上げられた「2025年の崖」では、既存システムの複雑化・老朽化・ブラックボックス化への対応が急務とされ、クラウド化やAI導入、データ活用などの取り組みを各企業で加速させています。しかし、レガシーシステムの存在が日本企業におけるDX推進の障壁となっているとも指摘されており、ユーザー企業・ベンダー企業・サプライチェーンそれぞれの立場で制約が複雑に絡み合っていることから、結果として日本全体の産業競争力を低下させる懸念が示されているのです。

さらに、加速度的なIT技術と反比例するようにIT人材不足は深刻化しており、IT企業にとっては将来的にも脅威になっていることが、今回の調査で明らかになりました。調査では実に半数以上の企業が人材不足の課題を抱えていると回答し、人材採用においても4割以上の経営者が応募者のスキル不足を指摘しています。また、賃上げに慎重な姿勢を示す経営者が多い中、対応策として3割以上が待遇向上を挙げましたが、増加した人件費の価格転嫁は進展していないことが浮き彫りとなりました。

こうした状況の中、単独では難しいIT人材の採用をM&Aで補完する流れが定着しつつあります。M&AによってIT企業をグループに迎え入れ、その企業のIT人材をそのまま戦力にしたり、大手グループに参画し、ブランド力を活用した採用強化やグループ内でIT人材を相互活用したりするなど、M&Aによる事業承継で人材不足を解決する動きが増えています。

しかし一方で、今回の調査では経営課題の解決策として「M&Aによる事業拡大(買い手として)」を挙げた経営者が4.4%、「M&Aによる事業譲渡(売り手として)」が0%と、依然として有効な課題解決策としてM&Aが浸透していないことが分かりました。

IT企業を経営する皆様には、人材不足の解消といった経営課題の解決策や、事業発展のための成長戦略の手立てとしてM&Aが選択肢の一つとなることを情報収集から始めてみることをおすすめします。

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 執行役員 企業情報部 部長 山﨑 研
執行役員 企業情報部 部長
山﨑 研

大手証券会社にて上場・未上場企業オーナーの資産運用およびIPO支援・M&A支援に従事。2011年から当社に参画し、現在は社内トップクラスのM&A成約実績を重ねている。

M&Aキャピタルパートナーズは、豊富な経験と実績を持つM&Aアドバイザーとして、お客様の期待する解決・利益の実現のために日々取り組んでおります。
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監修者プロフィール
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社広報室 室長齊藤 宗徳
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 広報室 室長
株式会社レコフ リサーチ部 課長
齊藤 宗徳

2007年、立教大学経済学部経営学科卒業後、国内大手調査会社へ入社し、国内法人約1,500社の企業査定を行うとともに国内・海外データベースソリューション営業を経て、Web戦略室、広報部にて責任者として実績を重ねる。2019年大手M&A仲介会社へ入社し、広報責任者として広報業務に従事。
2021年M&Aキャピタルパートナーズ入社後は、広報責任者として、TV番組・CMなどのメディア戦略をはじめ広報業務全体を管掌、2024年より現職。

一般社団法人金融財政事情研究会認定M&Aシニアエキスパート
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」M&Aアドバイザー担当
MACPグループ「地域共創プロジェクト」責任者


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